柳田國男先生随行記

著者 :
  • 河出書房新社
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本棚登録 : 86
感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (214ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309030319

感想・レビュー・書評

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  • 柳田國男と東京から九州までずっと一緒に汽車で旅をするなんて…大変。風邪をひいてしんどいときに八つ当たりされたり。偉い先生も一人の人間なのだなと思う一場面ではある。

    あくまで好みの問題だが、秋山書店版で読むほうがよかったような気がする。新しい活字の読み易い感じが描かれている時代とちぐはぐなのが気になる。重みがないというか。しかしこれは内容とは関係のない話である。

    週間読書人、書評から。

  • ●は引用、その他は感想

    ●(前略)夜7時半ごろ、牛深に着く。かなりの強行軍であった。ここの村の娘たちは、結婚前はほとんど全部が各地で遊女になって銭をため、結婚資金を稼いでから村に帰って結婚するという。稼ぎ方が多ければ多いほどいい結婚ができるなど、天草一円がそうであるが、ことにこの辺は日本婚姻史上、多くの史料を蔵している所であるなど、この夜、先生から貞操観念の変遷や婚姻関係の詳しい話をうかがった。→「五足の靴をゆく」参照
    ●小浜温泉で勘定を払うときのことであったが、私が帳場へ電話で、「勘定をお願いします」といったのを、先生が聞きとがめられて、「君!敬語の乱用じゃないか。なんで君はお願いしなければいけないのだ。そう敬語を使っていては、目上の人にいうときに、敬意を表したことにならなくなってしまうじゃないか。私らは「勘定しておくれ」というが、女子などは「下さいね」という。「下さいな」でもていねいすぎるが、まあいい」と、色をなしてお叱りだった。→昔の人、老人?というのは、学者だからか。

    長崎から別府への帰り道が分かりにくかったので、Google検索、Mapで足取りを確認した。

  • 柳田國男先生と著者の会話や演説内容が面白かった。表紙の挿絵も素敵で民俗学や文化人類学に興味のある人におすすめの一冊。

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著者プロフィール

1914年福島県生れ。1941年慶應義塾大学卒。佐藤信彦、折口信夫から民俗学の薫陶を受けるとともに、柳田国男に師事。毎日新聞に勤務しつつ、民俗学研究所理事、日本民俗学会評議員などを歴任。1982年没。

「2022年 『柳田國男先生随行記』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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