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- Amazon.co.jp ・本 (242ページ)
- / ISBN・EAN: 9784329020529
感想・レビュー・書評
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著者が第二次大戦前のスペイン内戦に参加した体験をもとにした本となっている。序盤はスペインのおおらかな?国民性による笑える話もちらほら(スペインがそんなにユーモア溢れる国とは知らなかった。ユーモアといえばイタリアのイメージが強すぎるからだと考えられる)。中盤からは内戦時における悲惨なストーリーが中心となる。著者はイギリス人であるにもかかわらず、ファシズムを止めるためという大義のもとスペイン内戦に参戦し、実際に前線に出てライフルで撃たれもする。当時の時代背景は現代からは想像が難しい。しかし一時期ながらも、当時のスペインが、誰もが平等に生活できることを理想とする社会を目指しつつあった、というのは事実としてあるようだ(もちろん全てではなく、そのような装いを纏っていただけの部分も多々あるのだが)。しかしそれも一時的な幻想にすぎなかった。著者が前線から戻ってきた際、かつての革命の空気が消え失せてしまっていたことに気づく描写はかなりリアルであった。
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