氷舞 新装版: 新宿鮫6 (光文社文庫 お 21-21 新宿鮫 新装版 6)

著者 :
  • 光文社
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感想 : 30
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  • Amazon.co.jp ・本 (625ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334767785

感想・レビュー・書評

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  • 新宿鮫シリーズ6巻、『氷舞』

    今回はどんなお話かなぁと思い、あらすじを読んだら、なんと‼︎ 鮫島が晶以外の女性に惹かれていくと書いてあった‼︎

    『えぇ⁉︎』慌てて1番最後のページを確認!
    2人が別れていたら、もう読むのやめよぅと思ったけれど…、
    ふむむ、鮫は他の女性に惹かれてしまったけれど、
    どうやら晶の事がまだ大好きで、別れてはないみたい。もぉ、男心って、もぉもぉもぉー、と思いながら読み始める。

    元CIAのブライドの殺人の原因を探っていく中で、
    公安総務課の横槍が入る事から事件が殺人事件だけでは終わらない事に鮫島は気付く。

    鮫島の忍耐の捜査でブライド殺人事件の陰にいる
    元公安の立花、立花が全てを捧げ守ろうとする立花の元上司で現議員の京山の存在がわかってくる。

    政界、ヤクザの麻薬ビジネス、元CIAの殺人。
    殺害された伊豆のホテルオーナー嶋。
    嶋亡き後オーナーになった杉田江美里。
    江美里の母の過去の経歴と死因。

    多くの人間関係と事件が絡み合っているので、
    手元で書いてる相関図はぐちゃぐちゃ
    これは、ずいぶん濃厚な作品だわぁと
    読み進めた。汗汗

    ハードボイルドと言うよりも
    元公安である立花や京山とのかけひきや
    心理戦が多い。ゾクゾク感は足りないけれど面白い。

    今までにない鮫島の江美里に対する強い愛情や、
    晶と江美里の間で揺れ動く感情。
    読み進める中で鮫島が江美里に惹かれるのも納得。

    また、同期の宮本の自殺を巡って
    対立していた公安部の香本との
    お互いに『お前なんか嫌いだ!』と言い合いながらも
    協力していく場面がなんとも面白い‼︎

    事件がひとまず解決?してからの
    最後の晶と鮫の話し合いの場面…
    晶ちゃん大人だわぁと
    違う感動がっ。
    ハードボイルドじゃなかったけれど、
    鮫嶋の人間臭い一面が見れて楽しかった(^^)

    • 松子さん
      どんちゃん、コメントありがとう(^^)
      そしてお帰りなさーい!どんちゃんのBOOKOFFの感想読んで、くすくす笑ってました!おつとめご苦労様...
      どんちゃん、コメントありがとう(^^)
      そしてお帰りなさーい!どんちゃんのBOOKOFFの感想読んで、くすくす笑ってました!おつとめご苦労様でした!

      公安の香田(←田だった!)の活躍を聞いて
      新宿鮫シリーズが、またグッと楽しみになってきました!教えてくれてありがとう!

      あと、OK牧場分からなくて検索しちゃったよ。
      カリオストロの城はばっちりOK!(大好きなやつ)

      なんか…、どんちゃんとべらって…
      新宿鮫学校の校長先生と教頭先生みたいだね!笑
      新宿鮫シリーズにはまってるブク友さん出来たら2人のこと、真っ先に紹介するね(^^)

      おかげさまで、新宿鮫シリーズ、普通に読むより何倍も楽しく読めてます!ありがとう!
      2022/05/05
    • 松子さん
      べら、おはよ(^^)
      ここのコメントでどんちゃんとべらって
      新宿鮫学校の校長先生と教頭先生みたいだねって書いてあったのを、
      他のコメントで、...
      べら、おはよ(^^)
      ここのコメントでどんちゃんとべらって
      新宿鮫学校の校長先生と教頭先生みたいだねって書いてあったのを、
      他のコメントで、新宿鮫学校の校長先生と副校長先生がいるんだよって話してたら、(勝手に紹介してごめんね(^^;)

      昨夜、新宿鮫学校に体験入学しましたって感想がアップされてたの。

      ブク友のひろさんっていう人なんだけど、
      新宿鮫体験入学の感想、
      もし機会があったら見てみて下さい♪
      可愛くて、キュンってなるよ(^^)
      2022/07/17
    • bera5227さん
      松子、おはよ☆
      そんなことになってたのね笑
      マツコの行動力には感服するぜ!
      じゃちょっくら覗いてみまーす♪
      松子、おはよ☆
      そんなことになってたのね笑
      マツコの行動力には感服するぜ!
      じゃちょっくら覗いてみまーす♪
      2022/07/17
  • 新宿鮫6「氷舞」を一気読みで読了。
    サブタイトルは「鮫島の恋」てな感じの話だが、江見里との心の高まりのストーリーが足りなく、命をかけた恋を認めるには不満があり、晶とのすれ違いにもいらいらがあった。メインストーリーはエスピオナージが複雑に絡んだ事件で、今までの新宿鮫では異質なものだったが、しかし、そこは鮫シリーズ!非常に面白くまとめていた。

