生命式 (河出文庫)

著者 :
  • 河出書房新社
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感想 : 180
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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309418872

感想・レビュー・書評

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  • 村田先生の本はコンビニ人間しか読んだことが無かった。

    ギョッとするような本らしいが、どんな本だろう??

    まずはこの本を読み始めた瞬間から、とんでもない違和感が、、、
    な、、、何なんだ!?この本は!?
    私が出会ってきた本の中には、このような本は一冊も無かったんじゃないかと思う。

    まか不思議なお話が短編で綴られていた。。。

    突拍子もないお話で、私の頭は壊れそうに(^◇^;)

    どうやら私にはこの本は合っていないようだった(^◇^;)

    久しぶりに読むのに苦戦した。
    かれこれ三週間以上かかってしまったかも。。。

    ふぅ。

    • bmakiさん
      Manideさん

      コメントありがとうございます(^o^)

      千葉県御出身の作家さんだったんですね。
      コンビニ人間は、かなり楽しく...
      Manideさん

      コメントありがとうございます(^o^)

      千葉県御出身の作家さんだったんですね。
      コンビニ人間は、かなり楽しく読ませて頂きました(笑)
      自分もコンビニでバイト経験があったので、凄くわかる!!って部分が多かったんです。

      しかしこの本は、最初の短編から、目の玉が飛び出しそうでした(笑)
      凄いこと考える作家さんだなぁと(笑)

      積読になっていますが、もう一冊買ったはずなので、そのうち読もうと思います。
      そのうち、、
      多分、きっと(笑)
      2023/03/12
    • Manideさん
      目が飛び出そうは、面白いです(笑)

      気持ちが重い読書はいやですよね〜
      積まれている本が楽しく読める瞬間がくるといいですね。気持ちが凹んだと...
      目が飛び出そうは、面白いです(笑)

      気持ちが重い読書はいやですよね〜
      積まれている本が楽しく読める瞬間がくるといいですね。気持ちが凹んだときに読むといいかもしれないですね。
      良い本との出会いとなるのいいですね(^^)
      2023/03/12
    • bmakiさん
      Manideさん

      気持ちが重い読書は、確かに嫌ですね(^_^;)

      でも、よっぽどの本でない限り、大抵楽しく読ませて頂いています。...
      Manideさん

      気持ちが重い読書は、確かに嫌ですね(^_^;)

      でも、よっぽどの本でない限り、大抵楽しく読ませて頂いています。
      村田さんの作品は、びっくりすると覚えておけば、自然に読めてしまうかもしれないですね(^_^)v

      昨日読んだ、汝、星のごとくは素晴らしい良書で、身体中電撃走りました。
      いい本に出会えると、本当に幸せになります(*^_^*)
      2023/03/13
  • 村田さんの独自のモラルが充実した短編集。いろいろな雑誌で発表されたものをまとめた感じなので、一貫性は、無さそうです。
    タイトルの「生命式」とそれに続く「素敵な素材」は、ホラーでもオカルトでも怪談でもなく、自然体にカンバリズムとは違う(と思う)鎮魂、哀悼としての人体供養。京極さんの「魍魎の匣」で、みっちり詰まった、少女達の四肢などたいしたことではないかもしれないと思わせる。
    社会常識は、流動的。多様性も謳われる。地域によっても慣例は、違っている。だから、こんな時代もくるかもしれない。

    • おびのりさん
      Bmakiさん、こんばんは。
      最近、読んだ本が重なっているなって思ってました。
      なんか、口の中に食感が残りそうな感じでー。
      もはや、死体が切...
      Bmakiさん、こんばんは。
      最近、読んだ本が重なっているなって思ってました。
      なんか、口の中に食感が残りそうな感じでー。
      もはや、死体が切られているくらいで騒ぎません。

      私は、文庫化された村田作品は、ほぼコンプ。そして、卒業かなって思っってます。
      2023/07/27
    • 土瓶さん
      なぜ「魍魎の匣」がそこで出てくるのかわかりませんが、あの話で久保竣公が切断したのは【死体】ではなく、あくまで【生体】です。少女たちは生きなが...
      なぜ「魍魎の匣」がそこで出てくるのかわかりませんが、あの話で久保竣公が切断したのは【死体】ではなく、あくまで【生体】です。少女たちは生きながらに四肢を乱暴に切断され、箱に押し込められ、結果として死んでしまったのです。【死体が切られている】わけではないので、そこだけ指摘させてください。

