生命科学者たちのむこうみずな日常と華麗なる研究 (河出文庫 な 40-1)
- 河出書房新社 (2019年8月3日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (424ページ)
- / ISBN・EAN: 9784309416984
感想・レビュー・書評
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大学生に向けて、歴史に名を残した科学者たちを面白く紹介されているとおすすめする。
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生命科学者たちのむこうみずな日常と華麗なる研究。仲野徹先生の著書。歴史に名を遺した世界の天才研究者たちの研究内容と人となりがわかる良書です。天才研究者たちはどこか個性的で凡人から見ると変わり者、変人奇人と思われても不自然ではないのかも。でも凡人から変人奇人と思われて理解されないくらいでないと、天才研究者にはなれないのかもしれません。
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生命科学専門誌の伝記解説エッセイの文庫版。伝記は解釈や装飾はあっても実在の人物を描いたもの。だからこそどんな出来事も驚きとともに受け止めさせる力がある。まさに事実は小説より奇なり。語彙が豊富で軽妙な文章が良い味を出しています。
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小樽商科大学附属図書館蔵書検索OPAC
https://webopac.ih.otaru-uc.ac.jp/opac/opac_link/bibid/BB10295223
伝記好きの研究者の書く生命科学者たちの伝記本の紹介。この1冊が「他人の生活をちょっとのぞいてみたいという下世話好きな本能」をくすぐる! -
大生物学者の一筆書き。簡単ながらわかりやすく人物を紹介。面白い。
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研究者の伝記は面白い。研究業績だけではなく、その人となりや生き方が千差万別で共通項がほとんどないのがいい。つまりはあまりお手本にならないということだからね。奇人変人ぶりのエピソードも楽しい。この本は生命科学の研究者(ノーベル賞受賞者が多い)をオムニバス的に紹介しながら特に分子生物学の歴史を振り返ることもできる内容でよかった。筆者の本はいくつか読んだけれど、なぜか最後の方になると書き方が冗長になってくるのがちょっと気になる。
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2021/02/15
先日読んだモランジュの『生物科学の歴史』からちょっと??外れて生命科学者たちの面白い話のあれこれ。
モランジュの本でも北里柴三郎の名はしばしば見かけたが、確かにお札になるなら野口英世より北里の方が先だよなぁと思う。
まったくの偶然だが、直前に読んだ松田行正『AB+』で触れられていた漢字仮名交じり文消滅の危機に吉田富三が警鐘を鳴らしていたというのも印象に残った。
こういう偶然というか巡り合わせも読書の楽しみの一つではあるけれど。
また最近は世の中でPCR検査の言葉を聞かない日はないが、おかげでもう一つのPCRもすっかり頭にインプットされてしまった♪ -
【目次】(「BOOK」データベースより)
第1章 波瀾万丈に生きる(野口英世ー一個の男子か不徳義漢か/クレイグ・ベンターー闘うに足る理由/アルバート・セント=ジェルジーあとは人生をもてあます異星人/ルドルフ・ウィルヒョウー超人・巨人・全人)/第2章 多才に生きる(ジョン・ハンターーマッドサイエンティスト×外科医/トーマス・ヤングー“Polymath”多才の人/森鴎外(林太郎)-石見ノ人、脚気論争/シーモア・ベンザーー「オッカムの城」の建設者)/第3章 ストイックに生きる(アレキシス・カレルー「奇跡」の天才医学者/オズワルド・エイブリーー大器晩成ザ・プロフェッサー/サルバドール・E・ルリアーあまりにまっとうな科学者の鑑/ロザリンド・フランクリンー「伝説」の女科学者/吉田富三ー鏡頭の思想家)/第4章 あるがままに生きる(リタ・レーヴィ=モンタルチーニーライフ・イズ・ビューティフル/マックス・デルブリュックーゲームの達人 科学版/フランソワ・ジャコブとジャン・ドーセーフレンチ・サイエンティスツ/北里柴三郎ー本邦最高の医学者)/番外編 読まずに死ねるか!/文庫版特典 「超二流」研究者の自叙伝 -
2011年に刊行された18人の生命科学者たちの人生を紹介した「なかのとおるの生命科学者の伝記を読む」の文庫化です。生命科学者の人生を面白おかしく紹介してありますが、いずれも生命科学の重要な発見に関わるもので、生命科学の入門書としても読めると思います。