【第8回「ネット小説大賞」受賞作品】死にたがりな少女の自殺を邪魔して、遊びにつれていく話。 (宝島社文庫)
- 宝島社 (2021年3月4日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
- / ISBN・EAN: 9784299014863
作品紹介・あらすじ
第8回ネット小説大賞の受賞作かつ、小説投稿サイト「小説家になろう」の恋愛部門において、月間1位を獲得した星火燎原(せいか・りょうげん)による恋愛小説です。死神と取り引きをし、寿命が3年になる代わりに時間を24時間巻き戻せる時計を手に入れた相葉純は、その時計の力で、自殺願望の強い少女・一之瀬月美の自殺を邪魔することになる。時間を巻き戻し、一之瀬の自殺を邪魔し続けるうち、二人の関係は徐々に変化していき……。閉塞した日常と、生きづらい日々を少しずつ変化させる、小さな恋の物語。
感想・レビュー・書評
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めちゃくちゃ好きな作品でした!
終わり方がめちゃくちゃ綺麗✨詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
主人公が自殺しようとして少女に阻止されるところである程度察してしまうが、最後は温かいエンディングで爽やかな読了感をもたらしてくれます。
中高年には勧めにくいものの、惹きつけられる内容でした。 -
話の展開が良かった。何度もハラハラドキドキした。話の終わり方が綺麗で、結構好きだった。恋愛の偉大さを感じた。
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初めて泣いた作品。初めて自分と似た感覚を持っている人物に出逢えた。本の中の人ではあるけど。でも共感ばっかりで理解が追いついて自分の深層心理を言い当ててくれてもう最高だったという言葉に尽きる。自分に尽くしてくれる人がいて自分が尽くしたいと思える人がいるのって素敵だなと思ったし、「共依存」したいと思える小説だった。愛は人を救うよなあとしみじみ思った。本を読む楽しさを改めて教えて貰った。一之瀬と相葉のような恋がしたい!死にたがりでも誰かのためになら生きていたい!
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癖のあるタイトルですが、手に取ってしまいたくなるタイトルってすごいですよね。
本屋にあって、手に取らざるおえませんでした。
最近は読書自体から離れつつあり、以前は時間が空いた時にかならず読んでいた本も、持ってはいるものの、映像作品のほうにばかりながれていました。ですが、久しぶりに読書が勝りました。
先を予告されていても、実際どうなるのか、どう終結のかが気になってしまいます。
タイトルがストーリーの全てを物語っているのですが、実際読み終わって、感動しました。
自殺を実行しようとしたことはありませんが、主人公の孤独感や思想には自分も共感を覚える部分が多くありました。私が感じたということは、意外と世の中、同じように考えている人は多いのかもしれませんね。
読んでるとは自慢しにくいですが、絶対勧めたい作品ですね! -
先の予想がつくような話ではあったが、とても惹き込まれた。
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この話好きです!
生きることの素晴らしさを実感しました! -
泣きました。
作者はすごく色々悩んだ人なんじゃないかな?
と思っていたら、あとがきを読んで納得。 -
『死』というテーマで話が進むので暗い話かと思いきや、とても心が暖かくなる素晴らしいお話でした。辛い時、元気を貰いたい時に何度も読み返したくなるような作品です。
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一ノ瀬月美は、自殺しようと駅のホームにいた。しかし、ある男によって邪魔される。それも何回も。まるで予め知っているかのように色んな自殺をしようとする場所に必ずいる。男の名は、相葉純。死神から寿命と引き換えに時を戻せる時計を手に入れる。余命は3年。時間を巻き戻しながら、月美を助け続ける。そんなことを繰り返しているうちに二人の関係は徐々に狭まっていく。
死神を現れるところから、ラノベっぽい設定や雰囲気がありました。自殺しては時を戻し、助けるといったことを繰り返していくのですが、助けては二人の楽しい時間を過ごしてホッとしたのも束の間、しばらくすると自殺するので、なんで?と思うことばかりでした。
そんなことを繰り返すうちに二人は惹かれるのですが、その描写がまぁ純愛で、読んでいるこっちが恥ずかしいと思うくらいでした。
純は元々死んでもいいと思って、死神に寿命をあげたのにいつしか後悔の念が生じます。月美とどうやったら別れられるか、惹かれあったのに今度は別れる過程が何とも痛々しかったです。月美の方は一途に純のことが好きになっていくけど、純の行動や雰囲気になかなか結ばれず切ないなと思ってしまいました。
そんなこんなで二人の行く末はどうなっていくのか、気になりながら読んでましたが、意外な展開に感動した反面、「んなアホな」とか「それってアリ?」とツッコミたくもなりました。それほど意外な展開であり、ちょっとご都合主義っぽくない?とも思ってしまいました。
なかなか現実では時を戻せませんが、進める道は多くあります。どうせ死ぬなら何かを成し遂げよう・何か始めようという気持ちで望むと、世界は変わるかもしれません。
久しぶりにムズムズした気持ちになった作品でした。