- Amazon.co.jp ・本 (160ページ)
- / ISBN・EAN: 9784296111459
作品紹介・あらすじ
ネットで8万人が共感!
「父がひとりで死んでいた」いよいよ書籍化
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2021年の正月が明けて間もなくのこと。
遠く離れた実家で父が孤独死していた、という連絡を著者は受けます。
警察による事情聴取、コロナ禍の中での葬儀、
実家の片付け、残されたペットの世話、
さらには認知症になった母の遠距離介護まで――。
父を亡くしたショックに立ち尽くす間もなく、
突如直面することになった現実をひとりで切り抜けていく日々と、
心の動きをリアルにつづったエッセイ集です。
「日経xwoman ARIA」で連載中の大反響のコラムを書籍化するにあたり、エッセイに加えて"離れて暮らす親のために今できること"という観点の情報コラムを新たに書き下ろすなど、大幅に加筆しました。
・見守りサービスをどう利用する?
・親がペットを残して亡くなった場合はどうすればいい?
・空き家になった実家をどうする?
・親を失った悲しみにどう対処すればいい?
・おひとりさまの老後にどう備えればいい?
2025年、すべての団塊世代が後期高齢者になります。働き盛りの40代~50代が直面するであろうこうした問題について、エディター、ライターとしての豊富な経験を積んできた著者が、自ら体験して調べて得た知識を惜しまず共有します。
感想・レビュー・書評
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勝間和代さんが言及していたので気になって買ってみた。
内容はタイトルの通り。東京で編集者として暮らす筆者が、地元で一人で暮らしていた父の訃報を知り、知人の助けを借りながらも、基本的には孤軍奮闘しながら死後の処理をしていくというもの。
認知症の母の面倒を見たり、父が残した4匹の年老いた猫を引き取ったり、筆者の苦労はとてもよく伝わってきた。
サラッと書いているけど、父が契約していたインターネットのためのルーターを探して業者に返送するとか、地味に大変だと思う。そういうことが連続して、しかも期限を伴って押し寄せてくるので、やっぱり死後の処理って大変だよな…と再認識。
コラムという形で章の間に紹介される実践知識は勉強になった。家族投信、ペットの生涯施設など、初めて知ることがいくつかあった。
ただし全体的に、実務的な面よりも、筆者のエッセイとしての側面が大きい。「50代女性」と聞いて想像する円熟さみたいなものは薄く、正直言うと少し稚拙な雰囲気は感じた。けれど、それがかえってリアルなのかも。両親を想う時、一人の子どもに戻ってしまう、みたいな。
特に終盤では筆者の半生が語られるので、ちょっと面食らってしまう。同じような人生を歩んできた読者にとっては、なおさら本書に引き込まれてしまうとは思うけど。
それでも終活系の本の入門書としては、悪くないではないかと思った。少し、心の準備をさせてもらえる感じ。文章に携わる仕事をしているだけあって読みやすい。タイトル付けも巧すぎる。
あと、この事が起こったのが2020年。出版されたのが2021年ということで、コロナに関する当時の空気感も感じられた。東京から地元に戻ることがあまりにも憚れた当時。この時期に、死後処理をすることが、輪をかけて大変だったことが分かる。
(書評ブログもよろしくお願いします)
https://www.everyday-book-reviews.com/entry/2022/05/09/%E3%80%90%E7%B5%82%E6%B4%BB%E5%85%A5%E9%96%80%E3%82%A8%E3%83%83%E3%82%BB%E3%82%A4%E3%80%91%E7%88%B6%E3%81%8C%E3%81%B2%E3%81%A8%E3%82%8A%E3%81%A7%E6%AD%BB%E3%82%93%E3%81%A7%E3%81%84%E3%81%9F_-_ -
母がレビー小体型認知症で入院し、父が一人で自宅にいた。母の入院に納得がいっていなかった父と話すのが嫌で、実家には帰っていなかった。ある日、母の入院費のことで連絡をしたが、出ない。家にも、携帯にも連絡したが、出ない。実家の近所に住む親戚の叔母さんに、様子を見てくれるようにお願いした。父は亡くなっていた。
