中原淳一---少女雑誌『ひまわり』の時代 (らんぷの本)

著者 :
制作 : 内田 静枝 
  • 河出書房新社
4.27
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本棚登録 : 95
感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (135ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309727851

作品紹介・あらすじ

美しく、可憐、可愛らしい女の子とともに学ぶ淳一先生の『ひまわり』学校。美しく賢い女性になるための、淳一先生のレッスンが満載です。

感想・レビュー・書評

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  • 乙女レトロなイラストについ心惹かれて借りてしまいました。
    見ただけでレトロ感が伝わってくるからなのか、ひょっとしたら子どもの頃に見たことがあったからなのか?中原淳一の乙女のイラストをみると懐かしさがこみ上げてきます。

    活躍されていた時代は昭和20~40年代なので、いとこの家でみたのかと思えばギリギリかぶる年代ではありますが、ここに掲載されていた作品のほとんどは昭和20年代発表のもの。自分の既視感がよくわかりません。

    でも、時代を超えて女子をうっとりさせる中原氏のイラストはいつまででも眺めていたくなる魅力があります。

    特によかったなと思ったのはLesson4の「名作にふれてみましょう」の章。「椿姫」や「お蝶夫人」の挿絵が素敵すぎます。「椿姫」はあえて影絵風に描かれているのがミステリアス感を増すというか。
    そして「たけくらべ」は美内すずえよりも、高見まこよりもやはり中原淳一だなと思いました。

    中原氏が戦後活躍しだした頃って、NHK朝の連ドラ「とと姉ちゃん」のモデルになった大橋氏が「暮らしの手帖」を創刊した頃とかぶりますね。いかに戦後の混乱期を生きた人々の中に「美しいものをめでる心」や「きちんとした暮らし」を求めていた人がいたか、ふと考えてしまいました。

  • 中原淳一にはものすごく影響を受けた!受けている!!忙しくて周りや自分が見えなくなっている時こそ、中原淳一の言葉はしみてくる。

  • イラストはもちろん、この本を読んでみると、ファッションだけでなくて、日々の生活に取り入れていくと良いものとか、心を豊かにすることの大切さとかも書かれていて、とっても面白い本でした。
    ただ、眺めてるだけでも楽しいです(^^)

  • 中原淳一という人を、この本で初めて知りました。
    こんなに才能と情熱にあふれた人がいるのかと、載っているイラスト、言葉の数々から素晴らしさが伝わりました。
    戦後に、「ひまわり」のような素敵な雑誌があって羨ましくさえ思いました。
    もっと他の本も読んでみようと思います。
    中原淳一の生い立ちや、一緒に雑誌を作っていた方のインタビューも載っていて、最初に読んだ本がこの本で良かったです。

  • ひまわり展が素晴らしくて思わす購入した本。内容は展示をそのままふりかえれる感じです。淳一学校と銘打って、美しく教養高い女性になるためのレッスンをひまわりの記事そのままに紹介しています。
    とにかく、中原先生の使命感と美意識がすごく伝わってくる内容で、戦後直後の女性、特に少女に対する愛情の深さ激しさには感動です!!ちなみに、ここでいう少女はハイティーン。ずいぶん大人っぽい少女だと思ってたので、納得です。
    イラストレーターとしての中原先生は以前から知ってましたが、人形作家、編集者、洋服デザイナーなどのお仕事は知らなかったです。お人形展とかにも行ってみたい……!

  • 「ひまわり」は紙がまだ貴重な時代に少しでも多くの情報を少女達に発信しようと、粗悪な紙に細かすぎる字で、時にはレイアウト無視で裏表紙にまで渡りぎっしりと、美しくあるためのレッスンが詰め込まれていた雑誌です。
    創刊者として同誌を引っ張ってきた中原淳一が描く女の子は指先まで完璧に美しくて惚れ惚れしちゃいます。マスカラ、チーク、口紅を丁寧に塗って目頭切開したらこんな顔になれる気がする。がんばる!
    「みだしなみせくしょん」のコーナーのファッションがレトロでかわいくて好きです。

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著者プロフィール

中原淳一(1913~1983)
1913年香川県に生まれる。昭和初期、少女雑誌『少女の友』の人気画家として一世を風靡。戦後まもない1946年、独自の女性誌『それいゆ』を創刊、続いて『ひまわり』『ジュニアそれいゆ』などを発刊し、夢を忘れがちな時代の中で女性たちに暮しもファッションも心も「美しくあれ」と幸せに生きる道筋を示してカリスマ的な憧れの存在となった。活躍の場は雑誌にとどまらず、日本のファッション、イラストレーション、ヘアメイク、ドールアート、インテリアなど幅広い分野で時代をリードし、その全ての分野で日本における先駆的な存在となる。その卓越したセンスと不朽のメッセージは現代もなお人々の心を捉え、幅広い世代から人気と支持を得ている。妻は宝塚歌劇団の男役トップスターで、戦後は女優として映画テレビで活躍した葦原邦子 (1912~1997)。

「2023年 『わたしのおしゃれ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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