デジタル空間とどう向き合うか 情報的健康の実現をめざして (日経プレミア)

  • 日経BP 日本経済新聞出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784296114337

作品紹介・あらすじ

私たちは日々影響力を増すデジタル情報空間とどう折り合いをつけていくべきなのか。気鋭の計算社会学者と憲法学者による緊急コラボレーション企画。

○インターネットによるデジタル空間は、私たちの生活になくてはならない存在となっている。一方で、フェイクニュースやデマの氾濫、プライバシー漏洩、炎上やハラスメントをはじめ、まったく新しい、かつ困難な課題を投げかけている。ネット上の膨大な情報は、人間の脳の処理能力を超えてしまい、自分の見たい情報しか見なくなる「フィルターバブル」「エコーチェンバー」といった弊害も生まれている。社会の分断を加速し、個人の尊重や自由、民主主義など、憲法が要請する原理原則を脅かす喫緊の問題でもある。

○技術進歩がもたらす便益を享受しつつ、健全な情報空間をどう再構築するか。情報中毒に陥らず、「情報的健康」を実現するために、メディアやプラットフォーム運営者、情報の出し手や受け手、政府や企業は何をすべきなのか。

○本書は、SNS上の「バズり」や「炎上」を分析してきた計算社会学者の鳥海不二夫氏と、情報社会における人権や自由の問題を考察してきた法学者の山本龍彦氏が、デジタル情報空間がもたらすさまざまな課題を論じる。

感想・レビュー・書評

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  • インターネットは利便性を高める一方で、私たちの「健康」を蝕んでいる。計算社会科学者と憲法学者が、デジタル空間に潜むさまざまな問題点を指摘し、解決への糸口を探る。巻末に「共同提言デジタル・ダイエット宣言」を掲載。【「TRC MARC」の商品解説】

    関西外大図書館OPACのURLはこちら↓
    https://opac1.kansaigaidai.ac.jp/iwjs0015opc/BB40296390

  • エコーチェンバー現象などにより視野が狭くなり、自己の信条が強化され、フェイクニュースなどへの耐性が弱くなる世界。完全な自由報道、アテンションエコノミーに対する適切な規制などが提言されているが、政治的な視点が強く見えたので、効果があるのか疑問。情報に振り回される人がこの世界に疲れて、適度に情報から隔離されることの利点を再認識できるようにならないと難しいかも。ネットは無くても生きていける。ネット社会といい、AIの発達といい、放っておくとモノを考えない人間が増殖する。

  • これ↓実現したら面白いですね。

    「情報の出所や誰がどういう目的でその情報を流しているかを示すことができれば、真意を理解する手がかりになります。例えば『ポジショントーク度』といった数値を表示できれば、その情報に対して一定の距離を置いてみることができる」

    まあ、たいていの人は何らかのバイアスがかかっているし、ポジショントークになっていると思うんだけど。。。

  • 東2法経図・6F開架:B1/9/478/K

  • 鳥海と山本の共著である。本文の部分はどこかで聞いたことがありそう珍しくもないような印象であるが、巻末付録の共同宣言がこの本で主要になる気がする。

  • 我々は情報を自由に食べれる平飼いではなく閉じ込められて決められたら情報を食べさせられている養鶏なのかもしれない。

  • 【書誌情報】
    デジタル空間とどう向き合うか――情報的健康の実現をめざして
    著者 鳥海 不二夫、山本 龍彦
    価格 990円(税込)
    ISBN 9784296114337
    発行日 2022年07月13日
    発行元 日本経済新聞出版
    ページ数 280ページ
    判型 新書判

    私たちは日々影響力を増すデジタル情報空間とどう折り合いをつけていくべきなのか。気鋭の計算社会科学者と憲法学者による緊急コラボレーション企画。

    ○インターネットによるデジタル空間は、私たちの生活になくてはならない存在となっている。一方で、フェイクニュースやデマの氾濫、プライバシー漏洩、炎上やハラスメントをはじめ、まったく新しい、かつ困難な課題を投げかけている。ネット上の膨大な情報は、人間の脳の処理能力を超えてしまい、自分の見たい情報しか見なくなる「フィルターバブル」「エコーチェンバー」といった弊害も生まれている。社会の分断を加速し、個人の尊重や自由、民主主義など、憲法が要請する原理原則を脅かす喫緊の問題でもある。

    ○技術進歩がもたらす便益を享受しつつ、健全な情報空間をどう再構築するか。情報中毒に陥らず、「情報的健康」を実現するために、メディアやプラットフォーム運営者、情報の出し手や受け手、政府や企業は何をすべきなのか。

    ○本書は、SNS上の「バズり」や「炎上」を分析してきた計算社会科学者の鳥海不二夫氏と、情報社会における人権や自由の問題を考察してきた憲法学者の山本龍彦氏が、デジタル情報空間がもたらすさまざまな課題を論じる。
    [https://bookplus.nikkei.com/atcl/catalog/22/06/13/00236/]

    【簡易目次】
    第1章 アテンション・エコノミーに支配される私たち
    第2章 デマの拡散や炎上はなぜ起こるのか、誰が起こしているのか
    第3章 分断を加速するフィルターバブルとエコーチェンバー
    第4章 デジタル空間と言論の自由
    第5章 プライバシーと尊厳はいかにして保護されるべきか
    第6章 情報的健康をどう実現するか
    (資料) 共同提言「健全な言論プラットフォームに向けて――デジタル・ダイエット宣言ver.1.0」

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著者プロフィール

東京大学大学院工学系研究科システム創成学専攻教授、情報法制研究所理事。

計算社会科学者。博士(工学)。1999年、東京工業大学工学部卒、2004年、東京工業大学大学院理工学研究科機械制御システム専攻博士課程修了。研究分野は計算社会科学、人工知能技術の社会応用。ツイッターなどのSNSや炎上の定量分析で知られる。

「2022年 『デジタル空間とどう向き合うか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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