郵便配達は二度ベルを鳴らす (光文社古典新訳文庫 Aケ 2-1)

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  • Amazon.co.jp ・本 (243ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334752958

感想・レビュー・書評

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  • 遂にこの日がやって来ました!

    な、なんとなんと池田真紀子さんが原田マハさんと並んでワタクシの本棚の著者登録数ベスト5入りしたのです!

    え?池田真紀子さん知らない?
    翻訳家ですよ!リンカーン・ライムシリーズとかで大活躍中の翻訳家さんですよ!
    本作でもさすがの訳文ですよ!

    翻訳家さんがベスト5に入ってきたら、もう通ですよ
    いよいよワタクシも海外ミステリー通の仲間入りですよ
    fukayanegiさんとかと同じステージです
    もう海外ミステリーのことならなんでも聞いて下さい
    なにしろ通ですから
    最初は光り物からですよ(通の概念がお子ちゃま)

    あ、『郵便配達は二度ベルを鳴らす』ですよね
    忘れてませんよ『郵便配達は二度ベルを鳴らす』のレビューですよね

    ただこの先とんでもないネタバレが含まれていますので未読の方はご注意を!

    郵便配達員…











    出てきません!

    • 1Q84O1さん
      師匠に導かれる前にレビューしておこw
      師匠に導かれる前にレビューしておこw
      2023/05/10
    • ひまわりめろんさん
      は!Σ(゚Д゚)
      一Qさんに導かれたみたいなことになってしまう
      まぁいいか
      出藍の誉れってやつですな
      は!Σ(゚Д゚)
      一Qさんに導かれたみたいなことになってしまう
      まぁいいか
      出藍の誉れってやつですな
      2023/05/10
    • 1Q84O1さん
      導けるように頑張りまーすw
      導けるように頑張りまーすw
      2023/05/10
  • 一度目は悲劇、二度目は喜劇――か。

    根なし草の青年フランクはタダ飯にありつこうと近寄った
    ドライブインのギリシャ人店主に気に入られ、
    仕事を得るが、店主の妻に惚れ、関係を持つ。
    生活の安定のために結婚しただけで夫を愛していないという
    彼女と共謀し、店主殺害を目論むが……。

    あまりに有名な映画の原作本。
    実は映画は未見、本を読んだのも、この新訳が出たからで、
    サスペンス&バイオレンス?
    くらいの知識しか持っていなかったのだが――

    お、お、お、面白いっ!
    主人公フランク・チェンバーズが堪らなく魅力的で
    うっかり惚れてしまいそうになった。
    放浪癖があり、世慣れていて、
    多少の揉め事や警察とのイザコザなど物ともしない
    したたかな男だが、
    賢くて繊細で、ちゃんと人並みの罪悪感も持ち合わせている、
    そんな青年が綴った、愛と暴力を巡る顛末記。
    ……シビレました。

    ところで、最もショックだったのは、
    本編に郵便配達員が登場しないこと(笑)。
    不可解なタイトルの由来は解説で。

  • 300ページにも満たないのでさくっと読める。主人公の流れ者の男は、食堂で働くコーラに恋するが、彼女には夫がいた。惹かれあう2人は、遂に夫を殺害して一緒になろうと企てる。
    しかしどんなに完璧な計画を立てても上手くはいかないものだ。2人がお互いを愛し憎み傷つけあうのが生々しい。

    郵便配達は二度ベルを鳴らすというタイトル。作中には郵便配達は全く出てこないのでタイトルの意味が分からなかったが、調べたところ、全てが二度繰り返される本作を象徴したタイトルらしい。
    なるほど、そう言われれば似たような展開が続いていたなという感じ。

    「偽のデュー警部」的な、男と女のちょっとコメディ感もはいった恋愛サスペンスなのかなと思いきや、割とハードボイルドな作品だった。
    前評判が良く期待しすぎたため、あまりしっくりこなかった。

