- Amazon.co.jp ・本 (340ページ)
- / ISBN・EAN: 9784299000620
感想・レビュー・書評
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ブクログ内での評価が高い今作が気になり、手にしました
何これ〜、オモシロ!オモシロ!₍₍⁽⁽٩(៸៸›ᴗ‹៸៸)۶⁾⁾
すっかり騙されていたというのでしょうか、ラスト40頁辺りから、ええッ、どーゆこと!?\(ᯅ̈ )/
何処かで読み落とした?!読み間違えた?!と前の方の頁を漁り始め、
これもあれも?! 。。。 (; ꒪ö꒪)?!
いつも騙されて楽しむタイプなので構わないのですが、掌でコロコロ何回も転がされてしまった感じでした笑(@_@)
金沢の加賀刑務所での刑務官と受刑者の五話からなる連作短編
刑務所内での話は初めてのジャンル
刑務官の仕事や受刑者の日常をほんの少しだけど知り、どれも色濃い内容で謎解きだけでなく人間ドラマもあり楽しめるのですが、まんまとやられましたね
ここに出てくる火石司(ひいしつかさ)という刑務官が主人公なのですが、クールでなかなか。。。( ¯▽¯ )ニヤニヤ
初、城山真一さんでした
良かった!!ദ്ദി^._.^)
続編の『看守の信念』も読むゾ〜ッ!
脳に刺激を与えたまえ〜 -
くやし〜!
やられました
もうなんかすごい弄ばれた感じです
遊ばれました
あれはああでこっちはこうだったなんて!
何かあるなとは思ってたんですよ
あの手記ね
あの匂わせね
くっそー、そっちもかーってね
(読んだ人にはきっと伝わる表現方法)
はい、もちろんあるブックリストを見て手に取りました
城山真一さん初読です
めちゃくちゃ面白かったなぁ
看守の視点ってあんまりないですよね
刑務所の中で繰り広げられる受刑者のドラマや刑務官たちの苦悩みたいなんは自分には新鮮なアプローチだったのでそれなりに面白かったんですよ
それなりにね
でもあれ?このまま終わっちゃうの?いや面白いは面白いけど正直そんな大騒ぎするほどでは…なんて思ってたら…こんにゃろーやってくれたなー!です
ところで勘のいい人だとこういう仕掛けって途中で気付いちゃったりするんですかね?だとしたら自分は勘が悪くて良かったです
こんなすばらしい仕掛け途中で気づいちゃったら面白さ半減ですもんね
そして、何やらこのお話は続編があるんですよ
どうするつもりなんでしょう?つか次回作も主人公火石なんですよね?
ほんとどうするんだろ?
とりあえずちょっとでもネタバレしたらいやだからレビューは一切見ないと決めました! -
火花がはじけた一冊。
絶賛に納得&またまた積読後悔の思いがはじけた。
刑務所という閉塞的な場所での五つの事件は関わる刑務官と受刑者の奥深いドラマを見せられた時間。
決して単純ではない真相。
特に後半の章からは、想像もつかない、心に鍵をかけていた思いが次第に浮き彫りになる過程は思わず、あぁ…!と声と涙が漏れるほど。
そしてその浮き彫りに欠かせない、寄り添うのが噂の火石マジックだ。
まるで次から次へとトランプのカードがすり替わる感覚。
すり替わった全てのカードが綺麗に並んだ瞬間、心の中でまさに興奮の火花がはじけた。超満足。 -
金沢にある加賀刑務所を舞台にした、連作短編集。
五つの事件の謎を解く、あるいは解決するのは謎めいた警備指導官・火石。
『服役期間の残り四分の一を残して仮出所』するほど真面目な服役態度だった男の突然の失踪。
刑務所内の印刷工場から試験問題を漏洩させたのは誰で、どんな手口を使ったのか。
健康診断記録とレントゲンフィルムの紛失は総務部に対する内部組織の嫌がらせなのか。
余命僅かの受刑者は『刑の執行停止』を行い家族の元へ帰ることを何故頑なに拒むのか。
再犯の可能性が高い出所者の犯行を止められるのか。
事件の謎解きとしてのミステリー要素と、刑務所という特殊で閉鎖的な環境の中の様々な人間模様や人生というドラマ要素を上手く絡ませてあって、横山秀夫さんのようなテイストが好きな方なら楽しめるのではないかと思う。
ただ横山さんのような容赦のなさはなく、むしろホッとするような結末なので安心して読める。
それにしても刑務官は大変な仕事だと思う。
受刑者に肩入れすることは出来ないが、一方で受刑者一人一人の特性を見極めてそこに沿った対応をしなければならない。