ひとりっ子で、離婚を経験し、独り身のフリーランス。コロナ禍でリモート仕事が増えているが、熊本と東京の行き来は楽じゃない。突然、父親を孤独死させてしまったことに自責の念を抱く。それでも次々に手続きは進む。
私もひとりっ子で、実家の母は認知症。父は心臓が弱く、血管の手術もした。じわじわと「介護」という言葉がにじり寄ってきている気がする。他人事ではない気持ちで一気に読んでしまった。
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日経の連載で一部を読んだが、身につまされる内容で他人ごとではないと興味を持ち、改めて本を読む。
一人っ子で別居、この環境だから起こったレアケースでなく、この時代、誰にも似通ったことを経験する確率が高い。
まだ著者は大学・就職と地元にいた足跡があるから、実家に戻ってきても周りの人に助けられているけど、それがないと本当に大変だろう。ただ、この先、親戚などの繋がりよりも、近い他人との繋がりが強くなることを期待たいのだが・・・ -
〈遠く離れた実家で父が孤独死していたことから始まる、約1年間にわたる
私の行動や心の動きを書き留めたエッセイ集です〉
お母様が緊急入院され、お父様とは月に1回連絡を取り合うだけ。
自責の念にとらわれる如月さん。
近しい者を十分に看護、介護をした場合でも
亡くなった時は後悔が襲ってくる。
(何かできたのではないだろうか)
(苦しませるだけの入院生活だったな)とか?
本書を通していろいろなことを思い出した。
その時々で手続きなども変わってくる。
これから先、参考になることもたくさん教えてもらった。 -
・認知症になったら、家族であっても財産を動かせなくなる。
・認知症の親名義の土地の売買もできなくなる
・土地と建物の名義が夫婦で分かれていると、片方が死亡、片方が認知症(本作の状況)でも売りに出せない
(あとで調べる)任意後見制度、家族信託
親が元気なうちに準備が必要ということの意味が身に染みる体験談だった。
しかし、子供ひとり(本作の状況)も大変だけど、子供が複数いる状況で話題を出すのも難しいなぁ。
責任を一人に負わせない工夫も事前に考えておいたほうがいいね。
勉強になった。 -
勝間さん推薦
親が亡くなった場合に起こり得ること
・財産管理
・持ち家管理
老後難しくなること
・ゴミ出し、ゴミの分別
(これくらいできるだろう、と思うかもしれないが
気力体力がなくなっている老後はこれすら難しくなる)
人が亡くなるなど大きな環境の変化が起きた時
・話を聞いてもらえる人がいる安心感
・まめに声をかける
老後、老いはまだまだ先だと思いがち。
でも、必ずやってくる。
元気なうちに財産管理、持ち家をどうするかは本気で話し合っていた方がよいと思った。
親との時間を大切にしたいと思った本。 -
遠く離れた実家、元気な父母、でもいつまでもこのままではきっとない。いつか困ることになるのではないか、後悔するのではないか。
その時どんなことが起こるのか。このエッセイに書かれた作者の経験は明日の私自身かもしれません。
「いつか」は急にやって来る。
「わかってはいるけどなかなか行動できない」「まだ大丈夫....」そんな風に思って蓋してしまっていること、ちゃんと見て、考えなきゃという気持ちになると思います。身につまされました。
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地元に帰るってアリかな〜とこの半年ほど思い浮かぶことがあって、こういうのを読むとますむす考えさせられる。
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「日経xwoman ARIA」で読んで、ちょうど自分にも介護問題が発生しつつあるときだったので、興味をもって読んだ。
起こった出来事はなかなかにすさまじくて、それだけでも読み応えはあるのだが、個人の体験に終始しているというか、困った状況を解決するための手立てや社会的な問題点を追求していこうという感じがあまりなくて、ノンフィクションとしては物足りないものを感じた。
文体もあまり好きになれず。自分が上京してきたときのことを「片道チケットを握りしめ」というのは、読んでいてこちらが恥ずかしくなってしまった。