罪と罰の果てに (光文社文庫 な 30-3)

著者 :
  • 光文社
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感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (587ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334764876

作品紹介・あらすじ

千葉県房総半島の漁師町。「キリストさん」と呼ばれる古紙回収業の男は、町の人々に親しまれていた。二人の少年は、その男に「神」を見た。一方、新興宗教の頚木から逃れ、「地獄」を見てきた幼い兄妹。この4人が交わったとき、悲劇は起きた。そして、17年後、4人はそれぞれの形で「真実」と向かい合うことになる-。

感想・レビュー・書評

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  • 永瀬隼介の4冊目。東野圭吾の「白夜行」彷彿とさせる。個々の物語展開や人物心理描写は緻密で、読み手を楽しませてくれる。だが、うーん、色んな事を盛り沢山折り込んであって、やや消化不良になる感もした。★4は厳しいか。

  • 無理矢理な物語を作り過ぎていて、いろいろと突っ込みどころが満載。その度に現実に引き戻されてしまう。主要人物のキャラ設定も無理くりで、生きていない。
    神を問うにしてはあまりにも御都合主義な内容だった。エンタメなアクションが書きたかったのかもしれないが、ルナファームとかアフリカとか、そっちをもっと掘り下げて主軸にしていけば良かったのに、と思った。

  • 途中で結末の予想がつてしまったが、分厚さの割に最後まで飽きずに読めた。久々にいい作家に出会えたかもしれない。

    • ことぶきジローさん
      永瀬隼介さんの作品は『ポリスマン』を読んで以来、気に入ってずっと読んでいます。三億円事件をテーマにした『閃光』などもお勧めです。
      永瀬隼介さんの作品は『ポリスマン』を読んで以来、気に入ってずっと読んでいます。三億円事件をテーマにした『閃光』などもお勧めです。
      2012/11/28
  • 永瀬氏らしい力作です。
    何と書いたらいいのか上手く言葉が見つからないですが、全編が緊張感に満ちた内容で、久しぶりに骨太の作品を読んだ気がしました。

  • 比較的早い段階で"キリストさん"の正体が判ってしまうが、それにしても深みのある物語です。
    やっぱり永瀬隼介はイイわ。
    野獣の様な聖斗が最後に聖美に遺した言葉は心を打ちました。

  • 121213

  • 5月-4。4.0点。
    千葉の田舎町。キリストさんと呼ばれる浮浪者。
    中学の同級生、野球部と不良と、新興宗教から逃げてきた兄妹。
    事件が起き、ばらばらに。
    大人になった中学生たち。運命のように再び絡み合う。

    何となく読み始めたら、重さにタジタジ。570頁一気読み。
    ご都合主義的な面もあるが、読ませる。
    面白かった。

  • 複雑に入り組んだ登場人物の関係と時間経過。この世に神はいるのだろうか、タイトルの罪と罰とは。暗澹たる気持ちになりながら、物語を読み進んだ。賢明なる読み手なら結末が見えたかも知れぬが、愚鈍な自分には最後まで結末は見えず、その結末に驚いた。相変わらず、読ませる作者だ。

    永瀬隼介さんの作品は『ポリスマン』を読んだのが最初で、それがものすごく面白くて、文庫本が出る度に楽しみにしている。善と悪、取り分け悪をテーマにした作品が多いのだが、どれも読み手に深く考えさせる時間を与えてくれる。もちろん、物語としても非常に面白い作品ばかりだ。

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著者プロフィール

永瀬隼介

1960年鹿児島県生まれ。國學院大學卒。週刊誌記者を経てフリージャーナリストとなり、祝康成名義で『真相はこれだ! 「昭和」8大事件を撃つ』を刊行するなど事件ノンフィクションを中心に活躍。2000年『サイレントボーダー』で小説デビュー。事件現場で培った取材力を活かし、現代の深部を抉る骨太のサスペンスや犯罪小説を発表している。近著に『帝の毒薬』『カミカゼ』『三日間の相棒』『白い疵 英雄の死』『12月の向日葵』など。ノンフィクションに『19歳 一家四人惨殺犯の告白』などがある。

「2022年 『殺し屋の息子』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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