刑務所の一番の目的は受刑者の更生であるが、刑務所内でのトラブルや犯罪、自殺を防ぐために受刑者たちの監視管理もしなければならない。彼らを信じて導く一方で彼らを疑い監視もしないといけない。
更に近年では受刑者の高齢化に伴い、刑務官や受刑者が介護業務を負うシーンも出てくる。本来ここは仮の居場所でありリスタートの準備のための場所であるはずが、終の居場所、または最後の砦になっている側面もある。
グローバル社会の現代では様々な人種、民族、宗教、言語、習慣に対応する必要も出てくるだろう。
探偵役の火石は脇役として描いてあるので、そのミステリアスな存在が際立つ。
何か特別な事情があって加賀刑務所に一時的に配属されたらしい。『歌舞伎の女形のような整った顔』をしているがその顔には目立つ大きな傷痕がある。
休みを一切取らず、いつも様々な場所に出没する。そして事件解決には『火石マジック』と呼ばれる不思議な手法がある。
各話に挟まれるある受刑者の手記が後々の種明かしに繋がる。なるほど、これもまたこれからの時代、必要な対応になるだろう。
この種明かしの部分については個人的には少し肩透かしだった。それまで描いてきたミステリアスなままでも良かったように思う。
だが読後感は良い。受刑者たちの出所者たちだけではない、刑務官たちのドラマや思いや、彼らの繋がりも良かった。 -
石川県金沢市の加賀刑務所で勤務する刑務官たちを描いた連作短編集。シリーズ1作目。全5話。
主人公となる刑務官は各話ごとに異なるが、全話を通じてジョーカー的な存在として登場するのが火石司という刑務官だ。
火石は上級職採用であり、本来なら中央省庁で勤務すべき若き官僚だ。だが金沢に着任することになったのは、特殊な事情が重なってのことだった。本作ではその事情の一端が明かされる。
* * * * *
刑務官は警察官や自衛官と同じで、強い使命感や憧れから希望して就く職だと思っていました。でも他の公務員試験に通らなかったからなどのいわゆる「でもしか」組もいることがわかって、変な言い方だけど少しばかり親しみがわきました。
それでも本作の主人公たちは皆、精一杯職責を果たそうと努めていました。自覚の足りない刑務官などひとりもいません。
刑務所という特殊な施設かつ限られた人数で受刑者を管理監督しながら更生を図るのはかなりハードでしょう。ましてや受刑者と信頼関係を作ることなど至難の業だと思います。
それに加えて自分の失点を防ぐことしか考えない管理職(なんと器の小さい輩たち)のパワハラまがいのプレッシャーまであるのです。
そんな状況下でも最善を尽くそうと努力している姿には胸を打たれます。そしてその最善がすべて実を結ぶわけではないところに、現場の刑務官たちの息苦しさがあることも伝わってきます。
そこに空気穴を開ける存在として火石を持ってきたことで、作品の魅力は倍増しました。
この火石、「マジシャン」ではあるけれど「スーパーマン」ではないという設定がいい。
キャリアである火石は、若くとも上司たちよりも等級は上です。それでも天下御免のアンタッチャブルとして描かれていないことで、刑務官たちの存在が重みを増しています。これが城山真一さんの上手さだと思います。
さらに城山さんの上手さを実感したことが他にもありました。
実はシリーズ2作目『看守の信念』を先に読んだにも関わらず、本作でみごとに叙述トリックに引っ掛かってしまいました。伏線は随所に散りばめられていたのに、深く考えずに読み進めたからです。
短編ということでテンポよく展開していくこともあり、早く先を読みたい誘惑に抗えませんでした。これはやはり城山真一さんの巧みな文章力ゆえだと思います。
こういう硬質の文章で緩急つけた描写を展開していかれると、もう読むのを止められなくなります。他作品にも食指が動いています。 -
普通の男社会の警察小説かな、と思いながら読んでいたら、魅力的な登場人物と刑務官の矜持に引き込まれた。その上、最後の方で「そーだったかー」。これぞマジック。
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加賀刑務所を舞台にした、連作短編集。
おもしろかった。
刑務所の刑務官という立場から、さまざまな受刑者を見つめていく。
重いものを抱える受刑者たちと、彼らとかかわる刑務官、医務官や薬剤師。
葛藤や人間ドラマに、引きこまれる。
視点人物が毎回変わる中、存在感を見せる火石司。
ひそかにうわさの〈火石マジック〉とは?
