完全版 池澤夏樹の世界文学リミックス

著者 :
  • 河出書房新社
4.10
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本棚登録 : 255
感想 : 26
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309020341

作品紹介・あらすじ

自身で編んだ「世界文学全集」を入口として新しい傑作を縦横無尽に語りつくす世界文学漫遊の旅。夕刊フジ連載の人気コラムを完全収録。

感想・レビュー・書評

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  • 池澤夏樹が『世界文学全集』の編纂にあたって夕刊フジに連載していたコラム149回を完全収録。半世紀という枠の中から選出し収録した小説と、その周辺にある小説についてのお話を軽妙に語っています。そう、解説でなく語り。"面白い本について"の軽くて柔らかい書評です。
    見たことない作家・作品に躊躇していた人も、これを読むとちょっと手を伸ばしてみたくなりますよ!
    (院生アルバイトスタッフ)

  • 碩学の軽目のブックガイド。
    紹介されてるものをどれも読んでみたくなる。が、ときどき、あきらかにヘンな文章があるのは、校正が甘いのか。この著者らしからぬことだけど、それもご愛嬌。
    楽しく本を案内しようとする姿勢が気持ちいい。

  • 池澤夏樹個人編纂 世界文学全集の作品の書評コラムの連載をまとめた1冊。
    やばい本に出会ってしまった。
    この書評、素晴らしすぎる。
    どの本もとても魅力的に生き生きと書評がまとめられている。
    世界文学全集にまとめられていない本も多数紹介されている。
    加速度的に読みたい本が増えてしまった。
    とりあえず、世界文学全集は少しずつ買い集めるつもり。
    また、本の置き場がないと妻に小言を言われてしまう。

  • 「夕刊フジ」での連載、ということもあろうか、1つ1つについて幾分軽めなのは仕方がないにしても、149回、実に盛り沢山。
    家の中にあるはずのものは掘り出したくなり、読んでないものは読みたくなり。付箋だらけに。
    いやはや大変。

  •  芥川賞受賞作家、池澤夏樹の作り出した世界文学全集。
     とは言っても、全く堅苦しい文章ではなく、むしろ冒頭から笑いを誘う実に面白い本です。
     ここで紹介される世界文学を読みたいと思ってしまうこと間違いないと思います。
    (教育学部・国語専修/匿名希望)

  • 110608/今年29冊目
    さすが池澤夏樹と言わざるを得ない文学コラム。清潔でありながら芯のぶれない文体と叙述が群を抜きます。物語を紹介する、という行為の見事なお手本でしょう。読書案内として好適なのは言うまでもありません。

  • 実に風通しのいい本だ。池澤夏樹の文章からは「お勉強」として読み続けた人間が持つルサンチマンがない。こちらを「読んだ人」の高みから見下ろしておらず、気さくに語りかけてくれる文体で読むように自然に誘ってくれる。悪く言えばその分彼はスノッブに本と戯れているとも言えるのだけれど、私はそんなひねくれた取り方をしたくない。彼に倣って読みたい本も増えたし(むろん、彼が編んだ『世界文学全集』がその筆頭だ)、こんな風に人を読書に誘う文章を書きたいとも思わせてくれる。良心的であり、それでいてチクリと刺す政治的棘も爽快に感じる

  • 2022/2/23購入

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    https://opac2.lib.nara-wu.ac.jp/webopac/BB00177844

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著者プロフィール

1945年生まれ。作家・詩人。88年『スティル・ライフ』で芥川賞、93年『マシアス・ギリの失脚』で谷崎潤一郎賞、2010年「池澤夏樹=個人編集 世界文学全集」で毎日出版文化賞、11年朝日賞、ほか多数受賞。他の著書に『カデナ』『砂浜に坐り込んだ船』『キトラ・ボックス』など。

「2020年 『【一括購入特典つき】池澤夏樹=個人編集 日本文学全集【全30巻】』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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