- Amazon.co.jp ・本 (188ページ)
- / ISBN・EAN: 9784309277226
感想・レビュー・書評
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「なんだかいいね」。以上。
それで杉浦さんにとってはいいんだけど、野暮な私は贅言をすこし弄してしまう。
この本は最近文庫化されたもの。でもマンガ作品やイラストなどが少し載っているということであえて単行本の古書で購入。絵は大きい版で見たい。
最初は書かれた時代(1980年代中ごろ~2000年代初期)を感じてしまうが、読んで行くとそんなことはどうでもよくなってしまう。
燗ビール、やってみたい。たとえまずいと感じてもいい。
子どもの頃は上落合2丁目に住んでいたのか!今の我が家から近いじゃないか。地図を見ると当時の上落合は今と違って区境まで伸びていたようだ。落合斎場の西と書かれているが、新宿区の西端でほんのわずかに家が立ち並ぶあたりか。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
江戸の軽い話
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杉浦さんも、夭折して惜しい作家さんでした。
あちこちに書かれたものをあつめ、最近出されたたエッセイです。彼女がいかに江戸の一庶民としての暮らしを愛したか。
浮世絵は、印刷されたものではなく、本物を見て欲しいという文章にはうなりました。そして、実際にこの後、生の浮世絵を観る機会に恵まれたのですが、まさに納得でした!!
杉浦さんのおかげで、浮世絵が何倍も楽しめました。
ほかにも見事な観察眼と、表現がちりばめられています。
これらの文章を読むと、なぜ杉浦さんが江戸に惹かれたのか、切ないくらいよくわかります。
江戸へおかえりなさい、と言われたのは読者ですが、杉浦さんも、身も心も、江戸からおかえりなさい、と迎えられたのでしょうか。そうあってほしいです。 -
今現在の生活が、幸せなのか?
それとも、作者の言うような 江戸時代の 物の最小限の生活で、衣食住をすべて、八分目の生活が良かったのか?
初めて読む作者 杉浦日奈子さんの作品を、最初の漫画のポキポキを読んで、面白いかな?と、手に取った。
しかし、読み進めると、話が、右往左往で、あまり、つながりがないのに、少し閉口してしまった。
しかし、沢山の本を読破しているのであろう。
江戸の風流さを、描いているところもあり、興味深いところもあった。
江戸の道楽について書かれていたところは、趣味と、道楽の違いが、しっかりと、理解できた。
江戸三百年の太平の三道楽ー園芸、釣り、学問・文芸と、、、、
真の豊かさとは、、、
伊能忠敬の全国測量旅行の素晴らしさは、今の地図に匹敵すべきぐらい正確さのある物を、もう少し解説してほしい気がした。
後の方になってくると、ナント生きた甲斐が、するじゃあないか。と、、、、作者のエッセイになってしまって、お江戸から大分離れてしまったような気がした。
もう少し、江戸の話が、欲しかった。