室内生活 スローで過剰な読書論 (日経ビジネス人文庫)
- 日経BP 日本経済新聞出版 (2023年2月2日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (560ページ)
- / ISBN・EAN: 9784296116997
作品紹介・あらすじ
著名な経営学者・楠木建氏がこれまでに手掛けた書籍解説のほぼすべてを網羅した「全書籍解説・読書論集」。
曰く「読書は、アスリートにとっての基礎練習。本さえあれば、1年365日、呼吸をするように思考を鍛えられる」。
著者の貪欲なまでの研究マインドに裏付けられた読書術を、あますことなく体験できる決定版読書論。
感想・レビュー・書評
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様々なジャンルの書評が一気に読める。それ以外に著者がいかに本好きかと言う事が伝わってきてとても共感できて良い。本ほど格安価格で提供される娯楽はないと言う意見には完全に同意する。
書評集なのにヴィトゲンシュタインが全く理解できないと正直に書いている部分も好感がもてる。
最後の書評以外の室内生活については流し読みだが、『白い巨塔』はぜひ読みたいと思った。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
読めば読みたくなる書評集という謳い文句のとおり、読み進めながら何冊か注文することになった。書評という形式のおかげで「経営戦略」とは何かが繰り返し語られるので、記憶にも残る。
巻末の「室内生活」について書かれた章もなかなか面白かった。評者もインドア派であるが、著者の徹底ぶりには脱帽する。 -
ビジネス書の書評を読んで、たくさん読んだ気になるつもりが、面白くて逆に読みたい本が増えてしまった。
○気になった本
アダム・グラント「GIVE&TAKE」
マイケル・マローン「インテル」
マイク・マッツェオ「道端の経済学」
塩野七生「男の肖像」
松田雄馬「人工知能はなぜ椅子に座れないのか」
一番興味深かったのは、インテルの創業者と次代の3人の経営層の人間関係。
前章でギバーやテイカーといった成功する人の話の後に、全く傾向の違う3人の経営者の関係性の話。
ビジネスで成功するのと、人から慕われるのはイコールではないけど、なくもない。
生きた人間相手のビジネス成功の法則はない、という法則が根底にあり、センスとやる気とマネジメント力(ここでは社員の「管理」ではなく、誰に何を任せるかとい「戦術と重用」)を磨くことが大事なんだなぁと。
経営者の人物伝を読んでみるのも面白いかもしれない。 -
ビバ希薄化。
絶対この著者はオタクだと思います。
面白い! -
p.2023/2/21
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楠木さんの絶対悲観主義を読んで、「これは共感できるところが多い」と感じ入った。
本書の内容について深く考えずに購入したのだが、主に楠木さんが書かれた書評が収められている本であることがわかった。
書評の対象となっている本を自分が読んだわけではないのだが、そのあらましの内容と楠木さんのものの考え方がわかって、面白いかもしれない。と考え、読み始めた、
堅めのビジネス書が多く、それらに対する同氏の考え方が反映されており納得するところが多くあった。
思わず買いたくなる本も多いのだが、積ん読になりそうなので思いとどまっている。 -
稀代の経営学者による珠玉の書評集。ビジネス書を中心に書籍の内容と要点を、縦横無尽に語り尽くす。