「女子」の誕生

著者 :
  • 勁草書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784326653898

作品紹介・あらすじ

年齢を重ねても、好きな格好をしたい。いま、女性たちは、自覚的に「女子」を名乗る。ファッションや化粧という極めて表層的な手段は、「女子力」という名の、女性たちが自由に生きていくための原動力になっていることを、『Sweet』『InRed』『GLOW』『VERY』『美ST』等ファッション誌の分析から明らかにする。

感想・レビュー・書評

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  • 女性向けファッション誌を分析しつつ、女性でも無く女の子でも無い「女子」という存在が如何にいつ誕生し変化してきたかを、女子向けファッション誌の変遷を読み解きながらそのプロセスを説き起こす。
    女子大生ブームも女子高生ブームもOLブームも見事に外された世代である第二次ベビーブーマー世代の同世代「女子」達だが、Sweetが「28歳、一生女の子宣言」をしたときは25歳か。
    25歳になると数年間のブームの違いは誤差になってくるな。本論とは違うけど。

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  • ポップな表紙とは裏腹な学術書。序章でまず先行研究について延べ、本書の独自性を強調し、章ごとに膨大な注釈を入れるという、ゴリゴリの論文スタイルで書かれている。
    しかし文章はかなり軽妙洒脱。とりわけ、女性ファッション誌からの引用句は、ものすごく軽い。「『やめられない、とまらない♥コンフォートの誘惑だ』。コンフォートって……なんだろう」
    読んでいるこっちもうなずかざるを得ないこの軽さ。もっとも本書はこのような女性ファッション誌の言葉を読み解く言説研究ではないので、この軽さには深くつっこまれてはいない。ただ全編このような調子で、ファッション誌からの引用が随所に登場する。
    研究対象が大衆文化であるが故の軽薄さと、学術研究としての格調高さのギャップが大変面白かった。美魔女を論じる過程で経済学者ヴェルナー・ゾンバルトに言及されようとは。

    惜しむらくは、女性ファッション誌の歴史に通じていないと、何を言っているのかさっぱりわからんところ。何よりファッション論でありながら写真・図版が全くないところ。
    ファッション誌の特徴を頑張って言語で説明しようと試みてはいるものの、ファッション誌の表紙の画像があれば一発でわかるのに……と残念になる箇所がたくさんあった。自分が見かけたことのある雑誌はどんなものか思い浮かぶものの、見たこともない雑誌はどんな雰囲気か全く想像が付かない。

  • 思ったのと違った。
    キラキラした女子の理想の女子の変遷の話。雑誌などを追っており、文献が豊富

  • 貸し出し状況等、詳細情報の確認は下記URLへ
    http://libsrv02.iamas.ac.jp/jhkweb_JPN/service/open_search_ex.asp?ISBN=9784326653898

  • 女性向け雑誌に氾濫する「女子力」の使われ方から『女子』という日本の現象を探る一冊だけど、著者が「女子」を擁護する側にあるため、「女子って、いいよね。」というゆるふわな結論に。結局”「女子力」ってなんだろう”という疑問は解決されず。日本女性が望むあり方が各雑誌ごとに細かく分析されているところは読み入ってしまった。

  • 2014.11.7読了
    女子って一体なんだろう?

  • 東2法経図・開架 367.21A/Y84j//K

  • 雑誌に登場する「女子」を中心に、その誕生の経緯や役割、今後について考察されていました。
    仕事で、よく雑誌の内容を目にするので、ファッション誌のあの独特なキャッチコピーに普段から疑問や違和感がありました(“女っぷりあげる”の“女っぷり”ってなんだ、とか(笑))
    よく知ってる雑誌がたくさん出てきて、ああたしかにとか、へえそうなんだ、なんて思ったりもしましたが、読み終えたいまでもよくわからない点もあったり…。
    セブンティーンとかはどうなんだろう、とか。結局、わたしには「女子力」がなんなのか読みとれなかったり(汗

    でも、書店の雑誌コーナーをさらにたのしめるとおもいます!

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著者プロフィール

甲南女子大学教授。専門はファッション文化論、女子学。

「2023年 『高校生と考える 21世紀の突破口』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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