    6までの面白さをランキング
    1.新宿鮫
    2.毒猿
    3.無間人形
    4.屍蘭
    5.氷舞
    6.炎蛹

    • chie0305さん
      私も、kakaneさんのレビューに同感です。どうしてそこまで二人が惹かれあうのかがイマイチ分かりませんでしたが、そこは無理やり納得して読みま...
      私も、kakaneさんのレビューに同感です。どうしてそこまで二人が惹かれあうのかがイマイチ分かりませんでしたが、そこは無理やり納得して読みました。結局は面白かったんですけどね!
      2017/09/22
    • kakaneさん
      コメントありがとうございます。新宿鮫は鉄板の面白さですが、期待が大きい分、厳しくみてしまいますね。
      コメントありがとうございます。新宿鮫は鉄板の面白さですが、期待が大きい分、厳しくみてしまいますね。
      2017/09/22
  • 読み進めながら「え?あなた誰?ん?」…
    と(笑)
    犯人であって欲しくなかったけど、あの人が犯人だから晶の所に戻れたのかな…
    とか色々考えたけど、この度ものめり込んで読めました!はい、次〜!

    • 松子さん
      やすこ、おはよ♪
      ほんとだね、あの人が犯人じゃなかったらって考えたら…‼︎ うわぁ、そっかぁ‼︎
      いやぁ、考えたくないー(T ^ T)
      そう...
      やすこ、おはよ♪
      ほんとだね、あの人が犯人じゃなかったらって考えたら…‼︎ うわぁ、そっかぁ‼︎
      いやぁ、考えたくないー(T ^ T)
      そうね!次〜!笑
      2022/06/30
  • 今回の新宿鮫は政界も絡むスケールの大きいストーリー。所轄だけじゃなく公安も出てきて、大好きなスパイものっぽくてとてもおもしろかった。鮫島警部の男気はほんと素敵ですね!

  • 新宿鮫シリーズ第6作。

    クレジットカード犯罪を追う鮫島の前に現れたミステリアスな女性。晶という恋人がいるにも関わらず、彼女に惹かれていく鮫島。そして警察内部の黒い動き。

    他のシリーズと同じく面白いのだが、ちょっと消化不良気味。いろいろ盛り込みすぎた感じがあるのかも。

  • 前作では様々なストーリーが並行して展開、新しい和みキャラ?が登場したが、今回はまた一転。

    公安、外事、政治家が絡んで、最初はただの外人殺しが、少しずつ話が過去と今を行きつつ日本の警察機構・政治機構の中枢に繋がっていく、という濃厚なストーリー。

    ドラマも、晶との仲が少しずつ疎遠になりながら、新しいヒロインも登場?さらにはライバルの香田との共闘や鮫島の過去も絡んで・・・と盛り沢山。

    シリーズがここに来ても全くだれるどころか、より深化していて飽きさせない。

  • ちょっと長かったな、という印象。もう少しテンポがいいと良かったな。話の展開がちょっと難しくて何回か読み返した。
    鮫島がマホに魅かれた理由も(彼女が鮫島に魅かれた理由も)立花がそこまで京山に心酔する理由もイマイチ説得力がなかった。ただし鮫島vs増添の攻防は読み応えあったわ!あと、香田!なかなかいい奴じゃないか!

    • kakaneさん
      コメントありがとうございます。新宿鮫シリーズは鉄板の面白さですが、その分、厳しくみてしまいますね。
      コメントありがとうございます。新宿鮫シリーズは鉄板の面白さですが、その分、厳しくみてしまいますね。
      2017/09/22
  • 主人公は独身で恐らく30代後半。惚れあった恋人さんがいます。
    なんだけど、別線で偶然に魅力的な異性と出会い、

    「ま、別に、この人とナニか起こるはずは、生涯ないやろけど、この人、好みやなあー」

    と、内心思っちゃうわけです。
    そうすると、かなりドラマチックな事件と偶然が重なって、
    ちょっと怪我しちゃって、その人の自宅でちょっと介抱されて。
    おしゃべりしたらなんだか、えらいこと気が合って。
    ごっつ、ええムードになって。
    でも手を握っちゃうくらいで眠り込んじゃいました。

