清華大生が見た 最先端社会、中国のリアル
- クロスメディア・パブリッシング(インプレス) (2020年2月28日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784295403890
感想・レビュー・書評
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若者からみたイマの中国の視点がとても新鮮で楽しい本でした。
中国で小中高大を過ごした夏目さんからみたデジタル革命やアプリ事情、教育、若者の価値観。
私は中国人の先生から中国語を習い、リスニングの練習にと中国ドラマもみていて、そこから今どきの中国の若者の様子が垣間見られるのですが、彼らの向上心、勉強や仕事への取り組み、アプリ生活の便利さ、北京や上海のキラキラさなどにいつもすごい!と思っています。
「中国という国は、あまりにも大きく、多様、そして変化が早い国です。」
すでにTikTokはこれからどうなる?ということになっているし、イマはどんどん変わっていることでしょう。
「日中両国は、競争し合う関係ではなく、協力し合う関係です。」
相手の文化や習慣を知ると、「え?」と思っていたことが、「そういうことだったのね!」という理解に変わります。
私も中国語の勉強を続けながら、少しでも友好の力になれたらいいな。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
監視社会の中国、そこまで書いて著者の方は大丈夫なのかと心配になるレベルまで事細かに中国の現状を、日本と比較しながら書き記してあった。
特に関心がある教育面で、学歴カーストが著しいこと、そのおかげで事実、世界の代表格にもなるような偉大な貢献者が輩出されていることもあれば、その反面教育に熱心すぎるあまり、日常生活や運動面、視力などで身体的影響が大きいことも分かった。
デジタル化が秀でる海外、遅れをとっている日本、それぞれ良い面も改善すべき面も、双方の良い距離感にある著者らしい視点から
分かり易く記されてあり、勉強になった。 -
眠れる獅子!中国。
経済面では、将来的にアメリカを抜くとも言われています。
でも、「正直、、中国のこと、、よく知らない。」っていう人、多いと思います。
私もそうだったので、この本を読みました。
「生の中国の現状」を知ることができます。
色々と問題が多い国だとも思いますが、実際どうなのか「知る」ことがとても大事なことだと思います。
ぜひぜひ、読んでみてください。 -
今の中国から日本は学ぶことが多くある。日本・中国・韓国は三国志の魏、呉、蜀のように競争し合う関係ではなく、協力し合い学び合う時代になった。
梁啓超
1900年に少年中国説
若者が賢ければ国も賢く、若者が裕福であれば国も裕福、若者が強ければ国も強く、若者が自立すれば国も自立し、若者が自由であれば国も自由、若者が進歩すれば国も進歩する
若者は国の未来の縮図であり、今後の社会を背負う人々
チャイナユースは常に向上心を持ちながら、社会を変えたいという一心でひたむきに頑張っています。
80後バーリンホウ→1980年代生まれ
90後ジウリウホウ→1990年代生まれ
1982年計画生育=一人っ子政策
80後は鄧小平の改革解放で多くの学生が留学→苦労知らず、身勝手、わがまま→最も利己的な世代
DJI、ByteDance、DiDi
90後→富二代(フーアルダイ)一台で富を築いたことで二世への皮肉を込めて
海亀(ハイグイ)留学経験者
挑戦意欲が高く、気骨精神溢れる、今までの日本人が描く中国人と違う人々
自強不息、厚徳載物(自らを向上させるこよを怠らず、人徳を高く持ち物事を成し遂げる。
蟻族(イーズ)家賃節約のためルームシェアする若者、賢く向上心もあり社会的地位は低い
親の七光りや人脈がある若者以外は競争に参加しなければ低欲望社会でも生き抜くことは至難の技。競争原理が常に働いている中国では努力をしなければ失職と常に隣り合わせの社会であり、時には非人道的に見えることもあります。
カナダの渡航ビザにもセサミクレジットが使われている。ジャックマーがカナダの首相に働きかけた。
テンセントもユーザーの急拡大で二度の経営難
テンセントのウィーチャットペイは後発だった。アリペイの後に出てきたサービス。紅包(ホンパオ)旧暦の正月である春節のお年玉、個人間の送金や割り勘、
中国人留学生70万
日本人留学生6万
海外組が活躍できる土壌と待遇の準備
ウォールストリートジャーナルの発行先→ダウ・ジョーンズ→infoseek →百度を創業
海亀として中国の発展に寄与したいというインセンティブが働く
Having the world’s most powerful passport is lost on japan.(世界で最も強力なパスポートは日本で失われている)パスポートを持っている日本人は人口の僅か23%、G7では最下位。海外を出ずに自分の国を知ること、評価することは不可能。イノベーションの創出においても自国で革命を起こすのは困難。 -
中国蕪湖にて読了。
これから自分の体験として中国の現状社会を
見てみたいと思います。
チャイナイノベーションを実体験します! -
アリババやテンセントについてはすでに知っている知識も多いが、中国の一大学生から見える「中国社会のリアル」は実に興味深い。
それにしても本書で読む中国の教育熱は凄まじい。さすが「科挙の国」である。この若者たちのエネルギーには日本の1970年代を見るような既視感を持った。高度成長の勃興期にはどこでもみられる風景なのだろうか。
われわれ日本は引っ越すことができない以上、今後もこの大国と隣り合って生きて行かざるを得ない。より深く知り合うことは必要である。本書は等身大の中国を良く知ることができる本であると思った。 -
中国で最も入学が難しい大学である清華大学を卒業した日本人の著者が、今の中国の実態をアリババ、テンセントなどの大企業から教育面、文化面、政策面など多角的に解説している本です。
まず衝撃だったのが、1900年の中国の思想家の
「若者が賢ければ国も賢く、若者が裕福であれば国も裕福、若者が強ければ国も強く、若者が自立すれば国も自立し、若者が自由であれば国も自由、若者が進歩すれば国も進歩する」
という言葉です(直訳)。チャイナユースは常に向上心を保ちながら、社会を変えたいという一心でひたむきに頑張っているのだそうです。
今の日本では政治家が選挙の票を持っている年配者の方を向いた政策を多く実行し、衰退していく日本に若者は希望を持ちづらく、自分で日本を進歩させよう、というほどの気概を持つ若者は少ないのではないでしょうか。ここに国としての進歩の勢いや可能性に大きな差を見た気がします。
価値観が多様化している成熟国において、BLM運動やコロナ禍に対して各国の政治家が舵取りに苦労しているように感じます。人権や少数の社会的弱者にまで目を向けなければならない民主主義の政治ではどうしてもあらゆる点で共産主義国と競争するには難しいと思います。つまり日本と中国の国力の差はこれからも開き続けるのが明らかだと感じます。
中国とは切っても切れない関係であり続けるでしょうし日本に住む現役世代は皆読むべき本だと思います。
正直とても面白く今年読んだ30冊くらいの本の中ではダントツに読んで良かった本でした。著者に感謝です。
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前半部分に、アリババ系とテンセント系についてかかれていたため、本書の前半部分しか読まなかったが面白かった。
アリババ系の強み、テンセント系の強みや、WeChatの凄さなどが伝わる良書であった。
中国のIT技術の凄さをまじまじと感じました。 -
とても良い。最新の中国のテック動向が現場の声からわかる。
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中国の現在の大学事情についての章は非常に興味深く読んだ。コロナが収束したら、中国の大学を訪問調査してみたい。