あがない

著者 :
  • 河出書房新社
3.05
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本棚登録 : 97
感想 : 12
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  • Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309028934

感想・レビュー・書評

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  • 内容が、私の精神に悪影響を及ぼすもので、途中で発作が起きて、読むのをやめた。
    精神の病院にかかり、薬を服用している、不安定な精神の人にはこの本は無理。

  • 物語に引き込まれ一気に読み終えたが謎が多く残る作品か?

  • 60筆致はスムーズだけど、結局は何が言いたかったのかわからない。おまけの小品もまた意味不明。読解力がなくてゴメン

  • なんか、え、ここで終わり?という感じでした。
    なるほど。

  • 日常の中に精神の不安からくる幻想文学っぽい描写を入れてくるのだけれど、いまいち綺麗に嵌りきってない感じ。意図してやっているのかな。
    森の中のイメージ、豚舎のイメージ、などハッとさせられる強い象徴はあった。
    後半にきて急に出来事まで非現実的にするなら、もっと全体に幻想っぽさを押し出してもよかったのでは。中途半端な印象に終わった。

  • 解体作業員の祐は仕事の現場で行き倒れていた「成島」と名乗る青年を助ける。
    スネに傷を持つ祐にヒタヒタと忍び寄る成島。
    〈そんなにまでして生きている意味あるんすか〉
    彼が口にしたひと言から、祐は13年前の出来事を思い出し混乱する。
    美しい情景描写に引き込まれたが、祐はどこへ落ち着くのだろう。
    成島の正体は?心地よい余韻と共に気になっているところ。

  • 2020/11/14

  • 2020冬の文芸書フェア

    所蔵状況の確認はこちらから↓
    https://libopac.akibi.ac.jp/opac/opac_details/?reqCode=fromlist&lang=0&amode=11&bibid=2001011704

  • 冒頭の蜥蜴、水銀の玉の転がりの連想や流血など色鮮やかなシーンも所々にあり、薬物依存の描写や主人公の描き方なども良いと思った。
    しかし読み終えたのちには、全てぼんやりしてしまい残念だった。

    読解力が足らなかったのか
    ヒトガタが何故ポストに入っていたのか?成島は何者なのか?よくわからなかった。
    成島の描き方が物足らなかったのかも知れない。

  • 第39回日本SF大賞候補の「名もなき王国」で名前を知った作家。
    幻想文学とデリヘル嬢の送迎の話が同居する大作だった。
    今作は、元薬物依存症で前科持ち、解体業でまじめに働く男が主人公。
    解体現場で倒れていた正体不明の男が入り込み、日常が崩れていく。間には薬物依存症の自助グループでの告白が挟まる。
    底辺の生活者にとって安定した生活というのは、ちょっとしたことで壊れやすい、そのもろさが切なく、痛い。
    物語の途中から、過去の亡霊がよみがえり現実を侵食する。

    非常に現実的な話と幻想とをつなげるのが上手い作家だ。

    車のガラス窓を揺れる雨の水滴、子どもころよく見ていた。「シェイプオブウォーター」でも描写されてたっけ。

    もう一遍の「不実な水」も水つながりなのね。

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著者プロフィール

1969年生まれ。東京大学総合文化研究科言語情報科学博士課程修了。博士(学術)。
2005年より5年間、中国・広東省および福建省で日本文学を教える。2011年7月、初の小説作品としてダークファンタジー『黒揚羽の夏』(ポプラ文庫ピュアフル)を刊行。

「2011年 『私自身であろうとする衝動』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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