それそれ読み応えのある話だった。
ある意味被害者の、受刑者の元家族に負担を強いる「ガラ受け」だけは共感しかねた。 -
新年明けましておめでとうございます。
新年1冊目。ずっと読みたいな〜と思っていた本にしました。
刑務官というお仕事。そこで起こる出来事や事件を刑務官たちが解決していくお話。お仕事ドラマやお仕事小説は自分も前向きになれるのでなぜか好きです。
その事件解決に導くのがある1人の刑務官なんですが、この人の正体が読むにつれて明らかになり面白かったです。
ミステリーではないのですが、叙述トリックに思いっきりやられました。
短編の連作なので、疲れることなく一話ずつ楽しめます。 -
この著書を読みたいと思ったのは、先日、ネット配信されていたドラマ「破獄」を鑑賞してからのこと。主演はビートたけし・役名は浦田(刑務所看守長)、佐久間(山田孝之・無期懲役囚)です。先の大戦中、昭和17年に佐久間は秋田刑務所を脱獄し東京小菅刑務所に勤務する浦田に「刑務所は人間扱いされない」秋田刑務所を訴えてもらうために来たという。浦田は警察に通報し、また投獄され脱獄を試みるといった、吉村昭氏の小説を基にドラマ化されている。昭和の脱獄王は実話です。
そんな時にインスタの写真で、この著書を見かけたのでミステリー小説だと知らずにポチッたのです。刑務所が戦前、戦中の劣悪な場所でなくなっているのは、小説を読まなくてもわかっていた。高い塀の外では、一切語られない真実もあると思いながら読み進めた。
物語は、加賀刑務所で起きた事件を五話で構成されて、どこに伏線が張られているのか全く注意していなかった。(読書ノートに筋書は書いていますが)勿論、不思議に思うところは何カ所もありました。
刑務官の仕事は、受刑者の刑期を全うさせるだけでなく、受刑者を更生させる指導も担っています。僕の過去の投稿、「テミスの剣」で「日本の再犯率は60%」「模範囚は仮出所の評価理由ではない」と書きました。特に犯罪を繰り返す人達、隠語で「G」(極道・グレという意味)は要注意だが更生のチャンスは平等に与えられています。日本の各省庁の白書で調べたわけではありませんが、仮出所を果たすことが出来た受刑者の再犯率は極めて少ないのではないかと思います。この小説を通じて刑務官の“必ず更生させる”という矜持を知りました。
ムムムッ、詳しくは書けませんが、小説の冒頭から元受刑者の刑務所手記『プリズンダイヤリー』の飛ばし読みは禁物ですぞ!
それに火石司、刑務官では数少ない上級試験合格組の看守長は加賀刑務所内での切れ者。ある刑務官が叫んだ「出た!火石マジック」言動は的確にして適切、火石刑務官の活躍はきらりと光る。思わず僕はニンマリと微笑んだ。確かにミステリー小説らしい結末だった。
実におもしろい。 -
5つの短編集。刑務所を舞台にした刑務官、受刑者その他の人間模様だったり、ミステリーだったり、お仕事小説だったりと、とにかく飽きる事なく面白かった。ラストの物語で明かされた事実に驚愕で、最後までドキドキでした。良かった!
ラスト40頁ですよ〜(⁎˃ᴗ˂⁎)
ラスト40頁ですよ〜(⁎˃ᴗ˂⁎)
入り方は面白いので先が楽しみです。
入り方は面白いので先が楽しみです。
楽しんでくださいね〜(⁎˃ᴗ˂⁎)
楽しんでくださいね〜(⁎˃ᴗ˂⁎)