ぼくが見つけたいじめを克服する方法 日本の空気、体質を変える (光文社新書)

著者 :
  • 光文社
4.07
  • (11)
  • (10)
  • (9)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 159
感想 : 16
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334044749

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • いろんなところに話が飛び、いじめ、忖度、空気感のことをずばずばと書いてる。おもしろい。
    タイトルや「いじめ」という言葉が、なんかもったいないぐらいの内容だった。
    関係ないわと敬遠する人が多くなりそうだから。

    これ、いろんな人が読んだらいいのにな。
    今のぐしゃぐしゃな世の中の状況に「いじめ」は関係ないかもしれないが、内容はとても関連してる。
    なんとなく感じてることを、全部言語化してくれている。

  • 立て続けに出版されたイワケン新書。リアルタイムなコロナ関連の問題も絡んだことにより、俄然注目度が増しそうな印象。その部分を抜きにしても、非常に示唆に富む内容で、いじめから目を背けがちな自分としては、身につまされるとともに、教訓に満ちたものだった。不寛容への不寛容、情報の開示、とかは誰でもすぐに実践できるもので、かつてきめんな効果も期待できそう。

  • 今まで当然のように言われてきたことをバッサリ切って,いじめを加害者単独でなく,空気や体質の問題とし,科学的に見ようとする姿勢は良いと感じた。実際の会社などでの対処法を、法律の専門家と書いて欲しい。

  • とにかくファクトを追求するという、岩健流いじめのfactfullness。

  • イジメと言う事に特化してる方で有る(良い意味)と思います。

  • 子供のいじめが無くならないのは、大人の社会がいじめ体質だから当たり前。岩田健太郎さんの言葉は身も蓋もない本質をついていて気持ちいい。
    日馬富士、闇営業芸人、不倫や薬物問題を起こした人など「叩いてもいい」対象になった人間に対する過剰な制裁は年々激しさを増している。

    いじめへの対抗策も、みっちりと具体的に書いてある。
    実現可能な、具体的な方法論を出させたら岩田健太郎さんの右に出る者はいないのでは。
    きれいごとを否定し、いじめを克服するという成果に向けて何をすればいいかズバズバと指摘する。

    学校でいじめを受けている子供たちの読み物として。
    この本を読んでいるといじめにも対抗できそうな気がしてくるが、実際いじめられている子が、すべて実行して成功させられるかというと、うまく行かないことも多いだろう。
    岩田さんのような無敵な立ち回りは誰にでもできるものではない。
    しかも彼ですら、学生時代には抵抗できなかったのだ。
    それでも、この本でいじめが絶対悪であると一流の理論武装をしておくことは、心の支えになる。
    大人になるにつれ、実践できることも増えてくる。

    子供が読むとして、大人の世界もいじめに満ちている、という指摘は、子供たちに絶望感を与えるかもしれない。
    しかし大人の世界にいじめがあっても、子供の世界よりは圧倒的に開放的であることは知っておいてほしい。
    閉鎖性が強く、抑圧されている集団ほどいじめはおきやすい。
    政治的空間を離れ、貨幣的空間に移るとヒトは愛憎を覚えないので、フラットな関係を築く。

  • ●ダイヤモンドプリンセス号でDMATとして参加し、一日で下船させられた岩田医師。異論を認めない大人のいじめ社会だから、子供社会からいじめがなくなるはずがない。
    ●どんな人に相談しても、いじめは揉み消される可能性がある。だから、いじめにあった時は「誰1人信用しない」ことが大事である。
    ●いじめの正体とは「空気」です。この敵の前では、法ですら無力かもしれません。

  • いじめについて論じた本。筆者もいじめを受けた経験があり、そのような被害者としての視点も交えながら、いじめついて分析している。日本には空気を読まなければいけない文化あるいは同町圧力という悪しき文化が存在するがゆえにいじめがあらわになることが少ない。まずは教育機関を中心に審議プロセスの透明化を図る必要がある。そして何よりもいじめの加害者とした加担しないことである。ある研究によると、いじめの被害者だけでなく、加害者までもが将来上手くやっていけないという報告があるくらい。またいじめを広義解釈すれば差別や侮蔑といった行為も同様な構図をしている。近年ではSNSやインターネットも発達したため反撃は容易になりつつあるが、決して助長してはならな心構えが必要。

  • いじめのことを、ほぼ毎日考えている。それに疲れているし、解放されたいのだけれども、そうしてはいけないと思っている。どうすればいいのか、これという答えがなかなかなかったけど、この本は参考になった。
    まずは、事実。それから検証。
    いじめや教育に関しては、感情論が多い。
    異端児はたたかれるけど、多様性を認めていくには異端児は重要。忖度せず、自分で考える。
    勉強することは、これからも必要。まして若い人には。
    戦後のやり方や考え方は、もう、通用しない。

  • 日本特有の空気を分析、なぜいじめが子どもだけでなく大人にも蔓延するかを指摘。鋭い。

全16件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1971年、島根県生まれ。島根医科大学(現・島根大学医学部)卒業。神戸大学都市安全研究センター感染症リスクコミュニケーション分野および医学研究科微生物感染症学講座感染治療学分野教授。著書に『コロナと生きる』(朝日新書、内田樹との共著)、『新型コロナウイルスの真実』(ベスト新書)、『僕が「PCR」原理主義に反対する理由』(集英社インターナショナル新書)ほか多数。

「2022年 『撤退論 歴史のパラダイム転換にむけて』 で使われていた紹介文から引用しています。」

岩田健太郎の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×