カタンドール・レトロスペクティヴ: 天野可淡人形作品集 (Pan-Exotica)
- エディシオン・トレヴィル (2007年12月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (223ページ)
- / ISBN・EAN: 9784309907550
感想・レビュー・書評
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「KATAN DOLL fantasm -天野可淡人形作品集」
「KATAN DOLL 」
上の二つの作品集をまとめたもの+αの構成です。
一冊で二冊分を収録しているので、お得な感じがしますが、本の見た目や高級感では上の二つの作品集に劣るなと感じました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
トレヴィル版よりいろいろ載っている。
作者の生活やらなにやら。
でもなんでだろう、こちらを先に見ていたらあまり衝撃は受けなかったかも。
人形(異形)の写真はほとんど同じ。絵が追加されていたかな。
古本屋で積まれていたトレヴィル版は、あまりの存在感に動けなくなったのに。
じめじめした感触や、悲痛な叫び声が聞こえなくなったのは
私が大人になって中2病を卒業しているからか。 -
恋月姫とともに、私を人形の世界に誘った魔女。
人形、オブジェ、イラスト、そして彼女の生涯や他人の評論など。
やはり圧倒されるのは人形。
きれいでもかわいいでもなく、ただひたすらに痛々しい。
異形。
一番の特徴はやはり大きく見開かれた眼。
そして心を震わすのは、歯。
眼と歯が悩ましくも虚ろな表情を作り、
くすんだ肌と乾いた髪が人間とは異形の人形という存在感を出す。
マリアの心臓で足を動かなくさせた、あの娘もいる。
オブジェはより人間から離れていく。
どんなふうに人間を見ていたのかと震えてしまう造型。
動物のオブジェもすさまじい。
梟のオブジェもよい。
イラストは正直、よくわからなかった。
これを語る言葉を、まだ持っていないという感触。
言葉を持たない人形たちが、語りかけてくるような恐ろしさ。
そしてここまでくると、言葉はひとつの哲学でもある。
なんだか怖くなってきた。 -
『ただ愛されるだけの可愛らしい人形』を作ることを拒んだ人形師から産み出された、人間に対して謎を掛けてくる人形たちの写真集。徹底的に人を選ぶので星一つマイナス。
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可淡ドールの眼に惹かれて買った本
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初めて買った、天野可淡さんの作品集です。
かなりの衝撃を受けました。
人形というものへの概念をことごとく覆されました。
写真の中にいる彼や彼女と目が合うと、無意識に息が詰まってしまいます。
ずっと大事にしていきたい本。 -
再販かと思ってずっと買わずに置いてたんですが、ものすごい色々追加されてました。主に可淡の私生活が。いやまあ、そりゃ人形は数限られてるから…。文句なしに日本最高峰の人形師ではないでしょうか。私も最初の写真中で捕まった口です。可淡が亡くなる数ヶ月前でした。人形は一度見たことがあります。あれはほんとうに別世界のものだ。
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手許にあるのはトレヴィル社版ので、装丁の雰囲気が違いますが、たぶん中身はおなじものだと……。集大成といえる一冊なので、とりあえづこのひとの作品集をひとつ、というならば、こちらだと思います。
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昔のトレヴィルの本で持っているがかなり新しい内容追加に買ってしまった。
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