カ-ド決済業務のすべて: ペイメントサ-ビスの仕組みとル-ル
- 金融財政事情研究会 (2012年5月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (163ページ)
- / ISBN・EAN: 9784322121223
作品紹介・あらすじ
意外と知られていなかった、決済ネットワークの仕組み、国際ブランドの取引ルールなどを解明。
感想・レビュー・書評
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2015年7月29日読了。カード(デビットカード含むためこの表現だが、日本ではほとんどがクレジット)決済業務のルール、構造、システムなどについて全体を説明する本。同種の本はそこそこ読んでいるが、内容が新しいこと、国際ブランドとイシュアー、アクワイアラの各役割の違い・戦略や直面する課題などに関する記述が分かりやすく感じた。グローバルで統一ルールを展開したい国際ブランドと国内のイシュアー・アクワイアラの思惑の違い、貸金業法の改正など預金者保護のために規制強化する行政への対応、競争激化による手数料低下・不良加盟店管理コストの増加、ICカード導入などシステム・機器コストの増加など。なくてはならない社会インフラの一つとなったカード決済システムだが、システムへの要求は高く・かつ儲けるためのビジネスモデルとしてはあまりに高コスト過ぎるように感じる。むずかしいビジネスだ…。
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1.購入背景
・2021年度~JCN入社の方を対象に総務人事部から本書籍が配布されて
いますが、是非新入社員の方以外も読んでいただきたく購入しました。
(現デバ統所属/三上さんの推薦書籍とのこと)
2.おすすめ観点
(読者の方からのコメントお待ちしてます!)
・JCN内でもよく目にする用語がでてくるので参考になりました。
3.こんな人に読んで欲しい!
・決済業界に入ったばかりの方
・決済業界に入っていろいろ分かってきたものの、
理解の棚卸・整理をしたい方
2022/6/7 稲葉 -
実務にも使えるレベルで基礎知識から一通り学べる。
カードブランドによる用語の違いとか国際ブランドの役割とかかなり細かいところまで解説があって助かる。 -
仕事関連で入門編として読んでみた
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カード業界の仕組みを学ぶならこの一冊で事足りる良書。イシュアー、アクワイアラーと国際ブランドの関係と収益率構造がとても分かりやすく解説されている。近年は与信管理が軽減されるデビッドカードの動向や、国内取引先に閉じた場合の国際決済ネットワークの抱える問題点なども記載されている。
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2024年に再読
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・日本では銀行法の制約により、銀行が直接カード事業を営むことができなかった
・カード決済で商品を購入したカード会員は、利用代金の支払いが完了するまで所有権がカード会社に留保される
・加盟店にとってカードによる信用販売は掛売りとなり、加盟店はカード会社から代金の立替え払いを受ける
・加盟店は決済端末を通じてイシュアに取引の承認を得る(オーソリ)
・加盟店はイシュアによる承認を担保に、商品・サービスを顧客へ提供。アクワイアラに対して売上データ伝送などの手続きを行う
・アクワイアラは加盟店へ支払い。アクワイアラはイシュアから代金を徴収
・店舗の加盟審査権はアクワイアラが有するが、獲得代行先も一定の審査を行ってアクワイアラへ引き渡す
・インターチェンジ: 国際ブランドの決済ネットワークを経由する、イシュアとアクワイアラの間におけるカード取引の「データ交換」
・加盟店がアクワイアラから支払いを受けるには、クリアリングによってカード利用の金額など取引結果を詳細に報告しなければならない -
カード決済の外観を理解するには良書だと思いました。
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紛う方無きカード決済の教科書。
兎に角、図表が素晴らしい。特に、7頁の「カード取引のフロー」、104頁の「インターチェンジから得られる収入のイメージ」は使える。