呪禁師(じゅごんし)は陰陽師が嫌い 平安の都・妖異呪詛事件考 (宝島社文庫)
- 宝島社 (2020年12月4日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
- / ISBN・EAN: 9784299011114
作品紹介・あらすじ
平安の世。京の外れに暮らす竜胆は、愛宕山に捨てられ呪禁師の末裔に育てられた外法師。
貧乏な民草や妖怪の悩みを解決する毎日だったが、ある日、竜胆の元を貴族の青年が訪れる。
賀茂忠行と名乗る柔和な青年は、陰陽寮に勤める新米陰陽師だった。
忠行は呪い返しに失敗し依頼主の貴族を死なせた罪に問われており、外法師である竜胆に助けを求めにきたのだという。
陰陽師嫌いの竜胆だったが、忠行の人当たりの良さに迂闊にも丸め込まれ、しぶしぶ都の呪詛事件の調査を手伝うことになり……。
中納言を襲った物の怪の病、五条大路の鬼女、帝の寵妃のもがりの儀。
貴族たちの欲に端を発した事件の裏には、呪詛の気配が漂っていた。さらに、道摩という外法師までもが現れて……。
呪禁師と陰陽師の平安呪術事件録! 装画は『地獄くらやみ花もなき』のアオジマイコさん。
感想・レビュー・書評
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呪禁師とは、呪術を扱う民間の陰陽師。朝廷から禁じられた呪術を密かに伝承している。愛想がないが実は優しい呪禁師の竜胆は、調子のいい陰陽寮の学生の陰陽生の賀茂忠行に乗せられて、いくつもの怪異の解決に駆り出される。登場人物たちが結構生き生きしていて、彼らのやり取りを読むだけで愉しい。軽く読める。陰陽師、外法師、呪禁師などは、実際にはどうだったんだろう。怪異の実在はともかく、こういう人たちはいただろうな。
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呪禁師っていうのが新鮮だった。
忠行が結構策士けど、竜胆とかかわってどう変わっていくのか気になる。 -
時代物の呪術は映えるな。
なんだかんだ構ってあげるところがいい。 -
タイトルが惜しい…!
読み終えて思わず口からこぼれた。
平安の陰陽師モノが増えてきたなかで
初めて触れた若い忠行さん。
これまでの所謂「師匠」然とした描写とは
違う(けど離れてもない)雰囲気に
大袈裟に言うと大河の初週の主人公みたいな
そんなわくわく感を抱いたりとか
まだ裏を見せる前の葛葉さんと保名さんとの
この先を見守りたくなったりとか
思わぬところから現れたタイムリーな彼とか
(最初 タイトルの呪禁師が彼だと思ってたから
よい意味で裏切られた 先入観ダメぜったい)
張られた線がこれからどう巻かれるのか
きっとある(ありますよね!?)続刊を待ちたい。
タイトルで読むの迷ってる方がもしいたら
迷わず背中を押します。
この崖は落ちていい崖です(他の言い方はないのか)
ところで 気になるのは
五位の蔵人って この界隈共通の隠語ですか(まがお)
(他の世界線でもお見かけしたような気がしている) -
めっちゃ面白かった〜。賀茂忠行と竜胆の今後も楽しみだけど、安倍保名と葛葉も気になる。早く続きが読みたい。
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外法師(呪禁師)竜胆が陰陽師忠行と出会い都の呪詛事件に巻き込まれていく
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表紙が良いなぁ。雰囲気ある。続編出てないのかな
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面白かった。
それぞれの登場人物(妖)も個性があっていい。
大路の鬼女はうるっときてしまった。
猫好きと狐好きにはぐっとくる。