世界を一枚の紙の上に 歴史を変えたダイアグラムと主題地図の誕生

著者 :
  • オーム社
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感想 : 13
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784274227851

作品紹介・あらすじ

科学的グラフィズムの壮大な物語
アレクサンダー・フォン・フンボルトからオットー・ノイラートまで。
雑誌『アイデア』の好評連載を書籍化。

本書は、19世紀初頭に制作された「一枚の絵」がこれまでのデザイン史より
半世紀以上も先んじていたことを図版とともに明らかにし、
約150年に及ぶ「世界の視覚化」の歴史を詳細に記したものである。
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19世紀初頭の西欧は、「世界を視覚化する」という
いまだかつてない課題に直面していた。

自然現象の分布と生き物との相互連関を描く「生態系」の概念が生まれ、
科学の発展が「世界」を記述可能なものへと後押しし、
市民の台頭により「社会」全体を把握する必要性が出てきたのである。

巨視的で、かつ不可視な対象である「世界」を描くために、
ダイアグラムや主題地図などの新しい表現がつぎつぎに生み出された。

しかもその作業を担ったのは、自然科学者、地図学者、統計学者、官僚
あるいは画家といった、古典的な職業に分類される人々であった。
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フランス国立図書館所蔵資料など貴重図版を多数収録。


推薦の言葉、続々!

中野豪雄(アートディレクター・グラフィックデザイナー)
「関係づけ、比較し、体系立てる
〝世界〞を描く視覚表現の起源を紐解く
画期的な論考」

三中信宏(進化生物学者・生物統計学者)
「情報を描く、知が見える
可視化の世界観がいま明らかに」

真鍋 真(古生物学者・恐竜学者・国立科学博物館 標本資料センター長)
「19世紀の一枚の絵図から始まった
情報デザインのルーツとその進化」

感想・レビュー・書評

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  • ◎信州大学附属図書館OPACのリンクはこちら:
    https://www-lib.shinshu-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BC11784738

  • 情報を理解させようとする意思・努力が伝わってくる

  • 記録

  • 計測を表す試行錯誤が面白い。美しくてワクワクする本。(欲を言えば、文章部分がもう少し読みやすくなると嬉しい。)

  • 科学道100冊 2022 テーマ「情報の世紀」

    【所在】図・3F開架
    【請求記号】002||OH
    【OPACへのリンク】
     https://opac.lib.tut.ac.jp/opac/volume/465531

  • #科学道100冊2022

    毎年恒例の企画展示「科学道100冊」に、今年新たに加わった本。

    金沢大学附属図書館所在情報
    ▼▼▼▼▼
    https://www1.lib.kanazawa-u.ac.jp/recordID/catalog.bib/BC11784738

  • 図書館で 
    絵図が豊富。解説も詳しい。

    自然・世界・地球を表現してきた地図の紹介から始まり、
    人口工業農業商業貿易労働など社会を俯瞰する図表
    国国土の図表、統計図表・インフォグラフィクスへ。

    絵図を眺めただけだけど面白かった。
     表現って面白いしキリがない^_^

  • ふむ

  • 女子栄養大学図書館OPAC▼ https://opac.eiyo.ac.jp/detail?bbid=2000055824

  • 昨年のノーベル物理学賞を受賞した真鍋淑郎さんの「気象シミュレーション」という研究を知った時、素粒子とかビッグバンとか超ミクロと超マクロという両極の間にあった物理学が地球という真ん中のリアルサイズに適用されるこにに新鮮さを感じました。そう感じるのは、世界地図とか地球儀とかで世界、地球という存在を常に自明のものとして理解していたからだと思います。しかし、本書を読んで、それは題名とおり「世界を一枚の紙の上に」落とし込もうとして来た先人たちの営みによるもの、と知りました。フンボルトの「自然画」、ベルグハウスの「自然アトラス」、プレイフェアの「政治・経済アトラス」、ミナールの「流動地図」、シェッソンの「時間地図」、ペロンとルクリュの「レリーフ地図」、ノイラートの「絵ことば」、オトレの「EUM(Encyclopedia Universalis Mundaneum)」…18世紀から19世紀を経て産業革命が世界を急速に変えていく時代の中で、いかに科学を可視化するための挑戦が続けられていたことを体系的に掘り起こしたということが著者が成し遂げた大きな仕事です。いかに人間は見る事を欲望して来たか?「文字より先に絵があった」ビジュアルコミュニケーションの来歴を「世界の視覚化」という新しい切り口で分析する本書、堪能しました。それは、アートとサイエンスの垣根を取り払う視点であり、理系と文系の区別を越えるリベラルアーツを体感出来るものであり、まさに、今の世界が持つべき融合なのだと思いました。一昨年読んだ「地図とグラフで見る第2次世界大戦」にも繋がるインフォグラフィックスの可能性を感じました。それにしても1848-9年ロンドンを襲ったコレラについてのグレンジャーの「首都のコレラ地図」に負けないようなプレゼンテーションを今回のコロナ禍で成し得ているのか…情報を持っている側のビジュアルコミュニケーションが,今こそ必要とも思いました。

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