ダーク・ジェントリー全体論的探偵事務所 (河出文庫 ア 4-6)
- 河出書房新社 (2017年12月6日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (410ページ)
- / ISBN・EAN: 9784309464565
感想・レビュー・書評
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中盤まではいろいろなものが見事にバラバラに提示されるので、作者の手法を知っていてかつ信じていなければ読み進めるのはなかなかきつい(苦笑)。文章も登場人物も面白いので、それだけでも楽しめるのだが、本作は読み返したときのほうがより魅力を大いに感じると思う。それにしても、まさかの真相というかなんというか……あらそっちの方向なのねといささか拍子抜けした。
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ミステリ?SF?ファンタジー?
『銀河ヒッチハイク・ガイド』のシリーズと印象は同じ作風。
本当に意味不明な作品。
それでも何か面白くて読めてしまう。
終盤の物語が繋がっていく感覚が魅力。 -
やっぱダグラス・アダムスはすごい
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銀河ヒッチハイクガイドの作者が書いたミステリ。なんと1987年の作品。30年も経っているけれど、古びていない。主人公がコンピュータのプログラマなのに、やっていることは、それほど古ぼけてはいない。強いて言えば「ロータス」という社名が出てきたときに、そんな会社があったなぁと不思議な気分になったくらい。
ハチャメチャ小説だろう、行き当たりばったりな冒険譚だろうと思っていたら、そんなことはない。ちゃんと然るべきところに収まっている。訳者が親切にも前書きと後書きで、日本人にはわかりにくいコールリッジという英国の詩人の詩を解説してくれているのが、ありがたい。これがなければ、収まっていることにも気づかなかったかもしれない。(まだ、わかっていないところもありそうだけれど。)
私は銀河ヒッチハイクガイドよりも好き。 -
ダーク・ジェントリーという探偵が、ある事件の謎を解明していく話。大抵の探偵物で同様の説明ができちゃうけれど、これは作者がダグラス・アダムスですから。
最初の50パーセントは意味がわからない。何これ…と読んでて呆然となる。意味わからなすぎて読むのも亀のようなペースになってしまった。だけど、50パーセントを過ぎたあたり、ダーク・ジェントリーが出てきて推理し始めると、読むペースはジェットコースター。前半の訳わからないエピソードたちがあれよあれよと言う間に意味を持ち始める。あれだけの意味わかんないエピソードの伏線を見事に回収していくなんて、ほんとダグラス・アダムスは天才だと思う。正直もう1回以上読み直して、「あ、あれはそういうことね」と確認したい衝動に駆られる…
だから、これから読む人(と再読する自分)に言いたい。本の半分まではとにかく読め。半分過ぎたら、読み終わるまで本が手放せなくなるから。
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「銀河ヒッチハイクガイド」よりも、好みだった。
恥ずかしながら「ドクター・フー」の、作者であることを知らずゆ読んでいて、あれ?これ?
と思う場面があったがあとがきで納得
訳者の方が苦心しているのが、前書きの解説
説明がないとわからないニュアンスもカバーされていて楽しい。
ただ、「ものすごくわかりづらくバラバラに配置されたピースが最後には全て繋がっていく」と言うことを事前に理解していないと序盤でリタイアする人もいるかもしれない。
一番好きだったのは、馬が主人とはぐれて自由に時間を潰して過ごすアイデアを思いついて、そのアイデアを破棄することが選択肢としてあることに歓喜する場面。そして直後に樹上から主人が飛び降りて馬にまたがる場面。
自由って一瞬だよね。
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2024.04.08
私にはこういうSFは読みとれないということがわかった。星の数は作品の良し悪しではなく、私自身の読む力の問題です。 -
変な人たちが繰り広げる変な出来事をおかしげな文体で描いてて、読んでて飽きない。変なまま終わっても良かったけど、それなりに理由づけして着地するのでスッキリ感もある。総じて最高。
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半分ちょっとくらい読み始めてからが本番。
それまでは訳がわからない上に誰だよ? どう繋がるんだよ? 的な人ばかり。
正直読み薦めるのが苦痛。
その後もどこに繋がるのかがわからないままだったりするけど。
あと、ミステリらしいが基本SFなのでがっつりした推理ものは期待しない方が良いと思う。
銀河ヒッチハイクガイドの人だし。
いやだからこそ好きなんだけれど。 -
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