  •  読後、気づいたのだが、本作はスタインベックの「怒りの葡萄」とほぼ同時代を舞台にしている!(大恐慌またはその後の時代、1930年代)そう考えると興味深い。フランクたちは、時代と社会の犠牲者という印象が強くなるのであった。

     なんとなく扇情的な感じを漂わす表題で、子供の頃から「エロい小説」というイメージを抱いていた。きっとキッチンの情事…とかあるんだろうな、などと想像してきた。で、今回初読。少々、イメージと異なる内容なのであった。
     流れ者で犯罪歴も多いフランクは、カリフォルニアの小さな食堂に立ち寄り、若き女主人コーラに出会いそそられる。フランクは早速コーラに言い寄り、二人は意気投合。コーラの夫で食堂を営むギリシア系の男パパダキスを、2人で殺そうと目論む。完全犯罪を企図する。フランクとコーラの刹那的な生き方、そして破滅。
     …という展開だ。犯罪小説(クライムノヴェル)である。なのだが、終盤、思いがけない展開に。そんなつもりはなかったフランクなのだが、皮肉にも計画的な犯罪のような外形で、愛する者を失ってしまう。フランクもいよいよ全うな生活を築き始めるのか?と思わせた矢先の皮肉な展開だった。負を背負った人間、袋小路から抜け出せない人生を運命づけられた男の宿命、その悲哀。そうした救われない感じが、苦い後味ともに残る。

    余談。コーラはいつも、夫のギリシア系の男について、あんなあぶらぎった男はもうイヤ、と毛嫌いする。これは、ギリシア系の読者にはかなり気分が悪いに違いない。

  • 図書館で借りた本。1934年に発表された本で映画化もされた。流れ者のフランクが立ち寄ったドライブインで住み込みバイトする事に。オーナーはギリシャ人の男で妻のコーラと2人で店を切り盛りしていたが、フランクとコーラは不倫関係に陥り、ギリシャ人を殺す計画を立てる…という話。ドロドロ不倫のような感じはしないが、2人は色々とやらかしながらも計画実行後も順調に生活していくが、最後の最後でコーラはフランクに対し、真実の愛を確かめる行動に出る。そしてフランクは… 薄い本なのですぐ読了できたし、裁判の箇所はなかなか良い。まあまあかな。

  • これを松本清張が書くとしたら…と想像しながら読むと、ケインの筆のクールさがわかる。

  • 物語(大好き)の感想は新潮文庫版に書いたので、訳の違いの話。
    どちらもとても良い訳で、非常に読みやすかったのだけど、強いて言うなら私の好みはこちらの光文社版。
    新潮文庫版はやや格好をつけた文章、光文社版はするする入って来る自然な文章なのだけど、そこについてはどちらも好き。
    ただ、原書を読んでおそらくそうだと思ったのだけど、ギリシャ人のニックは多分、まだ英語が流暢でない。
    やや片言なのだと思う。
    しかし新潮文庫版ではそれが全くなかったので、看板のスペルミスをフランクが直す場面に違和感があった。
    光文社版はニックに片言感がある。
    ニックの英語がネイティヴレベルでないというのは、コーラがニックを尊敬出来ない理由の一つだと思うので、ここは訳に入れて欲しいところ。

  • ずっと読みたかったので、ぐいぐいと読んでしまった。
    語りの仕方が気になった。
    コーラは人妻だったから魅力的なのか?フランクみたいに無頼な者にオンナは引き寄せられるものなのか?
    映画を見てみたい。

  • 【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/742341

    不倫からの殺人、そして裁判。
    猜疑心にさいなまれて愛は憎悪に変わる。
    それでも離れられなかった2人の結末とは。

    ちなみに郵便配達員は出てきません。

  • タイトルだけは知ってる有名小説をやっと読んだ。
    ハードボイルド翻訳の困難を感じつつも、意外と楽しめた。

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