- Amazon.co.jp ・本 (423ページ)
- / ISBN・EAN: 9784314009669
作品紹介・あらすじ
中東ではなぜ血なまぐさい抗争やテロが絶えないのか-それを理解するには第一次世界大戦までさかのぼらねばならない。オスマントルコ帝国の崩壊を見すえ、ヨーロッパ列強はいかなる青写真を抱いていたのか?さまざまな思惑が交錯する生々しい人間模様を活写し、今日の中東が形成された表舞台・裏舞台を自在な筆致であぶり出す、一大歴史ノンフィクション。第一次大戦前夜の中東情勢から、オスマントルコの参戦、「フサイン=マクマホン書簡」や「サイクス=ピコ協定」といった密約の内幕、帝政ロシア崩壊までを描く上巻。
感想・レビュー・書評
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中東のいろいろな現代の問題が、欧州列強に翻弄される中でいかに形成されたのかを知る良書。またチャーチルを中心に、英国の政治家の関与についてもそれなりに触れられており、興味深い。正し全体に大局観がとらえにくい記述となっており、最終章の総括で著者自身は、中東と対比したその他地域について、広く長い歴史観を持っていることが披露されているだけに、残念な気がした。
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中東問題の発端といえば、「イギリスの三枚舌! トリプルブッキングとか何考えてんの!」でシンプルに終わってしまいがちなのですが、どうもそう単純な話ではないぞ、という本。
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WW?期のイギリスの中東政策に関する本。アメリカとイスラエル(ユダヤ)の蜜月がとやかく言われているが、やっぱりこの時のイギリスの政策が現在に至る問題の根元のひとつだったというのがよくわかる。405ページ、下巻もあります。頑張って読みましょう。