- Amazon.co.jp ・本 (236ページ)
- / ISBN・EAN: 9784305708809
作品紹介・あらすじ
「知ってるつもり」の有名古典「みんな知らない」ウラ話
有名古典には、教科書では教えてくれない「へー」と「なるほど」が隠れている。古典はウラ話がダンゼン面白い! 楽しく読めて、楽しく学べる古典エンタテインメントエッセイ。
「春はあけぼの」で書かれていない時間帯は?
源氏物語の中で、いちばんあざといのは誰?
かぐや姫が地球に来た理由は、彼女が〇〇だったから。
兼好法師が徒然草を書いた本当の理由は〇〇から。
平安時代、女性の顔を直接見ることは〇〇と同じ。
古典はつまらないと感じている中・高生から、古典にいい思い出がない大人まで、作者や登場人物、作品を「ウラ話」と4コママンガで読み解くことで、作品を楽しく、身近に感じられる一冊です。
中学・高校で習う有名古典の奥深い世界を再認識するとともに、教養も身につきます。古典を学ぶ読者に役立つ原文と現代語訳付き。
【目 次】
『枕草子』
「春はあけぼの」で書かれていない時間帯は?
清少納言が人前に出たがらなかったのはなぜ?
清少納言がいちばん嫌なものはなに?
清少納言はなぜ枕草子を書いたのか?
『源氏物語』
源氏物語の中で、いちばんあざといのは誰?
平安時代、女性の顔を直接見ることを現代で例えると?
六条御息所が今も昔も女性に一番人気なのはなぜ?
『徒然草』
兼好法師が徒然草を書いた本当の理由とは?
兼好法師がお坊さんの悪口ばかり言っているのはなぜ?
兼好法師がいちばん嫌いなものは?
『平家物語』
そもそも平家物語ってなに?
平家物語が運動会と関係があるって本当?
平家物語はフィクションって本当? ほか
感想・レビュー・書評
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塾講師が書く、古典常識のトリビア本。
面白かった。
本書を読んで改めて思ったのは、自分の教える教科を本当に面白いと思っている人の授業は、やっぱり面白いんだよなぁということ。
当たり前のことなんだけど、実際の教育現場の先生のなかには、それを忘れている人の多いこと!
もちろん、「現代文を教えたくて国語の教師になったが、古典は苦手」とか「世界史でナポレオンを研究していたけど、日本史を教えなくちゃいけない」とか、先生方にもいろんな事情はあるとは思いますが。
(後者は、私の高校の時の日本史担当の先生の話・笑)
でも、それによって、教わる子たちがその教科を好きになるかどうかが、けっこう左右されると思うのですよね。
責任重大です!
自分の教科に愛のある先生の授業を受けられることは、とても貴重で、ありがたいことなのかもしれません。
本書は、超有名な古典作品の、どちらかといえば作者に注目し、
「こんな作品を書いたのは、どんな人なんだろう? どうして、この作品を書いたのだろう?」
というところから、著者が現代にも通じるような解釈をしてくれるので、わかりやすい。
めんどくさい文法の説明などは一切なし。
読み終わったあと、古典って面白いんだよ~! と人に勧めたくなりました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
面白い!!!
この本では中高生の時に授業で習った『枕草子』や『源氏物語』と言った古典文学の時代背景や裏話を教えてくれます。
別世界の人間の出来事のように遠くに感じていた古典も、時代背景を知ると登場人物たちの行動や発言に納得がいったり、
逆に、学生時代はサラッと読み流していた箇所も冷静に考えたら今なら犯罪だということに気づかされたり、古典文学をより身近にする手助けになると思います。
学生の時に読んだ『徒然草』のある法師が山に行ったけど肝心なところを見ずに勘違いしたまま帰った話は、法師が人からどう見られるかを気にして質問できなかった説とか、
『更級日記』は物語の世界憧れたままこじらせた大人になった女性の話なんじゃないか説とか、一人で読んでたら思いつかなかった視点でした。 -
学生時代、古典の授業が苦手でした。
物語を理解するまでのハードルが高すぎ、わからないが故につまらなくなることが多くなり挫折。古語をひたすら分解したり、試験のための勉強だけだったので、終わったら一切合切記憶から消すことに見事成功(!)
