金太郎飴 磯崎憲一郎 エッセイ・対談・評論・インタビュー 2007-2019

著者 :
  • 河出書房新社
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感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (528ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309028514

感想・レビュー・書評

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  • 磯崎憲一郎さん。知りませんでした。

    日経の夕刊に一週間連載していたので興味を持った。

    金太郎飴という題名。

    松下電器は金太郎飴です。

    って言葉があった。

    誰に聴いても同じ答えが返って来る。

    松下イズムが浸透している事を自慢する言葉だった様に
    記憶している。

    裏を返せば、同じ事を言う輩ばかりで、面白くない。
    群に居なければ、スポイルされて冷や飯を喰わされる。
    だから日経ビジネスに成長なき40年などと書かれる。

    そんな事とは全然違うタイトルだ。

    横尾忠則との対談は興味深かった。
    創造&老年を読みたくなった。

  • 2019I285 914.6/I
    配架場所:A1

  • 数年前まで保坂和志さんの本は出れば買うようなのファンだったのだが,磯崎さんははずかしがらノーマークで,たまたま図書館の新刊コーナーで本書を見かけていなかったら出会うことはなかったかもしれない.

    本との出会いの偶然とは恐ろしい.

    保坂さんに小説を書くことをすすめられて書いてデビューしたという保坂チルドレンである著者の,2007年のデビュー当時から2019年までの12年分の書評,エッセイ,文学賞受賞のコメント,将棋の羽生氏や画家の横尾忠則氏との対・鼎談がぎっしり500頁分詰まっている.

    著者の小説の肯定感が小説はもちろん,現実のライフをグイグイドライブしていて紋切り型で浅はかな思考や常識はさらっと切り捨てられているので小気味良い読後感です.

  • 著者の小説を読んだときほどではないけれど、ものすごくポジティヴなエネルギーに満ちた一冊。読みながら根拠のない希望が湧いてくる。
    ほんとに、いつまでもいつまでも読んでいたい文章ばかりだ。
    なかでも、デトロイトに暮らした頃を書いたエッセイが秀逸だった。

    小説と比べれば、自分なんてほんのちっぽけな存在にすぎない。世界と自分を比べることなどおこがましいにもほどがある。ほんとにそう思っていたし、今も思っていたし、これからも思っていくだろう。人類である自分が死んだあとも、世界は、宇宙は、間違いなくつづいていく。

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著者プロフィール

1965年生まれ。2007年、文藝賞を受賞しデビュー。『終の住処』で芥川賞、『赤の他人の瓜二つ』でドゥマゴ文学賞、『往古来今』で泉鏡花賞を受賞。2015年、三井物産を退社。現在、東京工業大学教授。

「2011年 『肝心の子供/眼と太陽』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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