- Amazon.co.jp ・本 (152ページ)
- / ISBN・EAN: 9784309277318
感想・レビュー・書評
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またまた図書館で偶然発見
升から飛び出してあらゆる器、器だけでないところに金魚が宿るように進化しており、大掛かりな作品も多かった
作品と名の関係も素敵だなと思う
ぐっときたのは「偲」、クスリとしたのは「電Qちゃん」、なるほどと思ったのは「金魚池袋」、うわぁと思ったのは「初恋」
最後の目録には器のいわれも含まれていて最後まで興味深い詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
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深堀隆介 の作品集。描かれた金魚は実在する品種とはちょっと違っていてそこがちょっと気になってしまった。
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アクリルに絵を描き
重ねていく -
あ~ぁ、ビル・ゲイツが俺の作品100億円で買ってくんないかな~。 ごろんごろん。
と飯尾みたいな気分になって、美術なんてやめようと思っていたとき、ふと目が行った水槽の金魚。水は汚れて糞まみれ。七年前の夏祭りに買って、大した世話もしていないのに大きく育っていた。
天啓のように背筋がゾクッとした。これだ!これを描けばいいんだ!
世界のどこにもない独自の芸術世界。何を描けばいいのか迷って、絵筆を折ることも考えた作家は金魚に救われた。金魚絵師・深堀隆介の誕生である。
彼はこの僥倖を「金魚救い」と呼んでいる。
先日、平塚美術館で開催中の個展を見てきた。
テレビで何度か作品をみて、いつか本物を見てみたいと思っていたので念願かなった。
「こんな小さな箱に金魚を閉じ込めるなんて残酷じゃないか!」と外国人に怒られたこともあると、かつてテレビの取材で答えていた。生物標本と勘違いされたらしい。それぐらいリアルで、どんなに目を凝らしてみても本物の金魚にしか見えない。
作り方はというと、まずアクリル樹脂を器(升でも、弁当箱でも、風呂桶でもなんでもいい)に薄く流し込み固まるのを待つ。そこに金魚のヒレを描く。再びアクリル樹脂を流し固まるのを待つ。つぎは金魚のお腹を描く。というような作業を延々続ける。そうするとプレパラートを何十枚も重ねたようになり、上から見ると金魚に見える。(横から見るとガラス板が重なっているように見えるだけで、何が描かれているかわからない)
一見すると立体模型のようにも見えるけど、すべて細い筆で描かれたもの。塊から何かを削る出すという作業ではない。作業風景を見たことはないけれど、筆で丹念に一匹ずつ描いていると思うと、気が遠くなる。愛でている感がすごい。ぜったいに凄い肩こりに悩まされていると思う。
文字で説明しても伝わらないので、ぜひ作品を見てほしい。平塚までわざわざ見に行く価値はある。こどもは大はしゃぎだった。
猛暑のこの時期、おススメの作品集です -
一度でいいから、実物をちゃんと見てみたい。
写真越しだと本物にしか見えない。 -
見ていてホッとする写真の数々。
この金魚が特殊な透明液を駆使しながら、人の手によって描かれたものとは俄かに信じがたい。
作者は金魚を題材に取り上げようと閃いた時に「救われた」と思ったらしが、作品を見た我々は日頃の疲れから救われる思いをする。
まさに芸術の力か。 -
普通の絵画は
何か意味を求めたり
何かを投影したりするのですが
この金魚たちは まるで夢の中の
美しいかけらを そのまま閉じ込めたように
ただうっとりと 眺めたくなります
なにか とても癒されるんです -
まるで生きているかのような金魚がそこにいる。
(一般担当/道明寺P)平成28年11月の特集「アートの本」 -
本当の金魚を閉じ込めたかのような3Dアート。透明樹脂と絵具との層で立体的に見えるのだとか。この方の展示が近場であれば行ってみたいものです。