      勝手な横入りして失礼しましたm(__)m
      2023/07/28
    • おびのりさん
      ありがとうございます。
      ありがとうございます。
      2023/07/28
  • 正常とは?何が正しくて何が間違っている?
    自分の外側に出すかどうかは別として、自分の内側で持ってはいけない感情などないのだと思う。そして、誰かの価値観や考えや感情を否定する権利は、一切ない。

    時に人を食べ、人を素材としたり、ポチという名前は可愛いがびっくりなペットを飼ってみたり、カーテンになってみたり...。

    私のように、周りの人に変わってると言われたことのある人は救われる一冊。(今は傷つく事はなく、私という個性をとっても大切にしていますが!笑、もっと早く読みたかったな!)
    村田沙耶香さんの小説、大好きです。

  • 価値観の変遷、人のあり方で、がらっと世界が変わってしまう。そんな物語が詰まった短編集です。
    それぞれが粒揃いの作品集。
    主人公たちは、変わり者かもしれません。狂気すら感じるかもしれない。
    でも、共感できてしまう自分もいる。
    小説の、ただその世界観が極端なだけで、視点を変えて読んでみると、人の考え方の軸というのは、こんなに脆いのだなと思うような場面の転換の嵐。
    想像もつかない展開に、吹き出しながらもゾッとしながら読んだ。
    さすが村田沙耶香さん。色々なものに「何故?」と問いかけてくる、その表現に圧倒させられる。

  •  「クレイジー」「ぶっ飛んでる」などと形容される村田沙耶香さん。このことに同感する人たちは、私を含めて、自分の今もっている常識に基づいた感覚が、作品を読み進めるに連れ揺さぶられるため、むしろ蔑称などではなく、異次元世界へ誘ってくれる超個性作家としての形容でしょう。

     本作は12篇の短篇から成っていますが、村田さんの他の小説同様、「常識」「当たり前」「普通」「正しさ」って何だろう、と考えさせられます。おそらく、作品を通じて人間の根源的な欲望や性の本質を突いているからかなと思います。作品の世界観に触れることで、「あなたの価値観、それでいいの?」と逆に問われているようです。

     生きづらさを感じている人にも手を差し伸べてくれ、自分らしさを見つめ直し、前向きになれるヒントを与えてくれている気がします。

  • 短編集はサクッと読めるのが魅力的ですが、読みたくない、という気持ちもありました。私たちの生きているこの世界では考えられないような世界観ですが、リアリティがあるなと感じました。現実には飽きた、という方は、読んでみるといいかもしれません。すごい本に出会いました。

  • おお、、。表題作の「生命式」と2番目(タイトル忘れた)は苦手な人がいるかもですね。。お気をつけください。
    でも究極のSDGsなのか!?と思った、、。

    最後の「孵化」を読むと、確かに「自分らしさ」とか「本当の自分」って何だろなって思う。

    著者の作品って、現在なのか近未来なのか、それとも遠い未来なのかわからなくって混乱する時もあるんだけど、すごい発想力の持ち主だなって思うのでついつい読んでしまう。

  •  村田沙耶香さんの餌食になっていなかった題材がまだあったのか!まだそれがあったか!その常識を疑うのか!をぎっしり12本詰め込んだ小説集です。

     小説は、主人公の出会う出来事も思考も全て追体験できるものだと思います。だから、村田沙耶香さんの著書はいつも危険な感じがします。


     生命式に収録されている中で極端なお話だと表題の生命式やポチ、孵化、その他文庫本でも地球星人や殺人出産、タダイマトビラなど。さすがに、さすがに小説中の世界線を肯定とか、賛成とか、素敵だとかはならないです。が、小説を読んでその世界線に入っていると、「あれ?全部じゃ無いけどその言い分は判るな」とか「一部合理的な側面も確かにあるよな」とか、「もしかしてそういう考えに100年後なっててもおかしくないかもな」と思えてきてしまうのです。

