ロスト欲望社会: 消費社会の倫理と文化はどこへ向かうのか

制作 : 橋本 努 
  • 勁草書房
3.14
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本棚登録 : 98
感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784326603381

作品紹介・あらすじ

「ロスト欲望」時代の消費文化は、どのような駆動因により動くのか。歴史を整理する枠組みを提示、衰退期日本の今後を展望。

少子高齢化、経済力の低下、欲望消費の喪失……衰退する日本の消費文化はどこへ向かうのか。高度経済成長のシンプルな欲望に基づく消費、ポストモダンのきらびやかな記号消費を経て、日本の消費社会が生み出したユニークなスタイルとは。最新理論の紹介と共に消費研究の第一人者たちが日本の消費社会の今後を展望する共同研究の成果。

感想・レビュー・書評

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  • 桃山学院大学附属図書館蔵書検索OPAC↓
    https://indus.andrew.ac.jp/opac/book/646089

  • 今知りたいことが学べた。道徳的消費と倫理的消費の対立、倫理的消費も快楽主義という考え方、ハンドメイド文化がずっと形を変えながら続いていること、産消連携の難しさなど、ためになった。
    これからどういう価値を作っていけば良いのか、どんな関係性を生産と消費の間で作っていけば良いのか、時々参照しながら考えたい。

  • 今年、2021年に読んだ本は今更ながらのピケティ『21世紀の資本』からの今年のベストセラー斉藤幸平『人新世の「資本論」』が軸になっています。そこにTOKYO2020開催年ならではのボルコフ『オリンピック 反対する側の論理』の新時代の社会主義論が絡まったり、数々の新書による戦後民主主義の検証とか世界的なリベラルの変遷が補助線になったり、また大塚英志の80年代消費社会前夜の分析とかが重なり合ったりして、なんか意図していないのにひとつの大きなテーマになっているような相関読書になっています。本書はその全体の中で、また新しいピースになる本でした。SDG'sやESG投資に続いてエシカル消費という言葉が最近、頻出してきていますが、モノを買わなくなった世代の消費の在り方の方向性をざっくり網羅する本です。ケイト・ソパー(初めて知りました!)の「もうひとつの快楽主義」という枠組とか、ダニエル・ミラー(彼も初!)の「供犠としてのショッピング」とかまだまだ探らないとならない出会いもあるのですが、いわゆるZ世代とコミュニケーションするためには理解しておかないといけない志向なのだと思いました。2020年に40周年を迎えた無印良品のメッセージが奈良の長谷寺の朝の掃除をビジュアルとした「水や空気のように」という言葉であることも、この論考集によって深く理解できたような気がしました。コトラーはマーケティング4.0を自己実現のマーケティングとしていましたが、どうも時代は自己実現のその先に、ということかもしれません。明後日、大学生たちと交流する機会があるので、ナイスタイミングな読書になりました。

  • 系・院推薦図書 総合教育院
    【配架場所】 図・3F開架 
    【請求記号】 361.5||HA
    【OPACへのリンク】
    https://opac.lib.tut.ac.jp/opac/volume/455920

  • 東2法経図・6F開架:361.5A/H38r//K

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