- Amazon.co.jp ・本 (111ページ)
- / ISBN・EAN: 9784333023622
作品紹介・あらすじ
へその緒がついたままの新生児、今を力一杯に駆け抜ける少年、夜の街で携帯電話に見入る女子高生……。
さまざまな年代の子どもたちの一瞬の表情を捉えた写真に、詩人・谷川俊太郎氏が詩を寄せた写真詩集です。
「今」を全力で生ききり、一瞬一瞬を脱ぎ捨てて新しく生まれ変わりながら成長する子どもたち──その生きざまや心の声を、『すき』『どきん』(理論社)など少年詩の分野でもすぐれた作品を生み出している谷川氏が綴った、子どもたちの「遺言」です。
子どもを取り巻く大人にとっては、あの日通り過ぎていった子どもたちの表情、今見過ごしている子どもの心に出会い、ふれあいを深めるきっかけとなる一冊です。
子どもたち自身にとっても、詩は自らの心を模索する道しるべとなるでしょう。
それらの詩は彼らの心の奥底にとどまり、長い人生の途上で何度も浮上しては、自己を見つめる機縁となるはずです。年代を超えて、広くお薦めしたい一冊です。
育児疲れのママに、心のビタミン。
子どもたちの写真に癒されます。
幅広い年代の方へのプレゼントにも。
感想・レビュー・書評
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赤ちゃん可愛い、、、タイトルと違って。。。
<子どもたちの遺言> | えほん館(2014年10月9日)
https://ehonkan-kyoto.com/archives/231
子どもたちの遺言 - 佼成出版社-書籍紹介
https://books.kosei-shuppan.co.jp/smp/book/b274567.html詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
一時期佐野洋子さんの恋人だった谷川俊太郎さんが、田淵章三さんの写真に詩を添えたもの。
タイトルだけ見ると、亡くなっていく子どもたちの言い残した言葉のようだが、少し違う。
一瞬一瞬をとらえた子どもたちの表情の素晴らしさに、まるで大人に向かって貴重な遺言を残しているようだと感じた、谷川さんが名付けたもの。
子どもの言葉というものは、からだ全体から発せられているようで、それも心の底からのもののようだと、解説している。
そして内容はまさにそのとおり。
生まれたての赤ちゃんの、遺言。
幼児期の遺言。学童期の遺言。思春期の遺言。
まるで代弁するかのような谷川さんの詩に、どきどきさせられっぱなしである。
とりわけ、学校でたくさんのことを教えられたのに、自分がなんであるかを誰も教えてはくれないという思春期の詩には、ひとりでに涙が出た。
「生きているってこういうことなんだ
さびしい自分 不安な自分 でも何かを待ってる自分
もどかしい自分 そういう自分を見つめる自分」
あっと言う間に、その頃の自分にフラッシュバックしてしまう。
お話し会では、とてもとても使えない本である。 -
子ども達の写真を見てるだけで、幸せになれる。
どの年代の子たちも、とても可愛い。
そして、年齢を重ねてから、子ども達の側に立って、この詩を紡ぐことが出来る、谷川俊太郎さんの言葉の力、スゴイ。 -
谷川さんから子供たちへの遺言という形から、生まれたての赤ちゃんから今生きる大人の全てへの遺言という形に変えての詩集。最初の詩からやられ、手元に来てから三回読み返した。文庫のほうが沢山の詩が読めるし、持ち運びができていいと思っていたけれど、うん、写真の力も凄い。詩だけでは感じない空気感のようなものがぐっと胸や頬を押してくる、写真集としてもいいものだった。
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涙でた
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「大人の言葉がもっぱら頭脳から発せられるのに対して、子どもの言葉はからだ全体から、そして心の表面からではなくその底のほうから発せられる。」
だから、大人の言葉に比べると、そういう子どもの言語のほうが詩に近いと谷川俊太郎さんは書いている。
初めは谷川俊太郎さんが子ども達にむかって遺言を書く、という発想だったけれど、死に近づきつつある大人よりも、まだ死からはるかに遠い子どもが大人に向かって遺言するほうが、この時代ではずっと切実ではないかと思って、発想を逆転させた。それで完成したのがこの詩集です。
どの詩も、大人に問いかけていて、はっとさせられるものもあります。
子育てに忙しい親が、子どもが何を考えているのか分からないという大人が、自分という存在について考える人が読むと、何等かの気づきが得られると思う。解決はしないかもしれないけれど。 -
過去記録
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この詩集は詩がさきにあってそれにあわせ写真をとったのかな?
子どもの写真がほっこりとするとても素敵なものでした。 -
2015/7/7 5-2