- Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
- / ISBN・EAN: 9784309030029
感想・レビュー・書評
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「命に嫌われている。」は知ってる気がする。と、読んでみた。
段々と物語に引き込まれていって、2人の関係にニヤニヤしたりもした。
物語を紡ぐって、音楽を奏でるって、本当に素敵だと。
誰かに想いを伝えたいという気持ちは私自身も持っており、だからこそXで日々呟いているんだろうな。
でも、以前のように歌詞を書いたり長めの詩を書いたりしなくなったな…と。
本当に誰かの爆弾になれるようなものをいつか出したい、出すぞ!
色々な視点や日記から物語が展開され、謎も含まれていて、気になり気になり没頭して読めた。
春樹が雪にした事の意味が分かるようで分からない。
どうにも。
春樹の中でいくつもの感情がひしめいていたのだろうな。
雪どうなったんかなぁ。
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Amazonの紹介より
小説家を目指す春樹。ミュージシャンを夢見る雪。そして、二人を見守る人たち。
それぞれの哀しみを背負いながら、高校3年間、寄り添うように生きていく。
ところが突如、平穏な日々に悲劇が訪れた。
隠蔽、苦悩、決断の果てに待つ衝撃の結末とは?
すべての答えは卒業式当日。
私は、あなたの「爆弾」になる――
最初は青春小説として楽しめたのですが、中盤からミステリー色が加わると、ジェットコースターのように感情の起伏が激しくなっていき、いつの間にか引き込まれていました。
基本的に小説家を目指す春樹とミュージシャンを夢見る雪の二つのパートを交互に進行しながら、高校生活を送ります。
てっきり、同じ学校、同じ日々を過ごしている⁉︎と思ったのですが、そうでもなさそうです。
2つのパートが一つに繋がった瞬間、「え!?」と驚いてしまいました。そして、ある人物の行動。一体どうなっているんだろうと驚くばかりでした。
そこからはミステリーへと変わっていきます。青春だった日々とは一変するので、なぜそのような行動をとったのか?がポイントになっていきます。
様々な伏線が一つに集約されていく描写は、スッキリ感でもあり残酷でもありました。
もう春樹が辛くてたまりませんでした。
そして、全てが分かった後の雪の行動。果たして、雪は無事なのか。モヤモヤな気持ちで終わりましたが、元気であってほしいと思います。 -
愛したり愛されたり、誰かを大切に想うことも好きなものに好きだと言えることも素敵だと思う。
批判されても好きなものは好きでいたいと思った。
p.s 死にたくてたまらず「命に嫌われてる」YouTubeで観ていたらこぼれ落ちた涙でカンザキイオリさんの登録ボタンが押され、この本を読もうと思った。
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読む前のこと。「爆弾」という曲を聞いた。
「あなたのすべてをぶち壊すような、そんな夏になりたい」
どういう意図なのか、すごく考えた。
読み終わって今、雪ちゃんの全てがわかった訳では無い。だけど、愛する人、過去に囚われる大切な人を守るために「爆弾」となった雪ちゃん、あなたは本当に儚くて、素敵で、綺麗。
ありがとう。って伝えたい。 -
カンザキイオリさんの作品に登場するキャラクターは、みんな主人公なんだなぁって改めて感じられる作品でした。
前作同様、楽曲と共に、楽しみたいなって思い。小説を読み終えた後は、『爆弾』や関係があると思った曲を聴きに行ってきました。
正直、セルフボーカルになってから少し離れていましたが、小説を読んでまた色々な曲を聴いてみようかなぁと思いました。
私の思っていた『爆弾』と小説の内容がまるで違ったので、それがまた新鮮で、曲を聴いた際の印象も変わりました。
やっぱり、楽曲と共に楽しむことができる本だなぁと再度思いました。
ただ、前作同様、ひたすらにドロドロで重いなぁとも。少し、情報量というか内容が濃すぎるので情報処理が追いつかないのと物足りなさが個人的にありました。 -
中盤まで、さわやかな青春もののようで、これはこれで、良い感じと読み進め、あれ?と時空の違いがわかって、おもしろい手法だなーと
なったところで、一気に現実に呼び戻されるような本当の話がわかった。
ものすごく引き込まれた。良かった。 -
クライマックスの雪の行動にとても感動した。
家庭内の状況を把握しつつも、姉を責めることもせず、解放することを選んだ雪はとてもすごいです。
自分なら絶対にできなかったと思います。
勇気をもらいました。
https://www.youtube.com/watch?v=t5axpBZFZzs
https://www.youtube.com/watch?v=kwme2MfimX -
中盤からの展開が夢中になって一気に読破。
それぞれの感情・葛藤が伝わり胸に響いた。
騙されたり、本性を隠された事を知り、悲しさや寂しさを覚えたとしても、嬉しく幸せであり、愛してると伝えたのに感涙した。
やりたいことをやれる人とやれない人、感情を表現できる人とできない人との間での嫉妬。
好き・愛してると言えなかった弱さを乗り越え伝える愛の言葉は、素敵で必要なことであり大切なんだと思い知った。