- Amazon.co.jp ・本 (218ページ)
- / ISBN・EAN: 9784329004970
作品紹介・あらすじ
そこに空洞はなかったか。知られざる歴史の地下水脈を掘り起こす!
感想・レビュー・書評
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まともな社会の木鐸は、今や東京新聞のみか。
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さて、この本を手渡す
次の人は、誰だろう と 考えている
いつのまにか 声も挙げられなくなっていました
いつのまにか 巻き込まれてしまっていました
いつのまにか…
そうならないために
次の人に 手渡したい -
私のTwitterのタイムラインには、東京新聞の記事がよく流れる。家で取っている全国紙とは違い、主張がはっきりしていて、とても好ましく思っている。地方紙って、ちょっとどうなのかと思っていたが、今や地方紙の方が良さそうだ。
その東京新聞の本が、図書館の新刊の棚に並んでいたので、迷わず手に取る。
「もう戦争はないと思っていました」というのがサブタイトル。私もまさか「はだしのゲン」や「原爆の図」が批判されたりする時代が来るなんて、思ってなかった。
戦争を知る人がいなくなった時、本当にまた日本も戦争をしてしまうのかもわからないと思ってしまう。どこかの国対日本というだけでなく、遠い他国の戦争に駆り出されるかもしれない。
そうならないために、この本や、その元になった新聞記事など、もっともっと読まれなければ。
加害者としても、被害者としても、戦争を記録できるほとんど最後の時になってきた。
人を殺したり、拷問したり、餓死したり、密告したり、監視したり、血が出たり、内臓が飛び出したり、骨がむきだしになったり、焦げた肉の匂いや腐った肉の匂いがするものであること、頭と五感を総動員して想像するべきだと思う。
身体だけではなく、心の傷も何十年も何世代も癒されないことを知るべきだと思う。 -
東京新聞で連載され大反響を呼んだ特集「戦後の地層」に大幅加筆しまとめた本、先に読み終えた「時代の正体2」を購入した時に存在を知って購入しました。戦後70年という節目、丁寧な取材をもとに今につながる様々な事実が取り上げられています。
じわじわと、でもはっきりとした形で広がってきているもの言えぬ空気。声をあげ続けないと大変なことになる怖さを、改めて感じました。「他者感覚・社会的想像力を持つことが問われている」(白波瀬佐和子)時代にあって、過去に目を向け自らの感覚をある意味鍛える上で、時々に読み返す必要がある本だなと思います。
「八紘一宇」の塔が宮崎県にあること、「鶴を折ることは平和運動にあたり子どもたちを運動に巻き込むことになる」といって制限した広島東部の小学校の存在等、初めて知ったことも多くありました。
普段から普段の努力によって、平和は維持し発展させないといけないですね。
ぜひ、みなさんも読んでみて下さい。