     …と、いうことがあって。
     …でも、その別線な相手はもう遠くに行っちゃって、2度と会えません。
     …そして、その人とのことは、どうやっても、恋人さんにバレることは無い訳です。
     …
     なんだけど、

    「ああ、ウチは恋人を裏切ってしもうた。このままでは関係を続けられへん」

     と、悩んでですよ。 そして、恋人さんに、

    「かんにんなあ。ちょっと別の相手に、ココロは一瞬、マジになってしもてんよ。我ながら、アカンかったわあ。アカンやろ?別れたい言うなら、なんも言えへんわ」

    と、告白するんです。何も問い詰められてないのに。
    自分の心の中では、

    「こういうの、ウチらは、隠し事したらアカンねん。ウチらの純愛は、そういうもんやねん」

    と、思ってるわけです…。



    ちょっと、あり得なくないですか?
    …と思ってしまうのは僕だけでしょうか?…。

    #

    大沢在昌さんの「新宿鮫」シリーズ、第6作。「氷舞」。

    今回の悪役は、「公安警察のOBの、大物政治家。そしてその番頭的な子分」です。
    かつて、日米間でスパイをやらされてたんだけど、政治家とマジ恋愛しちゃって、
    色々あって殺された可哀そうな女性がいました。
    それに関わっていた公安警察の大物さんは、それをネタに人の弱みを脅したりして、
    大物になって政治家になりました。
    その人には、番頭のような部下がいます。影のように生きながら、汚れ仕事をこなす。

    いくつかの不可思議な殺人事件から、そのふたりの過去の悪行に、主人公の刑事がいきつく、という犯罪サスペンス。
    そして、その二人に昔昔、親を殺された女性が、復讐の鬼になって、関係者を次々に殺していたのでした、というお話。

    いつも通り、前半の謎に満ちたサスペンス部分は、面白いです。
    そして、今回は「公安警察」という、政治犯思想犯国際政治関連など、「治安維持」的な犯罪調査を行う部署(「警察の犯罪」も手掛けます)のことが描かれて、ホントか嘘か知りませんが、「へええ、こういう仕組みが人知れず、あんねんなあ」という、「へえー係数」も稼いでいます。
    (そして終盤の解決に向けて、「一匹狼の主人公が全てを手掛けることにするため」のご都合さ、が、匂い立つという構造も、いつも通りなんですけれど…)

    #

    …物語は半分、「主人公と、最終的に犯人と判る美女との恋愛」の葛藤で描かれていて、コレが、個人的な好みとしては、ぜんぜん、乗れません(笑)。

    #

    シリーズものなので。
    主人公の刑事さんは、歌手をやっている恋人さんが、いはる、という設定。
    で、今回は、
    「主人公が浮気しちゃったら?」
    という、お題で書かれたような気もするんですが。
    なんだか妙に中学生みたいな純愛思想と言いますか…。

    #

    やっぱりときどき、大沢さんの「暴走するセンチメンタル特急」には、鼻白んでしまうんですよねえ。
    (でもその短所が、長所でもあったりするから、おもしろいんですけどね)

  • やっぱり新宿鮫面白い!だんだん追い詰められていく緊張感とか、杉田さんとの逢瀬の儚さとか、あとは香田さんのツンデレっぷりが特にいい。これを読むために氷舞から再読した。次は毒猿読もう。

  • J様後追い第6弾
    困ったことになりました。
    前作前前作で5つ付けてしまったので、これ以上上が付けられません。
    ほんとにシリーズごとによくこれだけバラエティーに富んだストーリーが考えられるものだと思います。
    個人的には、運命的な出逢いに苛立たしい気持ちもありましたが。

    そちらはともかく、一方のおじさまがたのほうですが、この人こそと心酔できる人物に出会えてその人のために動くというのは幸せなのだろうと思えました。
    が、やはり最後は勝手な判断で暴走してしまったかな。

    さて、次をすぐにでも読まなければ。

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著者プロフィール

1956年愛知県名古屋市生まれ。慶応義塾大学中退。1979年に小説推理新人賞を「感傷の街角」で受賞しデビュー。1986年「深夜曲馬団」で日本冒険小説協会大賞最優秀短編賞、1991年『新宿鮫』で吉川英治文学新人賞と日本推理作家協会賞長編部門受賞。1994年には『無間人形 新宿鮫IV』直木賞を受賞した。2001年『心では重すぎる』で日本冒険小説協会大賞、2002年『闇先案内人』で日本冒険小説協会大賞を連続受賞。2004年『パンドラ・アイランド』で柴田錬三郎賞受賞。2010年には日本ミステリー文学大賞受賞。2014年『海と月の迷路』で吉川英治文学賞を受賞、2022年には紫綬褒章を受章した。


「2023年 『悪魔には悪魔を』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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