計画と無計画のあいだ: 「自由が丘のほがらかな出版社」の話 (河出文庫 み 25-1)

著者 :
  • 河出書房新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (283ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309413075

感想・レビュー・書評

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  • 祝文庫化!

    河出書房新社のPR
    http://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309413075/

  • 間に色々浮気して読み終えた。
    ミシマ社の本は、ものすごくたくさん読んでるわけじゃないけど、ここの本を買う時はいつもきっといい本だと信頼して買っている気がする。
    私は今自由が丘に住んでいるので、ありがたいことに地元の本屋には「自由が丘の出版社ミシマ社」の棚があって、この本もそこで手に入れた。ミシマ社刊じゃないのが面白い。
    出版社をつくるのっていいなぁとワクワクしながら読んだけど、それ以上に、自分自身も働く人間として、素敵な影響をたくさんもらった本になった。計画と無計画の間に、私も漂っていたいと思った。

  • 出版社勤めに息がつまって、思い立って旅へ、そして思い立って出版社設立。最初はひとりだから自宅でやればいい?いや、「カオス的空間こそ、出版社の「原風景」。「ごちゃごちゃ」から、真に「面白い」本も生まれるというものだ。」と自由が丘にオフィスをかまえ。オフィスを借りて、本を一冊だしたら、会社のお金がほぼなくなっちゃった!よし、ここはお金はないけど人を雇おう。人を何人か雇って、これ以上雇ったら会社が傾くから雇わない!と宣言した数日後に意気投合した青年を採用、「来年出る本が売れたらなんとかなるよ」、そして本当に「謎の会社、世界を変える。:エニグモの挑戦」が売れてなんとかなった。ハタから見たら、常識外、無計画、ぶっとんでる、と思われそうなことも、著者の、良い本を作ってあまねく人々に届けるという原点回帰、自分の感覚を大事にする、100年後にミシマ社があるためにはどうするか?という発想でつらぬかれている。社員たちからも「感覚」を引き出すようにうながし、いくつもの企画が立ち上がり、実行されていく。大変そうだけど、非常に楽しげ、読んでて元気になってくる本。最後まで読んで、「「計画と無計画のあいだ」を揺れ動いているとき、人は初めて自由を感じうる。そして揺れ動く二つの間隔が広ければ広いほど、自由度は高い。(p.255)という言葉が、すっと腹に落ちてくる。◆中沢新一「愛と経済のロゴス」、トランスビュー社の取り組み…長岡義幸「出版をめぐる冒険」アーク出版は手に取りたいと思った。

  • 「知らず知らずのうちに経験でカバーする癖がつく」

  • 一言、面白かった。挑戦したいこと、やってみたいことがあるのに、環境を変えるのに躊躇して自分に嘘をついて過ごすより、一刻でも早くDon’t think, feelに従って動く。でも、やみくもに無計画のまま突っ走ってしまうと、ただの暴走になってしまう。計画と無計画の間が自由なのだ。という定義は何かハッと気付かされるものがあった。三島社の一冊一冊に込めた想いが本の中から感じ取れる。

  • 背には「起業から5年目の『発見』までをつづった、愉快・痛快・爽快エッセイ」とあったけど、その通りで読みながら何度も笑う。

    自分の感覚を大切にしながら仕事をしていきたいと思える。

  • かなり前に読みましたが、大変おもしろかったです。

  • なんとも素敵な存在感を持つ出版社、ミシマ社の三島さんによる、創業からの数年間。
    こんなに、〝刺さる〟言葉にたくさん出会えるとは、正直思ってなかった。
    すごくよかった。

  • 計画はない、しかし自己陶酔は強い人だ。
    スタッフをキャラ付けして大したことでもないのに囃し立てる様子はとにかくサブい。

    直取引はまっとうだし、今後のスタンダードになっていくだろうけど。
    理念に関しては、ビジネスパーソンとしては、革新志向の人にとっては当たり前といえば当たり前の内容。
    ただ、都築響一の方が心に残る。

    逆に、実践的なハウツーのほうが興味がある。円卓でのMTGなど。

  • 無法者ばかりの出版社、ミシマ社。
    ここには、あるべき、新しい出版社の姿がある。

    本を作り、それを届ける。
    そして、そこに幸せがある。
    そして、その幸せがひとつ、またひとつ。

    信念と情熱と愛情、たったそれだけ。
    それが、この小さな出版社を今日も動かしている。

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著者プロフィール

1975年、京都生まれ。出版社2社で単行本の編集を経験したのち、2006年10月に単身、株式会社ミシマ社を設立。「ちいさな総合出版社」を標榜し、ジャンルを問わず一冊入魂の本を刊行している。現在は、東京・自由が丘と京都市の2拠点で活動。2019年には新レーベル「ちいさいミシマ社」を始動。著書に『計画と無計画のあいだ』『パルプ・ノンフィクション』(以上、河出書房新社)、『失われた感覚を求めて』(朝日新聞出版)がある。2021年10月より書店と出版社をつなぐ「一冊!取引所」の代表もつとめる。

「2023年 『ここだけのごあいさつ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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