人類の歴史をつくった17の大発見; 先史時代の名もなき天才たち
- 河出書房新社 (2021年11月23日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (260ページ)
- / ISBN・EAN: 9784309228372
感想・レビュー・書評
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科学の飛躍的な進歩のおかげで、今では当たり前に使われているもの、行われていることや、出来事の起源が解明できるようになって来ている。
本書はそのような中から、17の事柄につき、それを最初に「誰が」行ったのかを、専門家の意見や証拠からストーリー仕立てで紹介している。
例えば、「はじめて何かを発明したのは誰?」、「はじめて火を起こしたのは誰?」、「はじめてカキ(貝の方:筆者注)を食べたのは誰?」、「はじめて衣服を身に着けたのは誰?」等々。
本書がユニークなのは、他の本のように、どのようにしてその事柄が始まった、発見された、等のプロセスにフォーカスするだけでなく、それを「誰が」行ったかまでを明らかにしようとしているところ。
そして、その「誰」に対して著者は文中で、その事柄にちなんだ名前を与え(例えば、衣服の項においては、ラルフ・ローレンにちなんで、ラルフとか)、その名前で「はじめて物語」を展開させていくのである。
もちろんではあるが、17の物語は前述のように、専門家の意見と各種の証拠に基づいたものであるので、著者の思い込みによる想像は極力排除されている。
とは言っても、本書にも記されているが、科学技術はこれからもさらに進歩すること、また、新たな証拠が発見されることにより、本書の説がひっくり返る可能性もあることも言及されている。
まずは、本書で17のはじめて物語を楽しんで、今後の新設にも期待することとした。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
火、衣服、文字、車輪など、人類史を変えるような様々な発見。
それらを「最初に作ったのは誰か」という視点から解き明かす本。
確かに、これらの偉大な発明を「誰が、何のために」という視点で考えたことはなかった。
その視点を通すことで、それにより人類がどう変わったのかがよく分かる。
今我々が当たり前のように使っているモノは、実は誰かが必要に応じて生み出した、歴史を一変させるほどの画期的な発見だった。
その歴史のダイナミズムには、言い知れぬ感動がある。
密度が濃く、教養本としてとても楽しめた。
知的好奇心を刺激したい人にオススメの一冊。 -
2022/10/03 更新
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ジャケ買いでした
先史時代と天才という発想が驚きでした
知識が無いから知恵も無いわけでは無いことを再確認しました -
209-C
閲覧 -
有り 209.2/キ/21 棚:4
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新しい切り口の文明史論の始まりである。
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はじめて何かを発明したのは誰?
はじめて火を起こしたのは誰?
はじめてカキを食べたのは誰?
はじめて衣服を身につけたのは誰?
はじめて弓で矢を放ったのは誰?
はじめて名画を描いたのは誰?
はじめてアメリカ大陸を見つけたのは誰?
はじめてビールをつくったのは誰?
はじめて外科手術を行ったのは誰?
はじめてウマに乗ったのは誰?
はじめて車輪を組みたてたのは誰?
はじめての謎の殺人事件の犯人は誰?
はじめて名前が記録されたのは誰?
はじめて石けんを使ったのは誰?
はじめて天然痘にかかったのは誰?
はじめてジョークを文字に記したのは誰?
はじめてハワイに上陸したのは誰?