ネット広告運用“打ち手”大全 成果にこだわるマーケ&販促 最強の戦略102 (できるMarketing Bible)

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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784295003205

感想・レビュー・書評

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  • ネット広告の運用の打ち手を解説するものだが、まず初めからネット広告において支配的な地位になるGoogleとFacebookに絞るべきとの提言から始まる。公正取引委員会がデジタル広告市場の競争環境の評価を行った調査報告が先日(2021年2月)提出されているが、実際に運用する側からはGoogleとFacebookによる複占の現状は明らかであり、その状況に乗っかるのが自明だということだろう。

    先の報告書案では、日本市場において、検索連動型広告でのGoogleのシェアは70%~80%(残りはYahoo!)、自社運用メディア広告でのシェアはFacebookが10%~20%、Googleが10%~20%(Yahoo!も10%~20%)、オープンディスプレイ広告の市場シェアでも、アドネットワークでのシェアはGoogleが50%~60%、Facebookが5~10%、DSPではGoogleが60%~70%(Google Adsを含む)、SSPではGoogleが50%~60%、アドサーバーではGoogleが80%~90%と特にGoogleの影響力が圧倒的であることが数字からもわかる。また動画広告で圧倒的なシェアを誇るYouTubeへの出稿を行う場合にはGoogleのプラットフォームを使う必要があり、そこから他の媒体への広告配信でもGoogleの同一のプラットフォームを使うというロックインの効果もあると指摘されている。また、プライバシー保護の対応のためプラットフォーム間のデータ流通が制約される状況が、特定プラットフォーム事業者への集中につながることも懸念されている。

    上記の競争上の懸念は、広告運用側からは特定のプラットフォーム、具体的にはGoogleとFacebookに集中する方が効率的だという話であり、本書が同二社への集中を効果的テクニックとして本一冊を使って紹介しているのは、まさに競争上の集約が行われていることの証拠でもある。

    Google社のAdWords、Googleアナリティックス、カスタマーマッチやFacebook社のカスタムオーディエンスや類似オーディエンスなどの具体的な活用方法を紹介し、同社の機械学習機能を最大限活用するためのクリエイティブや広告文言、リターゲティング手法、アカウント設定や広告グループ、キャンペーン、コンバージョンの設定方法などのコツなどを紹介している。

    日本のインターネット広告の現状がある意味ではよくわかる本。広告運用者にはYahoo!を思い切って外しているところは賛否があるのかと想像するが、きっと具体的なメリットがある本なのだと思う。


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    『必携 インターネット広告 プロが押さえておきたい新常識』(JIAA)のレビュー
    https://booklog.jp/users/sawataku/archives/1/4295007404

    『デジタル広告分野の取引実態に関する最終報告書(概要)』(公正取引委員会 2021年2月)
    https://www.kantei.go.jp/jp/singi/digitalmarket/kyosokaigi/dai5/sankou2-2.pdf
    『デジタル広告分野の取引実態に関する最終報告書』(公正取引委員会 2021年2月)
    https://www.jftc.go.jp/houdou/pressrelease/2021/feb/digital/210217_hontai_rev.pdf
    『デジタル広告市場の競争評価 最終報告(案) 概要』(デジタル市場競争会議 2021年4月)
    https://www.kantei.go.jp/jp/singi/digitalmarket/kyosokaigi/dai5/siryou2.pdf
    『デジタル広告市場の競争評価 最終報告(案)』(デジタル市場競争会議 2021年4月)
    https://www.kantei.go.jp/jp/singi/digitalmarket/kyosokaigi/dai5/siryou3s.pdf

  • 企業のWEB広告運用のための知識インプットとして購入。
    基礎的なこと中心ですが、もっと早く読んでおけばよかった。ただし、言葉として知っているけれど上手く説明できないことをあらためて学ぶことができた。

    個人的には自社では代理店に任せている部分が多く、知らなくても物事は進むけど、知らないと会話が噛み合わなかったり、上手いことやられるだろうなと思った。マーケティング部に新たに配属になった人は読んでおくべき本。
    GoogleとFacebookに絞った内容になっているので、GoogleはともかくSNSは Facebookだけで良いのかは疑問。

    ・CTRはまずは1%を目標にする
    ・動画の再生単価は1-5円
    ・動画を●%、●秒以上再生したユーザーを狙う
    ・SNSでいいねしてきた人をターゲティングする
    ・カルーセルは回転木馬の意味


    ※今でも、自社サイトに訪問したことがある人にリタゲできるのだろうか?

  • 体系的じゃない。

  • Google広告(検索&ディスプレイ)とFacebook広告の成果改善のためのTipsをまとめた本。正直「大全」という程体系だった網羅性は感じないですがこれだけTipsがあるとやったことないことや考えたことない視点も多く今後の広告に関わる案件の際には参考にしようと思えた。

  • デジタルマーケティングで重要なGoogle広告、Facebook広告における実務的なフレームやtipsが書かれている。最近Facebook広告にトライし始めたので、ここに書いていて、やれてないことに少しずつトライしていきたい

  • 薄く広く。

  • 短期間でマーケティングをする、集客をすることを考えるときに絶対必須な2つの広告の使い方を丁寧に解説している本。

  • 勉強用

  • Googleと、Facebookの運用や、クリエイティブの考え方など、運用経験のあること前提で進められるので初心者には向きませんが、ちょっと伸び悩んでいる、もっと改善させたいけどどこからどうしたら…という人は絶対読むべき!
    とくに事業会社のプロモーション担当してる方は、代理店に任せきりになっているのは結構危険なので、これを読んで逆に代理店に提案できるようにしといたほうが良いかもです。

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