この本のように時代背景や作者の状況を事前に知った上で物語に挑めていたら、もっと自らアクションを起こし、主体的になって内容を知る講師とともに授業を楽しめたんだろうなぁと。日本の歴史と自分自身の歴史を妄想しながら、ゆっくりと読め続けられました。
Podcastの『歴史を面白く学ぶコテンラジオ』にどはまりし、他にもかみ砕いてわかりやすくして表現されているコンテンツないかなと探してたどり着きました。良作です。 -
本文も読みやすかったけど、漫画がよかった。
六条御息所の『でも私の生霊がっっっ 正直すぎ。』がめっちゃ笑った。 -
古典がつまらない?
古典は何の役に立つのだろう。古典は面白くない。そんな人のために書かれた古典の「裏」をまとめた本。清少納言が書いてない時間の秘密とは? 兼好法師がお坊さんの失敗エピソードを書いた理由は? 学校で習った古典作品をもう一度読みたくなる裏話が並べてある。古典はテストのために暗記するだけという中高生にぜひ読んでもらいたい。 -
古典が好きなので、知らないことをもっと知りたいと思い手に取った。
知っている話も多かったが、改めて説明されるとなるほど!と感嘆することもたくさんあった。
中でも驚いたのは、当時は紙が物凄い高級品だったので、物語の展開もスピーディーだったということ。
今まで紙が高級品ということは知っていても、その影響については身分が高い人にしか使えない物としか捉えていなかった。
確かに貴重な紙にダラダラとしたつまらない展開を書くわけにはいかない。
主語がなくて誰が話しているのか一見わかりにくい文も、もしかして紙の節約という面もあったのかもしれない。
となると、当時の文章は推敲していたのだろうかと少し気になった。 -
最近では古典を読むことこそ教養を高める
最高の近道であると、多くの指揮者が語っ
ています。
誰もが中学生くらいの時に教科書で古典に
触れていて、なんとなく概略を知っていて
とっ付き易いのも理由の一つでしょう。
しかしその中身は実は皆が知っているよう
な内容なのでしょうか。
ちょっと見方を変えれば、こんな意味も見
えてくる、という楽しい一冊です。
例えば枕草子で有名な清少納言について。
清少納言は夜勤が主だったので、「春はあ
けぼの」「夏は夜」などと、実は自分のラ
イフスタイルに合わせて感想を述べていた
だけだったとか。
まさしく制作の裏話が満載です。 -
枕草子、源氏物語をはじめとした主な古典文学を、ちょっぴりナナメからの視点で解説していて面白い!
枕草子に昼の時間帯が書かれていないのはなぜか?
とか、
平家物語は少年漫画的要素が満載!
とか、
真正面から取り組んじゃうと見えにくい背景が、わかりやすく解説されています。
私この本読んで、竹取物語の全文を読みたくなり文庫買いました。笑
本書を読むにあたって古典作品の基礎知識はあったほうがより楽しめますが、原文と現代語訳、作品の時代背景を解説したコラムも合わせて載せられているので、知らなくても楽しく読めますよ。
ときおり挟まれる4コマ漫画がまた面白くて、私かなり好きです。
間、言葉のチョイス、イラストの雰囲気もろもろ好きだー!
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学校の授業でとりあえず暗記されられた「春はあけぼの」や「祇園精舎の鐘の声」等々の裏話。
作者の性格についての考察は面白かったです。
兼好法師スパイ説も頷けてしまいました。当時の世情や時代背景を思うと確かにあれだけ動き回れるのは不思議です。当時の状況も考えて古典を読む面白さを教えてもらえました。