イラストでよくわかる! 漢字指導の新常識

著者 :
  • 学陽書房
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本棚登録 : 151
感想 : 14
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  • Amazon.co.jp ・本 (184ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784313654150

作品紹介・あらすじ

この指導法で、子どもが自ら漢字を学習するようになる!
いつも使っているドリルとノートの使い方を少し工夫するだけで、子どもは劇的に変わる!

感想・レビュー・書評

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  • 小学校での漢字の習得についてまとめた本。

    「読めるから書け、書けるから使えるのだ、というシンプルな主張です。」(19ページ)

    「読める力」→「書ける力」→「使える力」と段階的に進めていく。年間を通じたスケジューリングとシステムが凄い。

    また、教えていた学年で書ければよいのではなく、「自立した学習者」になれるよう、クラスから離れた後も子ども達が自主的に漢字学習が続けられるように方向づけていく姿勢は素晴らしい。自分はオリジナルの漢字プリントを作って学ばせて、それで漢字を書けるようにして生徒も私も喜んでいたが、年度の区切りで教科担当から外れた時に彼らが自主的に漢字学習を進められていたとは思えず、自分の考えの浅さを反省する。

    独自の教材を作るのでなく、一般的な漢字ドリルと漢字ノートを用いて、多くの小学校で導入できる方法として紹介しているのが良い。

    前作の『クラス全員が熱心に取り組む!漢字指導法』(明治図書出版)に比べると、具体的な方法やQ&Aが書かれている。実際に導入したいとなると、こちらから読んだほうがイメージが湧きやすいかもしれない。

  • 今年度から、某民間教育研究団体の漢字指導から、著者の提唱する漢字指導法に切り替えている。

    1)「自立した学習者が育つ」の言葉に惹かれた
    2)2020年2月、民間の教育研修にて「土井学級の漢字スキル音読」の動画を見て衝撃を受けた
    3)(実践に裏打ちされた)数々の先行実践の学び・バックボーンが半端ない
    この3点が大きな理由である。

    1学期末の漢字テスト(数回実施しているためぶっつけではない)のパーセンテージは、100点が8割弱、90・80点台が各1桁である。
    また、この感想を書いている9月13日の時点で、すでに(=1ヶ月弱で)漢字スキル2学期分を概ね終わらせている児童が、10人近くいる。
    (もちろん、こちらの指導の至らない部分のために、十分な満足が得られていない児童も少なからずいる。)

    私のブクログで、同じ著者による「クラス全員が熱心に取り組む!漢字指導法」(明治図書出版)も紹介しているが、イラストなどもあり、こちらのほうがよりイメージが伝わってくる。(もちろん両方読めば鬼に金棒。)

    とはいえ、セルフチェック・漢字練習については、未だ十分な取り組みが行えていない。
    満足感を得られていない児童がいる大きな理由の一つであろう。
    この本を読んだ上で、実践をアップデートしていきたい。


  • とても分かりやすいと思いました。そして、漢字指導の考え方が変わりました。この本の指導法を参考にしています。

  • 前作の「漢字指導」にイラストをつけて整理した本です。
    この一冊で漢字指導に革命を起こすことができます。

    具体的には、生徒が自主的に学習がしたくなる、学習方法がわかる、漢字を使いこなし、語彙力にも繋げられる…という感じです。

    私は高等学校教員ですが、低学力の生徒だけではなく、学習意欲のある生徒をさらにやる気にするためのヒントも得られました。

    たとえば、小テストで出題された漢字を使った熟語を書かせる、テストを抜き打ちにする、確認させる、自分のペースで進めさせるといったことが書いてあります。
    これをヒントにして、古文単語のテストでは問われていないところで、口語訳をさせたり、自分たちのペースで取り組めるようなテストのあり方に変えたりと、生徒をやる気にさせるための考え方を得られると思います。

