死闘 昭和三十七年 阪神タイガース (死闘 昭和三十七年 阪神タイガース)
- 河出書房新社 (2012年4月18日発売)
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- Amazon.co.jp ・本 (445ページ)
- / ISBN・EAN: 9784309909448
作品紹介・あらすじ
名将藤本定義監督のもとに復活、じゃじゃ馬ヘッドコーチ青田昇の指揮下、タイガースが優勝した最強の黄金時代を再現。
感想・レビュー・書評
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通常、こういった野球物のノンフィクションでは、特定のチームなり個人を際立たせ、試合以外の細かな人間関係も織りませながら話が展開していくものだが、著者はセ・リーグ6球団に、しかもこの年(昭和37年)目立った全選手にスポットを当てているので、まるで年鑑を一日目から丹念に追わされているような気にさせられ、序盤で一日ごとの各チームの星取りを読んでる時には辟易してきて読むのをやめようかとさえ思った。また、この著者は文中でインタビューや引用を括弧で区切らず一列離してるだけなので、慣れるまで大変読みづらかった。
が、第4章の「怪物たちの覚醒」から俄然面白くなりそれまでの苦痛が嘘のように最後まで一気読みすることができた。王がはじめて一本足で立った時や大一番での孤独なエース秋山による二戦連続完封勝利など、読んでるだけで興奮してくる。
この年も土壇場で「片八百長」試合と疑われるゲームが続くのだが、無気力試合とは違い、激しく闘志を燃やした末に起こる「人生の貸し借り」と著者が見ているところも印象的だった。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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