フランス人の性 なぜ「#MeToo」への反対が起きたのか (光文社新書)
- 光文社 (2018年8月17日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (249ページ)
- / ISBN・EAN: 9784334043674
感想・レビュー・書評
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「生理用品が買えないならまず携帯代を節約しろ」フランスで、そんな声が上がらないワケ | PRESIDENT WOMAN Online(プレジデント ウーマン オンライン) | “女性リーダーをつくる”
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面白かった。
同じヨーロッパでもフランスは性の考え方が独特。イギリスや北欧とは全然違うのね。もちろんアメリカとも。フランスがいいとか日本がいいとかではなく、いろんな考え方があって面白い。 -
読了。日本よりはるかに、女の人が幸せに暮らせる国でも、男の性教育は、まだ道半ばなのがわかった。フランスがこれから伸びる国なのだろうなと思う。日本も遅くないので、フランスのような性教育をしていけば良いと思った。
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フランス人が「性」をどのように捉えているか、その歴史的背景とともに明らかにする。
「「#MeToo」後のフランスでは「女性も自分が望むセックスをイメージして、相手にはっきり伝えよう。自分の欲望を表明できるようになれば、ノーもはっきり言えるようになる」と盛んに言われるようになった」(本書終章より)
フランスでは、早期(8歳ころ)に性教育を始めることもあってか、いわゆる「性のタブー」のようなものはあまり無いようである。
性について考える・教える機会というのは、幸福に生きていく上で必要不可欠であるはずである。しかし、日本のような中途半端な性教育では、そのような機会が適切に与えられない。更には、インターネット上にポルノが氾濫している現状では、性が歪んだ形で学ばれていくリスクも大きい。
フランス人の性に学ぶべきところは大きいのではないだろうか。 -
フランスでは事実婚、再婚などカップルのかたちが多様化しているからこそ、カップルであることの意味を考える。男女平等、女性の権利の主張が強い今だからこそ、立ち止まってもっと柔軟に性について考えるのは、これからの幸福を考えたとき、プラスになると思う。
「人の心は移ろうもの」という考え方は、自然なことだし忘れないでいたい -
あまり面白くなかった。
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背景にある宗教の説明もあり、でもジェンダー論というほど堅苦しくなく、そして白黒で評価できない、良く言えばポエティックなフランスの性に関する考え方がなんとなくわかってよかった。(実際行ってみないとなんともいえないけど)
近年ポリティカルコレクトネスが声高に叫ばれる中で、女性として不快に感じることが減ったことも事実、逆に窮屈に感じることが増えたことも事実(あ、こういう発言って今はしちゃダメなんだよね?ヘラヘラ系の態度もどうかと思うし)。ハッシュタグ的な大衆ムーヴメントに飲まれるのではなく、自分自身がどう在りたいかを考え選択していきたい。(#BalanceTonPorc(←Emily in Parisでも触れられていた)があまり積極的に受け入れられなかった背景に大戦中の密告の記憶があるのではないかというのも、一つの考察として面白かった) -
さらりと読んでしまった。パリに一年半暮らしていた事により米国とは違う点。
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歴史や宗教・政治体制、教育・文化的背景などから、フランス人の性に対する捉え方を多角的に読み解くという内容。
著者の息子さんとの性トピックに関するエピソードが掴みになっているのも、新米ママの私としては興味が湧きやすかった。
宗教観による性欲の罪意識、騎士道恋愛による三角関係、奔放な宮廷恋愛…歴史の流れも踏まえられており、おもしろかった。
フランス人の性には、自由=やりたい放題 ではなく、自由=他者への責任や連帯の義務を伴う という考えを土台にした民主主義的な枠組みがあるように思える(引用p.173)
科学的合理性と人間の理性や非合理性について述べている部分は、性というテーマを越えて著者のメッセージ性が感じ取れた。