犬はあなたをこう見ている: 最新の動物行動学でわかる犬の心理 (河出文庫 フ 13-1)

  • 河出書房新社
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感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (477ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309464268

感想・レビュー・書評

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  • 近い将来に犬を飼いたいと思っているのだが、先に読んでよかった。また犬を飼う直前に読み返そうと思う。


    ・犬の行動とオオカミとの旧来の「支配」の誤解
    1.自由に家族集団を作れる野犬でもオオカミに似た行動をしない。
    2.野生ではなく不自然に暮らす動物園のオオカミが研究対象だった
    3.オオカミと犬とは大きく異なる進化の過程を歩んできた
    →これらのことから、犬が飼い主より上の「地位」や「支配」を狙っているという誤解が伝わったが、研究から誤りであることが分かっている。

    犬は常に学習している

    人が犬と、なでたり遊んだりすると、犬の血圧が下がり、オキシトシンが5倍、ドーパミンが2倍に。人間も増加する変化。

    犬の人間に対する愛着は、犬の仲間に対するものより強いことが多い。人間なしではやっていけないと思ってしまうらしい。

    ・犬の知力
    犬の知性は、霊長類とは大きく異なっている。犬は一度覚えた仕事をいつまでも続けるのはとても得意だが、ただ見ただけのことさ、ほんの数秒間でも記憶するのが苦手だ。
    犬は特定の臭いを10年ほどは記憶できる。
    人間の表情と身ぶりを読み取る能力が高い。

    犬の飼い慣らしの進化により、最も注目しなければならない大切な情報源が人間であることが、その愛着が表される。

    盲導犬は、主人が盲目であることに気が付いている証拠がない。

    犬に「罪悪感」はおそらくない。罪悪感を犬が抱くと思うなど、人間側の犬を「小さな人間」の様に扱うことがトラブルの原因の一つに。

    視野は240度
    ニ原色(青紫と黄緑)しか見えない。(青緑色は灰色に、赤とオレンジや黄色は区別できない)
    聴力は人の4倍
    嗅覚は、1000倍から100万倍。においの分析は約40倍

  • わんころの健気さてんこもりな一冊。数多くの調査に基づく学術的なアプローチから書かれた本なので、単なる噂や迷信ではない深い知識を得ることができます。これ読み終わるとわんころの愛おしさマシマシになるので最高。あれだ、付き合ってる彼女の女友達から「あの子ほんとうに○○君の話ばっかりしてるんだから」って聞かされた時の気持ちに近いかも。

    ・狩猟最終時代の石絵には、人間の腕を表す曲線の中にイヌが描かれている。ヘビやサソリは腕の外に描かれており、脅威を表したとされる

    ・犬は立て続けに起こったことを関連づけるので、帰宅した飼い主が荒らされた部屋に気づいてわんころを叱っても犬には意味が分からない。むしろ飼い主の帰宅と罰が関連づけられてしまい、荒らし方はより酷いものになる。

    ・はっきりいって、嫉妬や罪悪感といった感情は犬にはなく、完全に人間の思い込みによるもの。喜びや怒りをなまじっか表現できてしまうがために、犬には人間と同じ感情があると知らず知らずのうちに思い込みがち。

    ・盲導犬は飼い主の目が見えないことを理解していない。鳴いて音を立てることで餌をもらえると学習しているだけ。

    ・犬同士で遊ぶときは競争になるため冷静でいられない時があるが、競争の必要のない人間と遊ぶのは愛着によるものと言える



    バカだけどまっすぐで可愛くて何より自分を大好きでいてくれる…恋に落ちない理由がなくない?
    わんころ最高!

  • この手の本としては読みやすい。ただ、長すぎるので、飛ばし読み。いずれ、時間を作ってじっくり勉強できるようにしたいとは思う。

  • 2016-6-20

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著者プロフィール

ブリストル大学獣医学部の客員研究員で、人間動物関係学研究所の所長。25年にわたりペットの犬や猫の行動を研究し、数多くの科学論文や研究報告書、レビューを発表している。

「2016年 『犬はあなたをこう見ている』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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