    書籍としては前作のほうがボリュームがあります。
    が、ふわっとしていた部分がさらによくわかって、授業に取り入れやすくなったと思います。

  • 漢字指導の考え方が大きく変わる1冊

    使うのは漢字ドリルと漢字ノートのいつもと変わらないセットなのに、今までの指導方法とは異なった方法を紹介している。
    しかもそれは子どもが自立した学習者になるため方法で、読んでいてとてもワクワクした。
    すぐにでも実践していきたい。

  • 新しいドリル音読カードどこまで読めたか、なんのレベルか記録できるように
    漢字の進め方細かく考える
    実践やったらだれないような手立てを考える
    スケッチブックもう少し小さくしないと子ども司会した時顔が見えない
    10マス計算5つづつなら半分に切って毎回渡す
    漢字ドリルとノート研究してフル活用
    ドリル音読に特に力を入れる
    ドリルの進め方プリントにして貼る
    方があることで各自進めることができる
    ドリルは1ページずつ評価
    ドリル拡大コピーして説明
    読みテスト
    読みテストの点数で取り組む期間決める
    音読最初みんなでそろえる
    疲れるもんなんだよ!
    きっと必死にやっている人は隣の人と話す余裕ない
    1ページ読ませてしっかり声を出しているかチェックする
    基準たいむきめる
    得意な子はどんどん走らせる
    漢字もあらかじめ教員が理解する
    黒板で読みの確認毎回
    指なぞりとかかならず声を出す
    漢字間違いは横に3回練習
    雑な字は消してやり直し
    期限決める
    進み具合を定期的に振り返る
    たくさん進めても間違いがあれば点検やめる
    基本1ページずつみせる
    進出以外は丁寧に埋める!
    わからない漢字は答え見てもいいけどかならず印をつける
    漢字チェック教える
    全員一斉チェックはセルフチェック説明後の導入に使う。お互い厳しくチェックする目を育てる
    漢字練習計画
    全体で集める日も作る
    抜き打ちテストのあと振り返り
    読み仮名塗り潰し
    後期12月の最後の登校日まで
    見れない時は提出場所設ける
    出来るだけ評価は直接したい渡す時でもいいから
    けてぶれに似てる
    いくら自立といっても最初から「自分で考えてやりなさいと放って置いてできるわけない
    最初はこうやるんだよときちっと指導し正確にできるようにしてあげる


  • 漢字指導の固定概念が変わりました

    新任なので全てを実践することは技量がひつようなのでまだ難しそうですが、読む指導は徹底させて子どものやる気を引き出したいです!

  • 子どもが漢字を自己批正できるようになると教師の負担も減るからいいと思いました!
    楽しく効率的に漢字を覚えれるし、使うものもドリルとノートで一般的なので実践できそう

  • 大きく2つのことが心に残った。

    1つ目は
    「一人ひとりをどう育てたいかを明確にし、それが全ての指導の背後にあるように」
    という言葉。
    ここがこの本の要所だと思った。
    自立した人を育てるための手段としての漢字学習。
    そしてさらにその漢字学習の手段をスモールステップに細分化している。
    何のために漢字を子どもが学習するのか。
    漢字を読めるため、書くため、使いこなすため、
    自立した学び手になるため。

    2つ目はまずは型を子どもに身につけてさせてから
    任せるということ。
    型⇨自由⇨型⇨自由という指導の流れで
    子どもたちの力が発揮されていく。
    これは漢字だけでなく発表、聴き方などあらゆる面において
    大切なことだと思った。
    型にはめるというと子どもの個性をつぶすように思うかもしれないが、
    型を習得させることは目的なのではなく、
    その先の自立した学び手になるための手段。

    手段と目的について改めて考えさせられる一冊でもあった。

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著者プロフィール

1988年,東京都八王子市生まれ。創価大学教職大学院修了。川崎市公立小学校に勤務。国語教育探究の会会員(東京支部)。全国大学国語教育学会会員。全国国語授業研究会監事。教育サークル「深澤道場」所属。教育サークル「KYOSO's」代表。『教師のチカラ』(日本標準)編集委員。

「2022年 『子どもに一発で伝わる! 説明の技術』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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