言論の不自由: 香港、そしてグローバル民主主義にいま何が起こっているのか

  • 河出書房新社
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感想 : 11
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309249681

作品紹介・あらすじ

なぜぼくらは動いたのか、香港はいったいどこへ行くのか―――!?雨傘革命を率いた民主化運動の若きリーダーが問う世界中で危機に瀕する“民主主義”の行方序文=アイ・ウェイウェイ(アーティスト)、クリス・パッテン(最後の香港総督)解説=石井大智(香港中文大学大学院博士課程)ぼくは、世界の読者に向けて初めて執筆した本書『言論の不自由』を通じて、精神面と経験の双方で変貌を遂げた一人の若者の姿を知ってもらえるよう願っている。その一方で本書はまた、変貌を遂げる都市、香港の姿も明らかにするものだ。──「序幕」より【目次】新たな世代の反逆者たち アイ・ウェイウェイ推薦の辞 クリス・パッテン序幕第1幕 創世記第2幕 投獄――壁屋懲教所からの手紙第3幕 世界の民主主義に対する脅威エピローグ解説 石井大智訳者あとがき香港年表

感想・レビュー・書評

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  • 香港の図書館、民主活動家の本を撤去 「検閲」批判も - BBCニュース
    https://www.bbc.com/japanese/53304666

    言論の不自由 :ジョシュア・ウォン,中里京子|河出書房新社
    http://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309249681/

  • 香港の一国

  • めちゃくちゃ面白くてグイグイ読めた…
    香港の自由のために戦う多くの若者たちと、自由を失いつつある(ようにわたしはなんとなく感じている)今の日本にいるわたしたちを比較して暗澹たる気持ちになってしまった。声を上げていくということ。

  • ◎信州大学附属図書館OPACのリンクはこちら:
    https://www-lib.shinshu-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BC01895266

  • ふむ

  • 10年後20年後に生きていたとして、その世界は自由と民主主義を保っているのか、それとも強大な独裁者による全体主義に支配されているのかは重大な問題だ。ジョシュア・ウォンによるこの本は、現代の社会と未来のための、最も重要な本の一冊だ。

  • ニュースで遠い国の話として聞きがち香港の騒乱。
    民主化運動に身を投じ、投獄も経験した若者の
    率直な心情が綴られる。

    エピグラフの
    「いかなる場所にある不正も、あらゆる場所にある正義に対する脅威だ」(マーティンルーサーキングJr.)の
    言葉とともに、筆者たちの
    闘いから目を背けるべきではないと
    感じた。

  • 権力の横暴に対して声をあげることの大切さ。日常の生活にその影響はないという有権者の根拠なき過信の裏で人権を軽視する為政者が支配するのがまさに日常。見えざる圧力が気付かぬ束縛を私たちに課しているのは対岸の火事ではなく、この国にも該当する。ジョシュア・ウォンの言葉は腹の底からの声として一人でも多くの心に届くことを願う。彼の果敢な抵抗に賛同する。

  • 本書は、香港民主化運動の若きリーダーであるジョシュア・ウォン(黄之鋒)氏による、香港の現状について書かれた本です。著者は1996年10月に生まれた23歳の若者ですが、逮捕、弾圧を繰り返されながらも不屈の精神で立ち上がり続ける姿が世界中から注目を浴びています。
    本書は三部構成になっており、第一部は著者が2014年のデモ活動を理由に起訴され有罪判決を受けるまで、第二部は刑務所に投獄されてから釈放されるまで、第三部は釈放後、中国共産党及びその影響下にある香港政府により民主化運動の弾圧が着実に進捗する現状が描かれています。
    第二部においては、他の受刑者と交わりなどを通して、刑務所の生活の様子が描かれています。著者の何事も前向きに捉える精神が随所に表れており、刑務所で得たことの一つとして、多岐にわたるバックグラウンドの人々と知り合い、多様な物の見方が身に付いたことをあげています。また、刑務所における最後の日記には、「この六十九日間は、香港が民主化に向けて闘ってきた数十年の歴史に比べれば些細なものに過ぎないが、ぼくの政治抗議活動における七年間の道のりにおいては重要な節目になった。刑務所はぼくから自由を奪ったが、内省する時間、成長する余地、そして一生忘れえない思い出といった多くのことを与えてくれた。何よりぼくは今、大義を遂行することを以前にまして固く決意した、より強い人間となって刑務所を出ていく」と総括しています。
    第三部においては、アメリカ・プロバスケットボール協会(NBA)への圧力などを例に挙げ、民主活動家に対する中国共産党及び香港政府の締め付けを、単に香港だけにとどまらず、世界の問題であると説いています。「今や、たとえ好もうが好むまいが、ぼくらの闘いはあなたたちの闘いになった。まさにそれこそ、悪化し続ける香港の状況を、自由世界が座視してはならない理由である。香港が陥落すれば、世界の防御最前線も陥落する。そして、諸国政府や多国籍企業が中国の圧力に屈し続ければ、ぼくらが過去二十年間日々感じてきた痛みを世界中の市民が実感しはじめるようになるのも時間の問題だろう。国際社会は、共産党政権と闘う香港を支援することを通して、圧政の蔓延に対するより大きな闘いに貢献することになる。その圧政は、気候変動やテロのように、人々の日々の生活と自由をあらゆるところで脅かしている。だからこそ、香港を支持することは、自由を支持することになるのだ。そして、それこそ、あなたが今すぐ行動を起こすべき理由である―――手遅れになる前に。」

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著者プロフィール

1996年生まれ。香港の民主化団体「学民思潮」の元リーダー。

「2020年 『言論の不自由』 で使われていた紹介文から引用しています。」

ジョシュア・ウォンの作品

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