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- Amazon.co.jp ・本 (139ページ)
- / ISBN・EAN: 9784309022505
感想・レビュー・書評
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敬愛する吉田健一の実の娘で翻訳家の著者が、折々に記した父についての文章をまとめたもの。父親の書いた批評を読んで「批評家吉田健一に一目惚れした」なんて書ける人はなかなかいまい。同じ家族だった母や兄については「父に対する私の想いと比べると忘れるなら忘れてもいい、という他ない」とまで言い切る。これはもう、壮絶な父への恋文。ちょっと息苦しいくらいに思いが熱い。ところどころに紹介される吉田健一の家庭でのエピソードはほほえましい。
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タイトル通り、長女である吉田暁子の手による、吉田健一について書かれた文章を纏めた1冊。
文庫の解説や著作集の月報など、既に読んだものも散見されるが、薄めの単行本とは言え1冊に纏まったものを通読するのはまた新鮮な気持ちになる。
父娘で文体は似ているが、テーマの性格も関係があるのか、吉田暁子の文章は非常に繊細で細やかな愛情に満ちている。この人が吉田健一のように小説を書いたらどのようなものが出来るのか……ということをふと思った。 -
文筆家のお嬢さんであるのに、文章の稚拙な事に
驚きました。
親が文筆家であっても、そのDNAは必ずしも子供
に伝わる訳ではないのですね。
まあ、当たり前の事ですが。
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