    素敵な素材の作中の言葉を借りるなら、『わからなくなってしまったんだ。「残酷」という言葉も、「感動」という言葉も、今朝まで確信があって使っていたのに、今は、どうしようもなく、根拠がないんだ』というように。自分の育ってきた世界の、絶対的ボーダーラインの裏側に回ってみたら今までと同じに見えて、面裏の違いがわからなくなったみたいな。
    だからといって、この世界で殺人しようとか人肉を食べようとかはもちろん思いません。





     周囲に村田沙耶香さんの著書をお勧めしてみたいなとか、好きな作家さんとして挙げたいなという気持ちと、いやでも変わったお話が好きなんだね‥と言われたりしたら違う!そうだけど違う!ってなるし。どんなお話し書いてる人?って聞かれてあらすじを言ったら引かれる率の方が高いし(読めば!追体験ができるから自分の感想が持てるかもしれないけど‥!)。面接ではやっぱり、村田沙耶香より夏目漱石を好きな作家に挙げる方がいいんだろうなあ、と思ったり。くそう。

     対面でいつか村田沙耶香さんの読者にお会いできたらぜひともお話ししてみたいな〜どう思う?って。




     私たちの根底の認識をひっくり返す村田沙耶香ワールドはきっちりありつつ、表現や着地がマイルドで登場人物たちの言い分もわからんこともないな‥というところが多かったりするので、村田沙耶香ビギナーの方にお薦めするのにちょうど良い一冊だと思います!
     お話の一つ一つも短いし!

  • 2010~2018の短編集。
    そういえば村田沙耶香って中編集は多く読んだが、ここまで細切れの短編集は初めて。
    デビューが2003年、「コンビニ人間」芥川賞が2016年なので、作者と編集者の戦略として芥川賞を目標に中編を主戦場と見做していたんだろうな。
    この短編集の意義は、短編そのものの切れ味も勿論だけど、中編や長編に発展する種まきの様子を読者に提示してくれたということなんだろうな。
    または、中編いくつか+短編いくつか、で書籍を刊行してきたキャリアの、落穂拾い。
    ということで、すでに中編で既視感のある題材が多数。
    あえて一冊にまとめられた短編に共通点を見出すならば、食べること、というくらいか。
    ナイスな要素はたっぷり。
    いちいち笑ってしまう。
    文庫版も単行本版もカバーイラストが美し禍々しくて素敵。

    ※単行本刊行は2019
    ■生命式 2013 ★ナイスカシューナッツ炒め。
    ■素敵な素材 2016
    ■素晴らしい食卓 2017 ★ナイス掻き乱す夫。
    ■夏の夜の口付け 2014
    ■二人家族 2015 ★ナイス百合、というと安易かもしれないが、タカハシマコに託したい。
    ■大きな星の時間 2016
    ■ポチ 2018
    ■魔法のからだ 2016 ★ナイス女の子ふたり。
    ■かぜのこいびと 2012
    ■パズル 2010 ★ナイス人を生命体としか見られない人。
    ■街を食べる 2009
    ■孵化 2018
    ◆解説 「正しさ」なんて、ぜんぶ噛み砕いてしまいたい 朝吹真理子

  • カニバリズムの「生命式」から多重人格の「孵化」まで、常識が覆され、倫理観が崩壊しそうになる刺激的な話ばかり12編。「コンビニ人間」がたくさん出てきた。村田さんの頭の中って一体…。

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著者プロフィール

村田沙耶香(むらた・さやか)
1979年千葉県生れ。玉川大学文学部卒業。2003年『授乳』で群像新人文学賞(小説部門・優秀作)を受賞しデビュー。09年『ギンイロノウタ』で野間文芸新人賞、13年『しろいろの街の、その骨の体温の』で三島由紀夫賞、16年「コンビニ人間」で芥川賞を受賞。その他の作品に『殺人出産』、『消滅世界』、『地球星人』、『丸の内魔法少女ミラクリーナ』などがある。

「2021年 『変半身(かわりみ)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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