図説 英国社交界ガイド:エチケット・ブックに見る19世紀英国レディの生活 (ふくろうの本)

著者 :
  • 河出書房新社
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感想 : 16
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  • Amazon.co.jp ・本 (128ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309762494

感想・レビュー・書評

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  • ヴィクトリア時代のエチケットについて書かれている。
    この時代のイギリスには現代の日本の冠婚葬祭の本のような
    エチケットブックがたくさん刊行されていたそうです。

    上流階級の社交界での振る舞いなどについて書かれていますが
    訪問するまでがとても大変!「訪問カード」というものがあり、
    サイズなどがきっちり決まっていて、訪問した際に置く場所も
    決まっています。しかもひっかけ問題のようにさも「ここにどうぞ」と
    言っているような「カード受け」に入れてはいけないのです!
    このカードだけで1章費やされてました。どれだけ複雑だったのか。。

    当時の様子を知ることができるカラー絵やペン画が多く掲載されていて
    面白かったです。雑誌『パンチ』からの引用が多かったです。

  • 華麗で優雅な上流階級の生活には、目に見えない決まり事がいっぱいで途轍もなく大変そう。もし途中からこの上流階級の一員になろうとしたらと仮定して、当時のエチケットブックを参考に当時の社交の様子を垣間見せてくれています。
    恐ろしく面倒な訪問とカード(今でいう名刺みたいなもの)のルールやドレスコード、膨大な時間と手間とお金を費やす正餐会…読むだけであまりの煩わしさに、無理!と匙を投げてしまいますが、きっと当時の上層中流階級の人達は実際の本を参考に上流社交界へ潜り込もうと必死だったのでしょうね。

  • ヴィクトリア朝の“上流階級に憧れる中流階級“向けのエチケット・ブックを通し、当時の社交界を垣間見る。
    印象的だったのは、ルールを作るのも破るのも、地位を保証された高貴な人々だということ。身分の低いもの達がエチケット・ブックを握りしめ戦々恐々とする傍ら、貴族達は時に「ごろつき」になりきって見た目と地位の落差で人を驚かせて楽しんでいたとか。なんとも皮肉。

  • 令和5年12月の特集「きらきらブックス」

  • NDC 385
    「訪問、カード、茶会、正餐、舞踏会…19世紀の英国で、中流階級のレディが「エチケット」を武器に乗り出した社交生活。礼儀ともてなしの壁の向こうに彼女たちが見たものは?」

    目次
    序章 ヴィクトリア時代のエチケット・ブック
    第1章 訪問とカードの使い方
    第2章 ドレスコードが人を作る
    第3章 家庭招待会と正餐会
    第4章 舞踏会と男女の駆け引き
    第5章 喪服のエチケット

  • このところ毎朝犬と散歩を続けている。行き先は毎日異なるが、最後に近くの福祉センターの前庭に寄る。近隣の愛犬家が集まるので、うちでは社交界と呼んでいる。
     うちの社交界は、特に行く目的も義務もなく、犬の機嫌次第の付き合いであり、いつまで参加するかは勝手だ。いつまで会が成立させるのかもわからない。ところで社交界の元祖である英国では、いろいろしきたりがあり、必ずしも楽しくて行く場所ではなさそうだ。結婚相手を探す以外に、地主の仕事をサポートする活動でもなさそうだ。が、人間は古今東西、群を作るのが好き、人の噂話をするのが好き、ただそれだけのことか。

  • かなり詳しく、よくぞここまで丁寧に調べていただけたと感心しました。貴族社会最盛期のイギリス社会の華やかな部分が細かく描かれています。写真やパンチの風刺絵も盛りだくさん。資料として手元に持っておきたい一つです。

  • 英国社交界を中心に、当時の上流階級におけるエチケットをまとめた本。

    「訪問」の作法や、「家庭招待会」「正餐会」の開き方などが、詳細に書かれており、まるで自分がエチケット・ブックを読んでいるかのような気分を味わえる。
    実践する日は来ないだろうが、資料としてとても興味深い。

  • 中世の社交界だとか貴族の慣例やお家事情がよく分かって、面白かった。
    社交界と舞踏会のところは、創作に役立ちそうなことが沢山載ってた。

  • 【静大OPACへのリンクはこちら】
    https://opac.lib.shizuoka.ac.jp/opacid/BB22946925

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著者プロフィール

東京外国語大学卒業。著者に『図説英国執事』『図説英国貴族の令嬢』(河出書房新社)、翻訳に『図説イングランドのお屋敷』『図説英国インテリア史』(マール社)等多数。アニメ「黒執事」の時代考証にも携わる。

「2023年 『図説 英国メイドの日常 増補版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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