- Amazon.co.jp ・本 (200ページ)
- / ISBN・EAN: 9784309503165
感想・レビュー・書評
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(「BOOK」データベースより)amazon
芸術をはじめ、ありとあらゆる学問分野で超人的な才能を発揮したレオナルド・ダ・ヴィンチ。その生涯と活動をつぶさに追うと“天才”のひと言では括れない意外な素顔が見えてくる。今なお脚光を浴び続けるこの人物は、いったい何者なのか?ベールに包まれた“真実”に肉迫する。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
過去に読んだ本と比較して、著者の考えとか目の付け所が加わっていて、「な〜るほど」と思わせてくれる部分が複数箇所あり、思いの外読み応えあった。
また、「ダ・ヴィンチ・コード」が、史実とガセネタをごっちゃにして「ガラガラポン!」と書かれてある小説であるという事を、論拠を示しながら解き明かししてあり、とても説得力ある。 -
レオナルドが生きた時代が大航海時代に重なるとか、ルネサンスが戦国の世であるといった時代背景も説明されている。
レオナルドは1452年に公証人の父の私生児として生まれた。父ピエロはフィレンツェを拠点とし、母親はほどなくして別の男性と結婚したため、叔父のフランチェスコが父親代わりをしていたと思われる。
レオナルドは13歳ぐらいで、父の知人と思われるヴェロッキオの工房に弟子入りした。フィレンツェにあるこの工房では、建築、彫刻、絵画までの広範な仕事にあたり、ラファエロの先生にあたるペルジーノも修行していたし、ボッティチェリも共同作業のため一時期通っていた。
20歳の時に、サン・ルーカ同信会に登録され、一人前の画家として扱われるようになった。この頃に師匠の作品「キリストの洗礼」の一部を担当したが、自身が中心となって制作したデビュー作は「受胎告知」。1481年には、サン・ドナート修道院の大祭壇画「東方三博士の礼拝」の注文を受けたが、顔料などの費用を払うことができず、下絵に終わった。同年、ヴァチカンのシスティーナ礼拝堂を飾るために、イタリア中の主だった画家が集められたが、レオナルドは選ばれなかった。
30歳を前にして、当時急速に発展していたミラノに技師として仕官し、武器の開発や改良のためのデッサンを数多く残した。しかし、ミラノがフランスの支配下に入ったため、フィレンツェに戻ってチェザーレの下で軍事技師として召し抱えられた。
64歳で、イタリアから一級の芸術家を大勢招聘していたフランスから宮廷画家として任命された。
モナリザのモデルとして著者は、優し気な微笑みをたたえていること、最後まで手放さずに手元に置いていたこと、自画像説もあるといった理由から、当時夫を失って頼ってきた可能性のある母親の可能性が高いと主張している。
テンプル騎士団は、十字軍が奪取したエルサレムへの巡礼者の陸路の警備をかって出た自発的な集団として誕生した。その後、教皇から公認を受けて規模を拡大し、全キリスト教世界へ広がり、特にフランス南部で勢力を増した。運営や装備を支えるために各地に荘園を築いて本部への輸送を始めたことが、ヨーロッパの銀行業の原型となった。また、教会への税を免除されていたため、莫大な富を抱え込んでいると噂されて、隠し財宝伝説のもととなった。後に聖地を失った責任を負わせる対象を必要としていた背景から、フランスで騎士団員が逮捕されて異端審問が開始され、拷問によって40人近い騎士が虐殺された。「異教的な儀式を行う背教的なカルト集団」のイメージは、この過程ででっち上げられた自白内容によるもの。 -
名前ばかり知られているレオナルドの、ただ才能があっただけではない努力の天才さが分かる本。
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[ 内容 ]
芸術をはじめ、ありとあらゆる学問分野で超人的な才能を発揮したレオナルド・ダ・ヴィンチ。
その生涯と活動をつぶさに追うと“天才”のひと言では括れない意外な素顔が見えてくる。
今なお脚光を浴び続けるこの人物は、いったい何者なのか?
ベールに包まれた“真実”に肉迫する。
[ 目次 ]
1章 その生い立ちとダ・ヴィンチ家の秘密-少年レオナルドが背負った特異な運命と才能
2章 “ダメ息子”だった修業時代-仕事放棄に挫折、敗北…。茨の道を歩んだアーティスト
3章 才能を爆発させた諸国歴遊の冒険時代-音楽、軍事、天文、医学…。あまりに先進的な活動の全貌
4章 “万能の天才”の知られざる素顔-思考法、夢、愛のかたち…。浮かび上がる驚きの人間像
5章 傑作に施された超技法と隠されたメッセージ-『最後の晩餐』『モナ・リザ』…。名画の暗号を読み解く
6章 衝撃的な、『ダ・ヴィンチ・コード』が描くキリスト教世界-永遠の神秘に包まれたマグダラのマリア、聖杯伝説…の深層
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[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ] -
ダ・ヴィンチ・コード人気に便乗して出された周辺書のひとつ。多才な芸術家として知られるダ・ヴィンチですが、医学者、発明家だけでなく舞台の総合監督だったり音楽家だったり軍事技師だったりと、その何でも屋ぶりにはビックリ。と同時に「彼もたいへんだったんだな」と同情してしまいます。多才なわりに生活はラクではなく、この時代の芸術家にとってはパトロンが一番大事なんだということに納得しました。
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カジュアルにレオナルド・ダヴィンチのことを知るのに最適な本。ダビンチ・コードをみる前に読んでおけば、くすっと笑えるようになります。
ダビンチ・コードが史実と虚構が同じように取り上げられているため、誤って信じてしまう可能性がありますので、正しいと思われている情報を持っておきましょう。