二軍監督の仕事 育てるためなら負けてもいい (光文社新書)

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  • 光文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334043834

感想・レビュー・書評

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  • ヤクルトスワローズにてクローザーとして活躍し、現一軍監督の高津臣吾氏が2軍での役割や自身の野球論などを2軍監督時代に書いた一冊。

    華々しい一軍と違って目立つことのない二軍がどのような方針で選手育成しているのかを本書で知ることができました。
    選手のモチベーションの上げ方や高卒ルーキーへの育成法などグラウンドや一軍と二軍との連携などテレビなどで見ているプロ野球の裏側を多く知ることもできました。
    また、昨シーズンの新人王村上宗隆選手や高橋奎二選手などの育成や恩師野村克也監督や楽天イーグルス監督の三木肇氏など様々な方との著者とのエピソードなどもふんだんに掲載されており、人柄など野球以外の部分でも発見も多くありました。
    また、著者は日本だけでなくアメリカや台湾、韓国でもプレイしており各国の野球事情の違いも触れられており、著者がいい部分を取り入れたいということも本書で感じることができました。

    そんな本書の中でもプロとして生き残れる条件や決め球であるシンカーの誕生秘話やサインについてなど第一線でプロ野球界で活躍した著者ならではのエピソードは印象に残りました。

    本書を読んでサインや作戦ひとつをとっても様々なことが考えられていたり、1つのプレーを生み出されるまでの苦悩や努力を現場の生の声から知ることができました。
    野球の奥深さを感じるとともにプロ野球の見方に新たな視点が加わった一冊でした。

  • WBC優勝⇒大谷選手⇒栗山監督⇒ヤクルト、と興味の連鎖で読んだ本
    ヤクルト引退後をあまり知らなったけど、その多様な経験があってのセリーグ連覇
    若い人、可能性のある人をどう育て伸ばすか、親や企業人としても参考になることあり

  • 今シーズンから一軍の指揮を執る高津監督が二軍監督時代に書いた本です。
    2017年から二軍監督をしていました。

    本書では二軍監督の仕事ぶりやファームとはどういうところか?など多岐にわたり論じています。

    ヤクルトではチームの将来を担う人材を「強化指定選手」に定め、先発投手ならばシーズンで特定のイニングを投げさせるようにし、打者の場合は何打席以上を確保するようにしているとのこと。

    具体的に誰が強化指定選手であるか明言はしていないが、打者では村上・廣岡、投手では高橋・寺島・梅野が当たるよう。

    第3章 育てる組織 では2018年に2軍チーフコーチを担当した三木さん(現楽天一軍監督)がいかに優れた人だったかを語っています。
    三木さんは2017年に一軍ヘッドコーチだったのですが、作戦を立て、試合の動きを読んで監督に助言し、先手を打っていくだけでなく、一軍と二軍の選手の行き来を調整したり、荷物の移動などを円滑に進めたりすることもその仕事に含まれたとのことです。

    第5章 監督になって知る野球の奥深さでは、高津監督が打順を決める時、「ビッグイニングをどうやったら作れるだろう?」という考えを基本にし、2・6・9番を重要視していることに触れています。
    これは一軍監督になって山田を2番に据えていることにつながっていますね。

    200ページちょっとの本なので3日ほどで読んでしまいました。

  • 高津さんの冷静な視点と文章力に驚愕!
    二軍監督を心の底から楽しんでいるのが、文章の端々から伺えて、読んでいる側も楽しくなります。

    高津さんの一軍監督、いつか見たいですね✋

  • すべての指導者に捧げる一冊だと思う。

    それから、野村克也監督の考えを継承し、高津監督の個性を加えているのが嬉しかった。これからもヤクルトファンでいよう♪

  • 東京ヤクルトスワローズの高津二軍監督の本。
    育てるためなら負けてもいい…とは??と思い読んだらあっちゅー間に読めた
    素晴らしい&面白い!!
    日本プロ野球・メジャーリーグ・韓国・台湾・独立リーグと
    まぁいろんなところを渡り歩いてきたからこその考え方とか
    まだまだ若いルーキーたち、1軍と2軍を往復する中堅・ベテランや
    1軍スター選手のリハビリ中など等
    本当にいろんな立ち位置に立っている選手との相手をする高津監督。
    「思い切ってやれ!!」って今だからこそ出来るのだろうし
    褒め方叱り方、すごく大変だと思う。
    今の若い選手や当時の思いで話がたくさん詰まってて読んでてワクワクした
    来年は戸田球場に足を運んでみたいなぁと思う

  • 企業組織内の部署における2軍チームというアイデアはそれなりによい効果もあると思うけど、実践している組織はないように思う。

    1軍選手にいろいろお世話させることが半ばマネジャー育成的な意味合いで正当化されたりしているが、一流プレーヤーはプレーヤーに専念したほうがよいこともあるのではないか。

  • ●マイク・トラウトは2番に入ることが多い。下位打線に出塁率の高い選手を置いておくと、2番にチャンスが回ってくることが多く、ここで打点を稼ぐことが可能になるからだ。
    ●山田哲人は他の球団に入ってもおかしくなかった。一巡目で斎藤佑樹の抽選で敗れ、さらに塩見貴洋のくじ引きも外れ、ようやく山田哲人を指名した。この段階ではオリックスと競合していて、何とか交渉権を獲得することができた。

  • スポーツの本はマネジメントに意外と生きるということを言ってる人がいたので、読み始めたら育成にフォーカスした本であった。

    時にはメンバーの成長を待つことが必要であるとか、二軍と一軍の違いから何を教えるべきかなどこの試みが今のヤクルトを支えていると思うと非常に示唆に富む

  • 摂南大学図書館OPACへ⇒
    https://opac2.lib.setsunan.ac.jp/webopac/BB50127934

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