- Amazon.co.jp ・本 (318ページ)
- / ISBN・EAN: 9784306072893
作品紹介・あらすじ
連邦政府、ニューヨーク州と市の強力なバックアップのもとに、第二次世界大戦を挟んでその前後、1970年代までニューヨークのマスター・ビルダーとして君臨したロバート・モーゼスと、一介の住民代表でフリー・ジャーナリスト、ジェイン・ジェイコブズとの間の30年間にわたるワシントンスクエアパークとその周辺環境の保全をめぐる壮絶な闘い。現在、都市計画を学ぶ者にとってバイブルともいえる必読の書、ジェイコブズの『アメリカ大都市の死と生』がいかに生まれたか、その誕生の背景が明らかにされ、今日、日本でも常に直面する「開発か保全か」の問題の本質がすでに鮮やかに描き出されている。
感想・レビュー・書評
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ジェイコブズ対モーゼス: ニューヨーク都市計画をめぐる闘い
(和書)2011年07月27日 11:47
アンソニー フリント 鹿島出版会 2011年4月6日
柄谷行人さんの書評から読んでみました。
こういうことがあるのだなと感心して読んでいました。自分に出来ることもあるかもしれない。
柄谷さんによると原発をどうして造らせてしまったか?ということ、反原発デモなどへの参照として見ることができるのだろうと思う。
興味深いし、ジェイコブスさんの本も読んでみようと思います。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ニューヨークの成り立ちについてお勉強。
ジェイコブズ『死と生』は定番テキストだが、本書は電気的な要素があって、モーゼスとの駆け引きと時代の背景を追っているところがおもしろく、理解が深まる。
解説でモーゼスの功績をフェアに評価しようという姿勢も興味深い。日本でもアメリカでも、過剰に善悪が色分けされている感はある。ジェイコブズがひろく信奉されがちではあるが、依然「計画家」としてコミュニティのためと言いながら、求めらていないものを押し付けてはいないか、考えさせられる。 -
ジェイコブズ対モーゼス
どちらがいなくても今のニューヨークはなかった。
モーゼス側から改めてジェイコブスの成果を考えたくなった一冊。 -
131102 中央図書館
そこに集い住む人々が共有する「都市」の空間はいかに扱われるべきなのか。構造的にデザインし人為的な発展の耕しを続けるべきなのか、ローカル目線と温もりの自律に任せるほうが良いのか。永遠のテーマで、20世紀半ばのニューヨークを舞台にした対決。このケースを例に考えを膨らませていきたいところ。 -
小説風で最初は読みやすいが、半ばからの冗長な記述が読みにくい。モーゼスが再評価されているようだが、確かに市民運動が産み落とすものは何かきちんと事後評価する必要がある。
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資料ID:21101172
請求記号: -
【「室工大 学生教職員のおすすめ本 2011」による紹介】
なぜニューヨークはロスアンゼルスの二の舞を免れることができたのか。未来都市に向かってまっしぐらに進んだロスアンゼルス。対照的に、歴史を都心にとどめ、時速55マイルのスピードから人間の歩行速度と憩いの空間を守ったニューヨーク。読者はこの本の中に都市計画の真髄を学び、自分たちのありったけの力を結集したときに紡ぎだされる物語と啓かれる世界を見とどけることができると思います。
佐藤 一彦/学長
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http://mcatalog.lib.muroran-it.ac.jp/webopac/TW00343749
#室蘭工業大学読書推進プロジェクト企画「室工大 学生教職員のおすすめ本 2011」により紹介されたものを許可をいただき掲載しています。 -
アメリカの、とくにニューヨーク市の都市計画制度は、非常に複雑で精緻に組み立てられていると認識していたが、本書では、実際の都市計画のプロセスはそのようなシステムだけで進んでいくものではないことが、生々しくつづられている。
詳しく触れられているのは、
・1950年代のワシントンスクエアパークへの5番街延伸計画
・1960年代のウエスト・グリニッジ・ビレッジ再開発計画
・SOHOを中心とするローワーマンハッタンを横断するエクスプレスウェイ計画
をめぐる、モーゼスとジェイコブズの闘いのプロセス。
都市再生のための処方箋というより、都市再生をめぐっては、様々な視点と政治的な駆け引きが繰り広げられながら街が変わっていく(変わらないこともある)ということが、示されている。 -
請求記号: 518.8||F
資料ID: 11102235
配架場所: 工大選書フェア -
内容がどうこうではなく、NYの街のことを知らない、イマジネーションの力にも劣る小生には★ということです。