- Amazon.co.jp ・本 (429ページ)
- / ISBN・EAN: 9784323071695
作品紹介・あらすじ
少女は、しがみつくようにして、崖をのぼりつづけた。油断すれば、滝はたちまち少女を払い落とし、はるか下の岩にたたきつけるだろう。からだ全体が悲鳴をあげていた。岩のくぼみから、指先がはずれかけたが、もう気にしなかった。少女はそのまま目を閉じて、ゆっくりと指先から力を抜いた-老龍ダンザから贈られた地図は、いったい何を意味していたのか。少女が探し求めた龍の楽園は、果たして実在するのだろうか。
感想・レビュー・書評
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「長安にいくのもいい。皇帝は役職をみつけてくれるはずだよ。華やかな宮廷生活が送れるね」
ピンは頭をふった。
「そういう生活はわたし向きじゃないわ」
同様に、北白城にもどることも考えられない。
「家族のところは? いっしょに暮らせるよ」
「いいえ。行き来はしたいと思うけど、あそこにわたしの居場所はないわ」
「桑の実は好きかい?」ふいにジュンがたずねた。
ピンはほほえみ、うなずいた。自分のもとにもどってきてくれた友は、かれだけだ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
落ち着くところに落ち着いてよかった。
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漢時代の中国を舞台にした壮大なファンタジー。一巻ではそれほど入り込めなかったのが、二巻三巻と読み進むにつれ、じわじわと夢中になっていった。
一巻では護られる立場だった主人公のピンが、それ以降の巻では護る立場に入れ替わる。私はたぶん、自らの知恵と力を振り絞って、限界を超えてゆくような、業の深い強い女の人の物語に弱い質なんだろう。
翻訳の力量をこれほど凄いと意識したことも初めてだった。
面白かった。 -
カイはかわいかったし、成長したけど、物語としてはシリーズ1が一番よかったかな。もうひとつ話がパラパラした感じで心に来るものがなかったかな。「最後の宮廷龍」はタンザの言葉がいいキーになってて好きだった。
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老龍ダンザに託され、ネズミのファが1年半前に届けてくれた布に書かれていた謎の漢字。秘密の龍の家の場所を教えようとしているのでは。子龍カイとともに、その地へと向かうピン。龍の楽園での戦いでカイに変化が・・
龍守りとして龍の玉からかえったカイのために、苦難な道をすすむピン。龍の人間への冷たい態度、悲しい過去、龍よりもピンはどうなるんだろうって、読んでて気になりました。
カイがかわいいね。三部作の最終巻 -
終わりました。
面白かったです。
終わるべくして終わった感じですね。
こうして人と竜は離れていったのだと。
ハッピーエンドとかそういうあれではないですが、昔話風にめでたしめでたしと安易に書けるものでもないですね。
まだ続きがあるから。
そこで終わりません。
なんかすごく矛盾したこと書いている気もしますが、まあそんなところです。 -
んんんん~。
結局消化不良の部分が・・・。
でも、全3巻の中では一番楽しめた。
けどな~・・・。
モヤモヤ。
エピソードごとのつながりがイマイチなのか。