暗黒のスキャンダル国家

著者 :
  • 河出書房新社
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感想 : 11
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  • Amazon.co.jp ・本 (220ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309249094

感想・レビュー・書評

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  • とても興味深く読みました。
    現状を苛立たしく思いながらも
    ただぼーっと流されている自分を反省しつつ

    しかし
    ほんと
    このままではあかんよ

    ごまかしばかりのトップ
    働く人が報われなきゃ
    働けない人にも優しくなけりゃ

    真実を伝えてくれるジャーナリズムを

    ≪ ごまかしと うそで覆った 彼らには ≫

  • 筆者青木理の言葉は現代社会の違和感を分かりやすく述べている。根底にリベラル思想はしっかとあり、果たしてその対立項は保守ではなく、反民主主義・専制政治にあることが鮮明になる。多くの主権者はなぜ彼らを支持するのか、他に任せられないと思い込むのか、"失敗をしてはいけない" "迷惑をかけてはいけない" という日本の教育に問題の一端はある。失敗を隠すように改ざんする、迷惑をかける人を糾弾する自己責任論、そこに健全な社会は成り立たない。失敗や迷惑を恐れない・許すことに本当の民主主義はある。小さな声だが私は信じる、日常生活と政治のつながりに願いを込める。

  • 日々新たに発生する事件や問題に追われ、それに翻弄されているうちに、以前の事件や問題が上書きされ、記憶や問題意識が薄れ、いつのまにか過去のものになってしまう。現政権は常にそれを企み、それを政権の推進力としてきた節すらある。しかし忘れてはならない問題はいくつもある。と同時にさまざまな問題や出来事は相互に関連し、影響を及ぼしあって起きている。記憶を喚起し、思考を整理し、問題意識を再共有すること。

  • 2016〜2019年、『月間日本』や毎日新聞、週刊現代など寄稿した時評集。論評の記録性を重視した、それぞれの時点における事実や思考。日々新たな出来事に追われつつも、忘却してはならない問題はある。記憶を喚起し、思考を整理し、問題意識を再共有して欲しい。

    独裁政権に斬り込め、スキャンダルを暴け、などすごい帯がついていますが、たくさんの短文からそのような内容を読み取ろうとすると、なかなかハードだと思いました。

  • ここまで酷い首相が何故最長命?

  • 第1章は書下ろし、第3章、第5章は2016年4月から2019年7月までの毎日新聞大阪本社版のコラム、第2章、第4章は2018年、2019年はその他新聞・雑誌掲載の文章群。
    森友・加計問題、沖縄基地問題、韓国との外交問題、追い続けている日本の司法後進性の問題など改めて考えさせられることが多い。持論の死刑廃止、元号・天皇制の廃止論など反発を恐れぬ提言は現状においては希少であり耳を傾けなければいけない。
    ただ、残念ながらこの著者も「国の借金」とやらを気にしている。政府が何かをやろうとすれば、必ずお金が必要となる。財政問題を正しく理解していなければ、どんな批判や提言にも身動きがとれないという言い訳を正当化する。
    「円は使っても日本からは消えない」「国の借金は民間の債権」「政府に必要なのは財政健全化ではなく国の供給力確保」
    少し考えればわかりそうなことをいつまでも理解しないのは頑固さ所以の宿命なのか。「ネットの反応は一切気にしない」「保守の意見は聞くに値しない」という態度が若干垣間見えるのこの著者は少し心配である。

  • 東2法経図・6F開架:KW/2019//K

  • 私の中の著者は「しっかりと調べてちゃんと書けるノンフィクションライター」の位置づけなので、テレビのコメンテータなどと呼ばれているくだらない仕事や、自分の思想信条を頼りにしたエッセイみたいな仕事は本当にやめてもらいたい。特に自分では中道の正論を語っているつもりだろうが、あまりにも左寄り過ぎて途中から読む気がなくなってしまった。まともなノンフィクションの仕事に頑張ってもらいたく。

  • 著者の青木理氏は、共同通信社出身。TBS「サンデーモーニング」の(週替わり)コメンテーターの一人。

  • 青木さん、いささか抑え気味か。コラムだからやむを得ないのかもしれないけど、個々の問題についてもう少し深堀して論じてもよかったのでは?
    ジャニーズ関係者のテレビ界への過剰な進出はわたしも首をかしげていたので、我が意を得たりでした。

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著者プロフィール

1966年長野県生まれ。ジャーナリスト、ノンフィクション作家。慶應義塾大学卒業後、共同通信に入社。社会部、外信部、ソウル特派員などを経て、2006年に退社しフリーに。テレビ・ラジオのコメンテーターも務める。主な著作に『日本の公安警察』(講談社現代新書)、『絞首刑』(講談社文庫)、『トラオ―徳田虎雄 不随の病院王―』(小学館文庫)、『増補版 国策捜査―暴走する特捜検察と餌食にされた人たち』(角川文庫)、『誘蛾灯―鳥取連続不審死事件―』『抵抗の拠点から 朝日新聞「慰安婦報道」の核心』(講談社)、『青木理の抵抗の視線』(トランスビュー)などがある。

「2015年 『ルポ 国家権力』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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