- Amazon.co.jp ・本 (290ページ)
- / ISBN・EAN: 9784309025773
感想・レビュー・書評
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不思議な吸引力がある。
文字を読んでいるという感覚が薄れ、代わりに耳を澄ませ、そこにあるものに目を奪われる。
襟元で、ちり、と鳴る鈴の音、ゆっくり外されるサングラス、剥き出しの瞼。思わずどぎまぎしてしまう。
過去か幻想か、暗闇の中で無限の記憶を再生し、やがて訪れる死は新しい命なのだろうか。
美しかった。でもやはり悲しくて自分の内に怒りを発見する。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
新聞記者の女性が主人公。バーでピアノを弾いていた盲目の調律師と知り合ったことから、彼女の人生が大きく動いていく。三部構成で、一部と三部は同じ時代・登場人物、二部は時代も登場人物も異なるが、一部と三部に関わる重要な話である。が、読後にそうだったのかと気づく程度で、読んでいるときはこの二部の意味がよくわからなかった。さらに三部では、登場人物の状況が大きく変化していて戸惑う。全編を通じて養蚕、神話がモチーフとして取り上げられているが、最後はファンタジー寄りになってしまっているようで、一部との違いに違和感を感じた。
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読みにくかった。著者は谷崎信奉者なのかしら?
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2018.3.3市立図書館
読みはじめて、ちょっとおもしろくなってきたところで返却期限…気になる。 -
ううーん、蚕の妖しさは伝わるけど、ストーリーは全然伝わってこない。特に後半はクエスチョンマークが頭の中で踊りまくってた。
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閉塞感漂う村、忌むべき因習。
全体を覆うどんよりした雰囲気。
現実と幻想の境が曖昧な物語。
特に後半の想念だだ漏れ続きは辛い。 -
千早茜の「夜に啼く鳥は」を思い出した。ストーリーは全然違うけど。
由良の目が見えなくなって徳田(名乗ってないが多分)の目が開いたのはどういうことなんだ。 -
後半の引力が凄かった。
読後感は微妙。