- Amazon.co.jp ・本 (201ページ)
- / ISBN・EAN: 9784309024523
感想・レビュー・書評
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アメトークの読書芸人で薦められていたとの事。
帯のコメントも豪華で好みの人選なので期待してました。
結果は読んで正解でした。
脳天をガツンとやられるような衝撃。筆力ありすぎる。
クスリなんかやらなくても文学でブッ飛べるんだな~
ちょっと石丸元章のノンフィクション『speed』を思い出した。
ご飯食べるとき「うっ」となりそうな記述あり。
「ジェロ~~ム!」はツボった。
テレビじゃ絶対できないコントみたい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
この本がどんな短編小説かを話すのは難しいので、わたしがどのようにこの小説を楽しんだか話そうと思う。
まず一度目は小説をそのまま丸っと呑み込んで、読んだ後に湧いてくる感情を楽しむ。わたしは呆然愕然驚愕となって再度本を開いていた。
二度目は想像力をフルに使って。言葉や台詞から推察し想像し勝手に短編同士を繋げて、小説の向こうの物語を楽しむ。
このように楽しめるのも、心理的描写がなく動作描写と台詞のみで構成されているので人物の心理を動作描写から勝手に想像できること。また、文章が端正で丁寧な言葉選びがされており、簡素で的確な表現によって場面が妙に生々しくはっきりとしたイメージができるからだろ。
特に印象的だったものは"観光"。言葉の並びやテンポがよく、読みながら脳内でフラッシュが現れては消えを繰り返すのが快感だった。
題材は人を選ぶと思うので先ずは試し読みをオススメする。 -
衝撃の食事シーン。サラダをしばらく食べたくなくなる。
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AIすら書くのを躊躇するような、気持ち悪い短編集です。
よく意味がわからない話、心の底から読まなければよかったと思う話、など、基本的に嫌な気持ちになる話の連続です。
なのについつい次の話も読み進めてしまい、「天才すぎる!」と感動して笑ってしまう話もあり、かと思うとまた気持ち悪い話があり、なんでこんなことをこんなにリアリティある描写で書く必要があるんだ、てか何故これを小説にしようと思ったのだろう、と発想の源がわからなかったりして、しかし最後には人類の脳味噌の最高到達点のようなものを突きつけられ、本当の天才はここまでいっちゃうんだな、と圧倒されました。
「道」は純粋に面白すぎるしこんなこと思いつくの天才過ぎるしめちゃくちゃ笑いました。
「globarise」の発想の突き抜け方が、もう人間の思いつくレベルの話ではなく、読み終わってからもしばらく動悸が止まりません。救心を買いに行きたいです。
「読んでよかった!」って話と、「読まなければよかった!」って話が混在してます。でも、「読んでよかった!」って話が凄すぎるので、それを読んだら他の話もどうしても読みたくなるから、どっちみち全部の話を読むことからは逃げられないのかもしれません。
心からおすすめしたい気持ちと、心からやめた方がいいよと思う気持ちが、ちょうど半々です。 -
ぶっ飛んでいた。展開にびっくりして読み返したりしても何にもヒントも答えもない!ぽかーん。でも気付いたらジェロームを求めている自分がいる。道は吹き出す面白さである。なるほど、伊勢丹にはそう行くのね。ちょっと汚い話だらけだから、こっそりおすすめしたい一冊。
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読書芸人で光浦さんイチオシということだったので読んでみたけど、私には全く良さが理解できず。
途中で気分悪くなり読み切ることができませんでした… -
短編12作収録。ひとつひとつが短いからか、話がとんでもない方向にどんどん展開するのではなく、一見真面に見えるストーリーに一回だけ飛躍させる一転集中タイプが大半。
外国人観光客に道案内をすると見せかけてでたらめな中国語で猥談をまくしたてる「道」が最高に笑える。アメリカ人ヒッチハイカーを拾う「絆」もシュールでいい。 -
よくわからん。唐突過ぎる。ただ、斜め上からくる発想は面白い。
「道」のアホさ加減には、脱帽。 -
帯の謳い文句に惹かれて読みましたが終始「ん?」と、はてなが続くことに。
読者の購買意欲を唆るためなのか分かりませんが、帯に騙された感が拭えない。 -
シュールなコントを見ている感覚。短編集で良かった。この作風で長編だったらきっと読み切れていなかったろう。
読者を置き去りにする不条理さ。常識は通じない。
2、3篇目でようやくこの本の雰囲気がわかり、とりあえず身を任せて読んでみた。意味が分からなすぎて笑える箇所があったり、頭から「?」が出る箇所もあったり、とりあえず読み切った自分を褒めたくなる作品。
つげ義春の短編や野性爆弾のコントのような、意味が分からずともその雰囲気が好きであれば楽しめる。しかしそれが分からなければただの駄文にしか感じないだろう。
これは賛否両論の「否定」の方が多い作品だろう。ただしインパクトは絶大。薬にも毒にもならない時間潰しの小説もたくさんあるがこれはまさに劇薬。もう一生飲みたくないほどの記憶がこびりついて忘れられない劇薬。