- Amazon.co.jp ・本 (147ページ)
- / ISBN・EAN: 9784326301805
作品紹介・あらすじ
社会科学の方法論の定番テキスト、待望の完訳。「変数とはなにか?理論を検証するにはどうすればよいのか?事例研究でなにがわかるのか?」このような疑問に簡潔かつ的確に答え、すぐれた論文の書き方も解説する。訳者による文献案内つき。
感想・レビュー・書評
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<シラバス掲載参考図書一覧は、図書館HPから確認できます>https://libipu.iwate-pu.ac.jp/drupal/ja/node/190
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1995円購入2009-10-23
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一般的な社会科学論文を書く参考書。
理論の論証・検証といった方法論から、具体的な書き方や大学教授としてどうあるべきかまでを網羅している。 -
アメリカの大学院で博士論文を書くためのガイド。研究論文を執筆するに当たってのポイントが記されている。ゼミ論文を書くときなどにまた読み返したい。
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社会科学者による理論という用語の定義は謎めいていて多様である。
よい理論とは事象を説明する能力が高いもの。重要性、説明範囲、適用可能性。
より理論とは満足できるもの。好奇心を満たしてくれるもの。
よい理論は明確に組み立てられたもの。
理論は政策論争から推論されることがよくある。
理論を検証するには2つの基本的な方法、すなわち観察と実験がある。
データが多くあればあるほど、多くの疑問に答えられる。
・理論提唱型
・理論検証型
・選考研究評価型
・政策評価型
・歴史説明型
・歴史評価型
・予測型
どのような問題に取り組みのか。問題をはっきりと書き表すべき。なぜその問題を選んだのか?どのような答えを提供するつもりなnどのようにして答えに到達するつもりなのか。
どのような作業仮説を探求しようとしているのか。どのようにして答えに到達するつもりなのか。 -
この著作では学問の方法論について扱っている。中でも社会科学の事例研究の方法論について焦点を当て、よい理論の条件とはなにか、その検証はどうするべきか、実際上の博士論文はどう書き進めていくべきか、などかなり詳細に書いてくれている。
よい理論の条件」として「重要な事象を説明するものであること」と「それが現実の政策への処方に富むものであること」が挙げられていたことが気になった。しかも、これは本文中で再三強調されている事項でもある。
ある哲学者の著作に「哲学は現実世界におけるなど求められず、ましてや政策提言などは求められない。だからこそ、しがらみに捕われず自由に真理を探求できるのである」というような趣旨のことが書いてあった記憶がある。自然科学においても現実世界に役にたつかどうかは度外視された研究も多いのではないだろうか。だからある意味この条件は当たり前のように見えて、本当にそうなってるか議論の余地があると思う。
「よい論文はあなたの名声を高める」ということが繰り返されていることも気になった。日本の著作ではここまで名誉欲をかき立てせる露骨な文章を見ることは滅多にない。その理由は名誉欲や出世欲はないということが美徳とされているからだと思うが、これは前述の社会との関係性にも関係してくると思う。「出世欲や名誉欲のためにやっているんじゃない、私は自分の研究がやりたいだけなんだ。」というタイプの人間が日本には多いんじゃないか。
個人的には名誉欲や出世欲を肯定した上で、どうそれらの欲求とうまく付き合って行くかを検討したり、職業としてどうあるべきかを考え、社会にどう義務を果たすべきかを考えたりする方がより健全な気がする。
あと論説委員との付き合い方や教授と院生の恋愛についてなど、論文をかくにあたってぶつかるであろう壁を妥協なくカバーしているのは素晴らしい。
「市場の力がわれわれに実用的な研究成果を出すように強いることはない。しかし、こうした圧力がないと、われわれは社会の厄介者に成り下がる危険がある。」 -
輪読文献(2009/11/18, 11/25)
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事例研究のやり方
論理の構成
演れき法と帰納法
読み飛ばし多し
随時参照する必要がある